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■タイトなスケジュールで奔走する組合リーダー向けプレゼン研修
先日、ある大手企業の労働組合のリーダー向けのプレゼンテーション研修に講師として呼ばれて行ってきました。労働組合のリーダー達は多くの組合員達に方針をしっかりと説明をしなければならないという役割があります。
今回は、そのリーダー向けのプレゼンテーションのトレーニングの研修です。
研修のタイトルは
『人を動かす伝わる技術、伝達力が組織の成果を変える』
事前に担当者の方と色々と研修内容の打ち合わせをさせて頂きました。担当者の方からこんな意見も聞かれます。
各リーダー達は日本全国を飛び回って労働組合の方針などを説明しています。非常にタイトなスケジュールの中でも、実際に説明会をするにあたって、組合員から時には厳しい質問や言葉を浴びることもあるそうです。そんな時に即回答を求められ、非常にストレスが溜まっているという__。
私も劇団四季時代に日本全国を何周も飛び回り、とてもタイトなスケジュールの中ストレスと戦ってきた経験があります。そしてリハーサルでは厳しい言葉を浴びて、それを乗り越えてきた経験がありますのでとても共感致しました。
■研修はスタートの目的共有が大事!
いよいよ研修のスタートです!研修を始めるにあたり、全員でこの研修の目的と意義を設定します。
私は23歳フリーターから劇団四季の主役まで這いあがった経験があり、15年以上かけて人前に立って表現するということを追及して生きてきました。
「どうして話を聞いて、人の心が動くのか」
「どうして人は惹きつけられるのか」
「どうしてこの人の話を聞こうと思うのか」
「どうして自ら動くのか」
多くの方がこれらを感覚値として捉えています。
そこで、私は私自身の経験を通して、「伝わる」を感覚ではなく、論理的にしっかりと理解するということを、目的、意義付けとさせて頂きました。
「伝わる」を感覚ではなく、論理的にしっかりと理解することによって意識が変わってきます。
意識が変わることによって目の前に広がる世界、そして聴こえる世界、色んなことが変わってきます。それにより行動が変わり成果も上がってくるのです。
■人前で話す機会の多いリーダー達の問題点は?
受講生から、ご自身が今人前に立って表現する時に、自分自身の表現力について課題に感じていること・問題点・良くしていきたいことをそれぞれ書き出して、発表して頂きました。
様々な意見が出てきます
例えばこんな意見があがりました。
「伝えようとすればするほど空回りしてしまう」
「話をしていても興味が持たれない」
「つかみでいつも失敗してしまう」
「自分の話が押しつけになっていないかとても不安になる」
「思っていることが充分に伝わらない」
そして今回とても多かったのが
「毎回緊張してしまう。そしてその結果早口になってしまう」
私もこれらは全て色々経験しています。
皆さんが抱えているこれらの問題点、伸ばしていきたい点、課題、問題点をクリアするための第一歩は、「伝わる」6つの視点に分解して”見える化”してみることです。
■伝わるを6つの視点に分解してみる
伝わるを6つの視点で”見える化”してみる
1:頭の視点
私たちは何かを伝える時に、しっかり論理性や構成や骨組みをしっかりと作ることが必要です。
頭の中が埋めっていなければ、そもそも何も発信できません。頭の中をしっかりと知識で埋めることにより分析的なアピールをしていくことができます。しかし、頭の中を知識で埋めて分析的なアピールをしたから相手に伝わるかといったらそうとも限りません。
2:発声の視点
発声が変わると伝わり方というのが変わっています。
何を言っているかわからない、声が小さいというだけで、相手に自信のなさや不安を与えてしまい信頼も失ってしまうものです。
成果を出しているビジネスマンで声が小さい人などいません。
プレゼンでは第一声が弱い時点でつかみを得られず、聞く意識を持ってもらえなくなります。
この発声の質を向上させていくことも重要な要素なのです。
3:息の視点
そして次に息、つまり呼吸の視点です
例えばどうでしょう?呼吸の意識が胸にある時は、緊張したり不安になったりあがったり必死になっているときではないですか?普段私たちはリラックスしている時や落ち着いている時は呼吸の意識も落ちているものです。
プロの自己表現の世界では、まず何をするかというとこの呼吸の意識をお腹に落とすための訓練をするのです。
呼吸を腹に落とすことによって、小さな声も、大きな声も自由自在にコントロールできる様になります。呼吸は、人に感動を伝えるうえで重要な要素となっているわけです。
4:心の視点
どんなに知識として頭の中身が埋まっていても、どんなに声が良くても、情緒的なアピールをして、聞き手の心を揺さぶることも必要です。
この情緒的アピールに関して、プロとアマチュアでは考え方がまったく違うということをしっかりと論理立てて説明していきます。
多くの方が開眼されるポイントでもあります。
気持ちを込めて必死に伝えようとしても空回りしてしまう時というのはこの情緒的アピールの仕方を別の解釈で捉えている可能性があります。
5:腹(丹田)の視点
そして重要なキーワード“丹田”についてもお伝えさせて頂きました。
武道やダンス、ヨガをしている人にはあたりまえのキーワードですが、人前で発信する際もこの丹田の意識は重要な要素となってきます。
“丹田”は細胞学的には存在しません。しかし丹田というのは人のエネルギーの源、人の命を輝かせる源泉とも言われています。
重たいものを持つ時に、腹の奥に力を入れるだけでスッともてたりもします。声を出す時もお腹を意識するだけで声にハリが出たりもするのです。
呼吸も声も情緒的アピールもすべて腹(丹田)を意識していくことが大切なのです。
6:あり方、信念の視点
そして最後に、なぜ登壇するのか?なんのために発信するのか?そのメッセージや信念を作り込んでメッセージ性に説得力をもたせていきます。
この土台の部分が揺らぐとすべてが崩壊してしまいます。
またこのあり方・信念の部分が、自分自身が苦境に陥った時なども自分を救ってくれ起きあがるためのエネルギーの根元にもなるのです。
■緊張の緩和について
伝達力を向上させるために、人前に立って自己表現をする人は先ず何をしたら良いと思いますか?
それがこのブログでも何度も言っております“呼吸法”です。
しかし、呼吸法による効果はそれだけではありません。緊張の緩和にもつながるのです。
呼吸法をしっかりとすることによって緊張する場面でも、それを集中力に変え自分自身の発信力やエネルギー値がどんどんどんどん高めていくことができます。
この呼吸法を、ワークを通して実際に全員で実践しました。今回の研修では、一番盛り上がったポイントでした!
※呼吸法のワーク中です!
受講生の労働組合のリーダーたちが緊張を課題・悩みにあげていたからです。
呼吸法を身につけていくことにより緊張緩和だけでなく、疲労回復やストレス発散、メンタルのコントロールも出来る様になり美容効果もある、また姿勢が良くなるという話もさせて頂きました。
私は劇団四季時代に、本当にとてもタイトなスケジュールをこなしてきました。常に1000人、2000人の前で表現する緊張状態でした。そして休みはほとんど取れませんでした。
そんな精神的にも肉体的にもきつい中、乗り越えられたのは呼吸法を身につけていたからなのです。
全国を飛び回り、ストレスがかかる労働組合のリーダーたちにはとても響いたようです。
そして最後に伝わるとはどういうことか?
人が感動するというのどういうことか?
人が惹きつけられるとはどういうことか?
自己満足になるか、そうでないかのその違いを、その本質的な部分を、徹底的に体感して頂きました。
■現場で実践して初めて自分のものとなる
現場でプレゼンをする労働組合のリーダーの方々は、実際に現場でこうやっていこう、取り組んでいこうと感じ取って頂けました。
見たこと聞いたことを、現場で実践することによって初めて自分のものになりますからね。
組合員の方に接する時に上辺の表現ではなく、自分自身の自分の言葉で語っていくということが大事だということが分かって頂けた様です。
私と触れ合った方が、私の23歳フリーターから劇団四季の主役まで這いあがった経験を通して、何かお仕事、そして生活がよりプラスになるきっかけになることは私自身の喜びに感じます。
緊張の緩和についての記事はこちら
呼吸法による副次効果ついての記事はこちら
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