■声を出すことに恐怖を持っている人がなぜ大きな声を出せるようになるのか?
人前で声を出すことに恐怖心を持っている人が、わずか1年後には大観衆の前で大きな声を出し堂々と歌を唄っているといったらあなたは信じますか?
私は、自分が育てて頂いた劇団四季という特別な世界で、このような人を何人も見てきました。
全然声が出なかった人がしっかりと訓練をすることによって別人のように変わってしまうのです。
なぜこんなことが起きると思いますか?
※PHOTO AC
■人の成長なくして組織の成長はない
あらゆる組織が発展していく上で人材を育成するということは必須のことです。組織で働く一人ひとりの成長なくして組織の発展はありえないからです。
例えば、いい人材を採用するだけでなく入社後にどれだけ成長していくかが非常に重要な要素になりますよね。
劇団四季というプロ組織は、「俳優を育てる」という事を最も需要な仕事のひとつにあげています。ビジネスの世界と同様、プロ組織として最前線に立ち続けるために・トップを走り続けるためには、俳優ひとり一人の成長が必須だからです。
未完成品のポテンシャル・可能性を見出し、育て、まるで別人のように育っていく姿を当たり前のように見届けている姿もあります。私もゼロから育てて頂きました。
では具体的に、プロ組織はどのような人材育成術をしているのでしょうか?
■明確な方法論がある
技能を体得するための理論のことを、「方法論」といいます。
声を出したり、人に何かを伝える、ということは感覚ですまされがちですが、実はこれらにもしっかりとした方法論があります。
この方法論は、「観客を魅了し感動を創造する」というゴールから逆算され考えられています。
まずはこの方法論を身体に徹底的に落とし込むのです。
声を出すための方法論は、「呼吸法」です。ボイストレーニングをするのではなく、一年間に200ステージ以上の過酷な状況をこなしていくため呼吸法を使って自分の呼吸器系の身体の中の声を出すための筋肉を鍛え身体を内側から作っていきます。
私自身もプロの世界に入ってこの方法論である呼吸法を学び、それまで試行錯誤して自己流でなんとか成長してきた声の分野が、掛け算的に成長し1年後には別人のような自分の声になっていたのには驚かされました。
またその方法論の積み重ねと継続を続ける体制や空間・時間までしっかり整っているから人が育ち、年間200回以上のプロの舞台が成立するのです。
■方法論は、人を別人に変える
劇団四季には、声を出すことが得意ではない人も沢山入ってきます。例えばダンサーです。ダンサーにとって声を出したり歌を唄う事は恐怖以外の何物でもありません。
しかしミュージカルの世界でダンスだけしていればいいという場面はなかなかありません。ダンサーもセリフを言ったり歌を唄わなければなりません。
そのためダンサーも発声訓練を受けなければいけないのです。舞台上で観客に向かって声を出さなければならない場面が必ず出てくるからです。
方法論である呼吸法をしっかりと体得することにより、声を出すことに恐怖をもっているダンサーたちも立派な声で表現をはじめます。
方法論は、人を別人のように成長させるのです。
■まとめ
劇団四季のようなプロの組織は人材育成のために、何十年と培ってきたその経験則をしっかりと言語化し毎日トレーニングにより身体に技術を落とし込む体制が出来上がっているから人が別人のように成長します。
それを正しく学ぶことにより、例えば「大勢の観客の前で声を出す」というスキルを、短期間で感覚では無く論理的に身に付けることができます。
プロの組織は、それを実践できる場も仕組化され、その現場でのアウトプットできる体制になっています。そのアウトプットがさらに成長を加速させていきます。
人を育てる体制がしっかりと体系化され伝承されています。
組織の成長には“働く個々の成長”はかかせないものです。あなたのいる組織では、この人材育成における仕組化・体系化にはどんなものがあるでしょうか?
方法論のような人を育てる明確な体系は存在するのでしょうか?日々改善はなされているでしょうか?
理念・ビジョン教育とともに働く個々の成長のための、仕組化・体系化・言語化を改めて見直すひつようがあるかもしれません。それが組織全体の大きな発展へと繋がると思います。
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