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女性向けの研修の満足度を高める7つのポイント

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女性向け研修の様子

■女性向けの研修の満足度を高める7つのポイント

 私は、よく劇団四季というキャリアもあって、女性の多い職場で研修をさせていただくことがあります。例えば、美容業界や女性の営業販売員の方向けなど、他の男性講師よりも女性を対象とした研修が多いように思います。私自身も、劇団四季時代は女性の多い職場で仕事をしてきましたので、あまり意識することもありませんでした。

 
しかし、先日、同業の男性講師と話をしていると、「佐藤さんは女性向けの研修が多いけれど、何か工夫していることはあるのか?」と聞かれ、何気なくお話をしていたところとても好評をいただき、話を聞きたいという依頼をされたのです。そこで今回はタイトルの通りのコラムを書いてみたいと思います。

 
女性の多い職場で働く男性管理職の方や、人事の担当者の方や、プロの講演家の方などに役立つノウハウかもしれません。

 
劇団四季で女性の育成・指導も多くあった私なりのキャリアを活かした視点で皆さんに女性向け研修で意識している7つのポイントをお伝えしたいと思います。

1:楽しく学ぶ場を作り、巻き込んでいく

 学びの場に楽しさは必須です。ただ楽しくやるだけではなく、研修を受講するという事は仕事であるという事を最初にしっかりと意義づけすることが大切です。巻き込むためには、講師にエネルギーがあることは必須です。
 
 
しかし、ギラギラとしたエネルギーに対して女性社員は抵抗がある方が多いようです。押しつけがましくないバランス感覚が必要です。プロのエンターテイメントの世界で生きてきた私はふんだんに楽しむ要素を取り入れて学びとして落とし込む工夫をしています。

 
※実際のアンケート
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研修のアンケート1

2:体感してもらう

 大勢の前でさらすように体感させるようなワークは逆効果です。逆に講師がしっかりと女性社員の眼の前でお手本としてしっかりと示してみてそこから感じられることをテーブルでシェアしてもらいます。

 
自分の意見を言うことにより、体感したことがさらに記憶に定着するでしょう。頭に焼き付いたイメージと自分自身の現実とのギャップに現場で気づくことによって成長をしていきます。先輩女性社員が研修後にフォローする仕組みも大切でしょう。

 
※実際のアンケート
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研修のアンケート2

3:大事な定義は繰り返す

 研修の中で、定義づけなど絶対に忘れてはいけない大事な部分があります。そのようなことは、繰り返し伝えていき記憶に定着をさせます。ある程度、時間が経過したところで振り返りの時間を作りグループで発表してもらうのも有効でしょう。
 
問いかけたり書き出してもらったりいろいろな方法はありますが、女性社員が出来ないこと・わからないことを大勢の前で晒してしまうような進め方はその一人の意欲をそぎ落としてしまうため、お勧めできません。

4:席の配置には慎重になる

 研修の開始前から、研修の仕事は始まっています。席次には十分に注意しましょう。席次を決めないと女性は仲良しグループを作ってしまい、グループシェアの際にいい効果が生まれません。

 
私が、全国展開する医療系の会社の全社員研修を担当した際には、席次には注意を払いました。席次を決めないと同じ支店の顔見知り、仲良し同士で席を埋め始めてしまいます。それではグループシェアの際の集中力や緊張感も生まれません。

5:ランチタイムも目を配る

 男性社員の研修ではありえない事なのですが、ランチタイムになると女性社員は席を移動しグループを形成します。それを禁止してはいけませんが、話に盛り上がって午後から意識が散漫してしまう女性社員がいることが稀にあります。

 
休憩前に、開始時間をしっかりと伝え時計を見て確認してもらい午後から集中して研修に入る流れを作ることが大切です。また、ひとりぼっちになってしまっている女性に声をかける気づかいも大切です。

6:仕事の話題だけでなく、プライベートの例えも入れながら進める。

 私は「伝わる技術」などのコミュニケーションをメインとした講演や研修が多いのですが、終わった後や休憩時間に質問に来られる方がいます。

 
研修内容で不明点だったことを聞かれることもありますが、それ以外に一番多いのは身近な人との人間関係の悩みです。私は、お子様を持たれる女性社員からいろいろな相談を受けます。特に親子関係で悩んでおられる方が多いです。「娘がいう事を聞かない。」「子供の事を思って言っているのに…。」といったプライベートな内容も多くあります。

 
ですから、研修中も人間関係の内容であれば、ビジネスシーンのテーマだけでなく、プライベートな例えをうまく交えながら進めるようにしています。実はすべて共通している問題なのです。
 
 
例えば、私の実際にあったプライベートの話を交えると、とても共感してくださることもあります。そして、ただ経験則だけでは、説得力がありませんから、自分自身が心理学を学んでおくことも大切です。特におすすめなのが、選択理論心理学です。質疑応答の時間が十分にとれない時には、私はわかりやすい入門書を推薦します。

研修のアンケート3

関連記事→コミュニケーション能力を上げるには傾聴力を高めよう

7:専門用語を羅列しない

 講義中にカタカナのビジネス専門用語を多用する講師の方がいます。講師の知識と受講生の知識には大きな差があるということを頭に入れ、専門用語の羅列は避けた方が良いでしょう。

 
例え受講者がその専門用語の意味を知っていたとしても、カタカナの羅列は自分本位に捉えられます。カタカナ用語は、なるべく日本語で説明できるようにし、必要でない専門用語はそぎ落とし、わかりやすく伝えましょう。

■まとめ:講師の人間力を培う

 講師としての人間力はとても重要です。男性女性関わらず、人材育成トレーナーとして不可欠な能力だと思います。私は、対象が男性だから、女性だからという理由で区別をしたりしていませんが、今回挙げたような部分は無意識的に行っていたように思います。

 
※実際のアンケート
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研修のアンケート4


 
女性は男性では気づかない繊細なところ(見た目や所作など)を敏感に感じ取ります。私は劇団四季というプロのエンターテイメントの世界で、周りが女性だらけという環境で過ごしてきました。情熱を心の奥に秘め、誠意をもって真っ直ぐ向き合い、根底に成長への愛をもって接することが大切です。これは何も研修だけのことでなく、日々の生活に思いやりと感謝の気持ちを持ち、人と接していことが大切ではないでしょうか。

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