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コミュニケーション能力の向上が組織に成果をもたらす

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■なぜコミュニケーション不足により問題が生じるのか?

「自分が伝えたことがしっかりと相手に伝わっていなかったり、お願いしたいことが全く出来ていなかったり論点がずれていたりする。」

 
日ごろの業務の中で、こういった問題は頻繁に起きるものです。

 
それらの問題を放っておくと、それが原因で業務に支障をきたし仕事効率が落ちたり、不平不満が生まれたり、人間関係が悪化したりといったことも起きてしまいます。

 
これらの問題が起こる根本的な理由は何なのでしょうか?

 
こういったことが起きる原因は、
お互いのコミュニケーションのあいだに相違(ギャップ)があるからです。

■その問題を解決するためのコミュニケーションのスタンスとは?

 
このように生じた問題を解決するためには、その根本的な原因である
コミュニケーションの相違がなぜ起こるのかということをしっかりと理解していく必要があります。

 
先日、組織全体でこういった問題を抱える某大手企業でコミュニケーションの研修をした時のことです。

 
研修のはじめに、お仕事をする上で実際に困っている点・伸ばしていきたい点などを洗い出していくと、この日も普段顔を合わせているにも関わらずお互い初めて聞くような様々な意見がでました。

 
・一方的に仕事を頼まれていつも断れない
・自分の状態や気持ちを素直に伝えることができない
・挨拶をしてもアクションをもらえない
・部下が“わかりました”と言ったのに、確認してみたら全く出来ていなかった
・部下に伝えたことが、全然理解されていなかった
・しっかりと伝えたことが違う捉え方をされて論点がずれていた
・こちらの理由を聞いてもらえず一方的に言われ不愉快になる
・意思疎通がうまくできず人間関係がぎくしゃくする

…etc

 
こういった問題が起こる原因の大きな要素の一つが
「コミュニケーションのスタンス(姿勢や立場)」です。
コミュニケーションのスタンス(姿勢や立場)には大きく分けて二つあります。

 
「相手にわからせようとするコミュニケーションのスタンス」か
「相手のことを理解しようとするコミュニケーションのスタンス」かです。

 
前者の「相手にわからせようとするコミュニケーションのスタンス」では多くの問題が起こりやすくなります。

 
自分の言うことをわかってもらいたい
自分の言うことを理解してほしい
自分の説明をしっかりと聞いてほしい

 
「相手にわからせようとするコミュニケーションのスタンス」は一方通行です。
相手と双方向の関係性を築けていません。

 
しかし仕事やプライベートなどを超えて、人間は基本的にこのスタンスになりがちです。
とくに、関係が身近であればあるほど、このコミュニケーションのスタンスになってしまいます。

 
あなたはどうでしょうか?職場の同僚だけでなく、家族やパートナーに対してこのようなコミュニケーションのスタンスになっていませんか?

 
このようなスタンスでコミュニケーションを取ろうとすると、相手が思った通りに行動をしない場合、

 
なぜ、やってくれないのだろう?
なぜ、理解してくれないのだろう?
なぜ、聞いてくれないのだろう?

 
このような心理にもなっていきます。
こうしてお互いの間で溝が生まれ、多くの問題が生まれてきてしまいます。

 
後者の「相手のことを理解しようとするスタンス」によりコミュニケーションが双方向になります。
同じ内容でも伝え方が自然と変わってくるのです。

コミュニケーション

■コミュニケーションの相違を埋めた劇団四季での成功経験

 
私は劇団四季に約10年間在籍しておりました。私はプレイヤーつまり出演者として活動する傍ら、トレーナーつまり育成担当としても活動をしておりました。

 
育成担当とは後輩の指導・育成を担当します。

 
他には、全劇団員向けの発声法・呼吸法といった舞台に出演するための基礎訓練のトレーナーも担当しておりました。

 
その後経験を積んだのち中堅になると、私は、子役担当という重要な仕事も任せられるようになりました。

 
子役をご存知ですか?舞台は大人だけでは成立せず子供も重要な役柄として必要になってきます。

 
例えばライオンキングという舞台において主人公は、男の子、女の子です。

 
その主人公候補の男の子、女の子を書類審査し、そして採用してトレーニングしていくという重要な仕事を任されておりました。

 
私の子供とのコミュニケーションのスタンスは、先にお伝えしていた後者の「相手のことを理解しようとするコミュニケーションのスタンス」です。

 
前者の「わからせようとするコミュニケーションのスタンス」は絶対にとりませんでした。

 
例えば、明日までにここの台詞とここまでの台詞を覚えてきてほしいという宿題を出した翌日に、その子がやってこなかったとします。

 
「何でやってこないんだ」と一方的に分からせようとすると、もちろん関係が悪化してしまいます。子役は、「お金をもらっているから」とかいった大人のような経済的な理由では決して動きません。

 
そして、わからせようとするコミュニケーションのスタンスだと、子役のモチベーションは一気に落ちてしまいます。

 
私は必ず理由を聞いて質問し、理解するようにしていました。

 
「ここまで覚えてきて欲しいと言ったのに、どうして覚えてこなかったのか、良かったら話してみて」という風に、です。

 
やはり子供にも言えなかった様々な理由があるのです。
・母の調子が悪くて集中出来なかった。
・妹が熱を出して面倒を見ていた。

 
その言葉を引き出した結果、状況によっては返す言葉を変えました。言い訳をしたらもちろん注意します。言い訳ではない正当な理由を聞いた時は、私は「何でやってこなかったのか!」と一方的に理由も聞かずに怒らなくて良かったと、よく思ったものです。

■相手の成長を促すコミュニケーションのスタンスとは?

 
こういった人間関係の構築ももちろんですが、わからせようとするスタンスでは、子供が自分で考えて行動するということをしなくなり、大きな成長が望めません。

 
例えば、一つ一つの動きやセリフに対し「どうして動いてここにいくの?」「この言葉を言う時は、どんな気持ちになっているの?」「なぜその言葉を話すの?」私の持っている答えをわからせようとするのではなく、的確な質問をすることによって自ら考えさせて理解を深めさせていったのです。

 
このように「理解しようとするコミュニケーションのスタンス」は
相手の成長を促し、創造力を培うこともできるのです。

■コミュニケーションのスタンスによる失敗経験

 
前者のわからせようとするコミュニケーションのスタンスによって大きな失敗をした経験もあります。

 
それは劇団四季での後輩(子役ではなく大人)を育成する際のコミュニケーションを取り方によってです。

 
私はどんなに忙しくても業務連絡だけはしっかりとしようとルールを設けました。しかし連絡連絡を一切してこない後輩がいたのです。

 
その時に、私は「どうして連絡をしないんだ」と、理解しようとするのではなく、理由も聞かずに一方的に問いただしたことがありました。

 
それが原因でお互いの間に溝が生まれ、人間関係が悪化してしまったのです。

 
後輩がその連絡が出来なかった理由は、家族の大変な病気が原因でした。

 
わたしが、その理由を理解しようとするコミュニケーションのスタンスがなかったのです。

 
子供にはそうしてしっかり理解しようとする姿勢でいられたのに、大人にはどうして分からせようとする姿勢になってしまったのか、私はとても反省しました。

 
私は分からせようとする姿勢から、理解しようとする姿勢に変わった、これによって自分自身もコミュニケーションが円滑になっていったのです。

 
なぜ、やってくれないのだろう?
なぜ、理解してくれないのだろう?
なぜ、聞いてくれないのだろう?

 
こういった姿勢ではやはりコミュニケーションに相違が様々な問題が生まれてしまう典型的な例です。

コミュニケーション研修

佐藤政樹コミュニケーション研修にて

■わからせようとするから理解しようとするへ

 
ひょっとしたら多くの企業の方々が抱えている問題の根源はコミュニケーションの相違によるものなのかもしれません。

 
コミュニケーションの相違(ギャップ)は不平不満を生み、それが人間関係のギクシャクにつながり成果や効率、生産性も落ちるという負のスパイラルを生み出します。

 
「なんで**してこないの?」から「よかったら**してこなかった理由を話してみて」

 
というようにスタンスを変えるだけで誤解を防いだり気持ちが通いあったりしてコミュニケーションの相違により起こる問題は激的に解決したりするものです。

 
もちろんその根底には、相手としっかりと向き合い、良くしていこうという思いやりの心が必要なのは言うまでもありません。

 
自分自身の普段のコミュニケーションのスタンス
「わからせようとする と 理解しようとする」
を客観視してみるといろいろな発見があります。

 
ぜひご自身のスタンスを客観視してみてもらえたら嬉しく思います。

 
私たちがホームページでお問合せがあった企業さまに対しオフィスにお越し頂き研修をデモで体感して頂く取り組みを行っております。

オフィス体験会

弊社オフィスで行われているデモ体験研修にて

 
参加者の方は大変喜んで頂き、すぐに社内で実践していきたい、取り入れていきたい、
私たちの会社で抱えている問題そのものだった、このような意見を頂戴しました。

 ※写真をクリックするとアンケートを見られます。
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弊社オフィスではこのような、デモ研修をやっておりますので、ご興味ある方は、お問合せ頂ければと思います。

 
研修問い合わせはこちらまで。

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