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夢と感動を届ける人材育成トレーナー 佐藤政樹
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社員の自己表現力を高める研修:事例とその効果

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はじめに:なぜ今「自己表現力」がビジネスに必須なのか

こんな場面に心当たりはありませんか?

会議で意見を言おうとしたのに、声が小さくてスルーされてしまった。
商談で絶好のタイミングが来たのに「今言っていいのかな」と迷っているうちに流れてしまった。
頑張って説明したつもりなのに、相手の表情は曇ったまま——

「自分の想いが伝わっていない」と感じた経験。

多くのビジネスパーソンが、こうした“もどかしさ”を抱えています。

どんなに優れた商品や熱意があっても、自己表現力が不足していれば相手には届きません。その結果、誤解が生じたり、信頼関係が築けなかったりし、最悪の場合はビジネスチャンスを逃してしまいます。

自己表現が苦手な人にありがちなのは「躊躇して一歩踏み出せない」こと。

会議で意見を飲み込んでしまう。プレゼンで緊張のあまり棒読みになる。接客ではマニュアルどおりの対応しかできず「この人に任せて大丈夫かな?」と不安を抱かれてしまう。こうした小さな躊躇の積み重ねが、大きな成果の差につながっていきます。

では、どうすれば伝わる自己表現力を身につけられるのでしょうか。実はそのヒントは、意外な場所にあります。

演劇の世界です。

私、研修講師・佐藤政樹は劇団四季で主演を務めた研修講師です。

舞台の世界では、観客の心を動かすために声・表情・所作・言葉の使い方を徹底的に磨きます。そのノウハウはビジネスにも応用できます。単なるスキルではなく、殻を破り、自分らしい表現を解放するプロセスを体験できるからです。

本記事では、その研修の内容と効果について、実際の事例を交えながら紹介していきます。

この記事を書いた人:佐藤政樹(研修講師・著者)
劇団四季出身元主役の講師。「人を惹きつける話し方」(プレジデント社)著者。受講生を惹きつけながら“気づき”と“学び”を引き出す研修をモットーに、新入社員研修から行政・金融・教育・医療分野まで幅広く登壇。詳しくはページ下部のプロフィール・研修情報をご覧ください。

演劇の世界から学べる自己表現の本質

ビジネスの場で「もっと自分の言葉を伝えたい」と思っても、いざとなると声が硬くなったり、表情が乏しくなってしまう——そんな経験は誰にでもあります。

一方で舞台俳優たちは、何百人もの観客の前で自分の感情を余すことなく表現し、心を揺さぶることができます。

では彼らは、特別な才能があるからできるのでしょうか?

実はそうではありません。舞台で観客を魅了する力には、誰でも身につけられる自己表現のエッセンスが隠されています。演劇の世界で培われてきた訓練法や哲学は、そのままビジネスの現場にも応用できるのです。

演劇の世界で培われた自己表現力向上のエッセンスは、大きく分けて三つあります。

一つは「Play=遊ぶ」姿勢から学ぶ主体性

演劇の稽古で最初に学ぶ自己表現力のレッスンは、何だと思いますか?

それは――「遊ぶこと」です。

「え? 遊び? 仕事は遊びじゃないんだよ」

そう思ったかもしれません。けれど実は、遊びの中にこそ自己表現の本質が隠されています。

人は遊んでいるとき、もっとも自然体でいられます。笑顔も声も仕草も、取り繕うことなくその人らしさが表に出る。つまり、人前で表現する理想の状態が、まさに“遊んでいる時”なのです。

私が初めて稽古場に立ったときも、いきなりゲームが始まり「なんだこれは?」と戸惑いました。しかしトレーナーに促されるまま取り組むうちに、緊張はほぐれ、表情は豊かになり、自然と仲間と打ち解けている自分に気づきました。

その時に言われた言葉は今も鮮烈です。

「演劇は英語でPlay。Playには“遊ぶ”という意味がある。君たちが遊んでいるその状態こそ、人前で表現するときに求められる姿なんだ」

この気づきはビジネスにも通じます。プレゼンや商談で緊張し、仮面をかぶったような堅い話し方になってしまうと、相手には届きません。むしろ遊んでいる時のように肩の力を抜き、自由に表現することで意外な成果が生まれるのです。

二つ目は「心の殻を破る」こと

自己表現の最大の壁は、技術やスキルではなく、自分がまとっている“殻”です。

その殻とは、プライドであったり、失敗を恐れる気持ちであったり、「恥ずかしい」と自分を制限してしまう心の防御壁です。

人前に立つと、誰しも「失敗して恥をかきたくない」「間違えたくない」と思うものです。けれど、その気持ちが強すぎると声は小さくなり、表情は固まり、本当の感情が閉じ込められてしまいます。結果として、熱意は伝わらず、せっかくの言葉も空回りしてしまうのです。

私自身、演劇の稽古を通じて痛感しました。初期の頃、トレーナーから「佐藤くんは恥ずかしそうにやっている。見ているこっちが恥ずかしくなる」と言われたのです。その一言で自分の殻を突きつけられ、少しずつ吹っ切れるきっかけとなりました。

殻の中にいるときは「恥ずかしい」としか思えなかったのに、一歩外に出てみると「こんなに楽しいことなのか」と驚くほどの解放感に変わっていきました。

これは俳優だけの話ではありません。会議で意見を言えずに終わった経験、商談で言葉を飲み込んでしまった経験——それは能力がないからではなく、殻をまとっているからです。

だからこそ大切なのは、少しずつでも自分をさらけ出す勇気。

殻を破った瞬間から、言葉も表情も自然と力を帯び、相手の心を動かし始めるのです。

三つ目は、劇団四季が大切にしていた“言葉の哲学”

劇団四季では「言葉を商品として届ける仕事」という理念のもと、俳優一人ひとりが言葉の重みを叩き込まれます。たとえばセリフ一つにしても「なぜその言葉を発するのか」を徹底的に掘り下げて表現していました。

「伝わる力は感覚任せではなく、明確なメソッドが存在する」——これが劇団四季の考え方です。私自身もその方法論によって表現力が劇的に高まった体験をしました。また演出家からは「演じるな、役を生きろ」と繰り返し教えられました。上辺だけ巧みに見せるのではなく、自分の実感を伴った言葉で語ることこそが、本当の『伝わる表現』だという哲学です。

この「言葉の意識」をビジネスの現場に置き換えるとどうなるでしょうか。社長のスピーチでも、営業の提案でも、相手の心を動かすのはテンションや勢いではありません。中身のある言葉で語れるかどうかが勝負を分けます。

言葉の重みを理解し、適切に使いこなすこと──これこそが自己表現力を高める本質だと言えるでしょう。

自己表現力を高めるための実践ワーク

自己表現力は、机上の知識だけでは身につきません。頭で理解しても、いざ人前に立てば体は緊張で固まり、声も表情も思うように出てこないからです。だからこそ研修では「体で体感すること」が大切です。

参加者が自ら声を出し、動き、時に笑いながら殻を破っていく。その過程で初めて、本当の意味での自己解放が起こります。

ここからは、そんな体験を通して表現力を引き出すユニークなワークの数々をご紹介しましょう。

シアターゲーム:ブレーキを外す

「パチパチゲーム」や「ピンポンパンゲーム」といった、演劇の稽古場で生まれたアイスブレイクがあります。リズムに合わせて声を出し、瞬時に反応することが求められるため、頭で考える暇がなくなるのです。

結果、「うまくやろう」「恥をかきたくない」という心のブレーキが外れ、自然と笑顔と声が広がっていきます。

私自身も、このシアターゲームが自己表現に対する殻を破るきっかけになりました。最初は緊張で体が固まっていたのに、気づけば大声で笑い、仲間と一体感を感じていたのです。その体験が「表現は楽しんでいいものなんだ」と気づかせてくれました。

ビジネス研修でも、最初にこのゲームを行うと場が一気に和みます。参加者の心がオープンになった状態で本題に入ることで、学習効果は格段に高まるのです。

ジブリッシュ:非言語の解放

「ジブリッシュ」とは、意味のない言葉を使って会話する即興ワークです。あえてデタラメな音を声にし、身振りや表情だけで相手に気持ちを伝えます。

言語に頼らないため、失敗のしようがなく、普段は真面目で緊張しがちな人ほど効果的です。最初は「こんなことして大丈夫かな」と戸惑っていても、はちゃめちゃな声を出すうちに恥ずかしさを超え、一気に殻が外れていきます。

私が研修で見てきた参加者も、ジブリッシュの後は表情が柔らかくなり、声量も自然に増していきます。遊び心が芽生えることで、表現の幅がぐんと広がるのです。

実際に受講した方からは「心が軽くなった」「声がよく出るようになった」といった感想が寄せられています。ジブリッシュは、誰でも楽しく“自己解放”を体験できる入り口になるワークです。

反射吸収:聴く力を鍛える

自己表現は「話す力」だけではありません。相手の言葉をどれだけ真剣に受け取れるかが、伝わる表現の土台になります。

研修ではペアになり、一方が短く話した内容を、もう一方が即座に反復する「反射吸収」のトレーニングを行います。準備していた言葉ではなく、その場で受け取った言葉を瞬時に返すため、相手の発言を全身で聴こうとする姿勢が自然に養われます。

最初は「うまく繰り返せない」と戸惑う人も、回を重ねるうちに反応がスムーズになり、相手の意図を正確に受け止められるようになります。その変化に気づくと、コミュニケーションがどんどん活性化していくのです。

実際に受講者からは、
「人の話をこんなに真剣に聞いたのは初めて」
「部下の話を反射的に返すようにしたら信頼関係が深まった」
といった声が多く寄せられています。

聴く力が磨かれると、自己表現もより自然で説得力のあるものに変わる——これが「反射吸収」ワークの狙いです。

朗読実習:『スイミー』で表現力を磨く

有名な絵本『スイミー』を題材にした朗読トレーニングでは、抑揚や間の取り方で伝わり方が大きく変わることを実感できます。

まず講師が状況を説明します。聞き手は「まだ言葉を十分に理解できない3歳児がたくさんいる場」。その設定の中で朗読をすると、ただ読むだけでは子どもたちに伝わりません。

さらに講師は後ろから「え?」「な〜に??」と質問を投げかけます。すると朗読している参加者は「どうすればもっと伝わるだろう」と無意識に声の強弱をつけたり、間を取ったりし始めます。結果として、自然に表現力が引き出されていくのです。

参加者からは「声の出し方を工夫するだけで物語が生き生きした」「子どもの前で読んでいる気持ちになって楽しかった」といった声が多く、人前で伝える力を育てる格好の実習となっています。

プチ演劇の発表:学びを本番で体験する

研修の締めくくりとして、参加者には3人ほどの配役で取り組める簡単な演劇の台本が渡されます。内容は3〜5分程度の短いお芝居。難しいものではありませんが、そこには「声の出し方」「抑揚」「表情」「間の取り方」といった、研修で学んだ表現スキルを活かす要素がしっかりと盛り込まれています。

この台本をもとに、参加者は1か月後のフォロー研修で発表を行います。あらかじめ「本番」が用意されていることで、自然と日常の中でも練習したり意識したりするようになり、学びが継続して深まっていきます。

いざ発表の場に立つと、最初は恥ずかしさや緊張でいっぱいになります。しかし一歩踏み出して全力で演じきった瞬間、参加者の表情は一変します。「殻を破ってやり切った」という経験が、自信と自己表現力の飛躍的な成長につながるのです。

ある参加者は「演じるなんて絶対無理だと思っていたのに、終わったら楽しくて仕方がなかった」「プレゼンでも堂々と話せるようになった」と語ってくれました。プチ演劇の発表は、研修で得た知識を実体験へと変え、表現力を定着させる大きなきっかけとなります。

プロのパフォーマンス:殻を破る衝撃

研修のハイライトでは、佐藤自身が劇団四季で主演したミュージカル『人間になりたがった猫』のライオネル役の一節を実際に披露します。全身から放たれる声と表情、迫力ある所作に、受講者は一瞬で引き込まれます。

「鳥肌が立った」「これが本当に“伝わる”ということなんだ」と口をそろえる参加者たち。プロのパフォーマンスを目の当たりにすると、理屈抜きで心が揺さぶられ、「もっと大胆に表現していいんだ」という解放感が自然と湧き上がってくるのです。

ビジネス現場にどう活かすか

研修で自己表現力を磨いた先に、実際のビジネス現場ではどんな変化が起きるのでしょうか。ここでは営業・接遇・リーダーシップ、などの場面を例に、メリットとチーム全体の成果や人間関係改善につながる理由を紹介します。

躊躇の壁を突破するメリット
営業や接客の現場では、一瞬の迷いが商機を逃すことがあります。自己表現力を高め殻を破った人は、目の前の相手に即座にアクションを起こせる「度胸」を手に入れることができるす。

たとえばトップセールスと呼ばれる人は総じてプレゼンで物怖じしません。

佐藤自身も、劇団四季退団後に挑戦した未経験の飛び込み営業で最初は苦戦しました。しかし舞台で培った「伝わる技術」を応用することで、500人規模の営業所でNo.2の業績を残しました。自分の伝え方ひとつで成果が大きく変わることを体感しました。

顧客対応の場面でも同じです。表情が乏しく棒読みの接客と、声に笑顔や温かさがにじむ関わりでは、相手の印象がまるで違います。

「遠慮して会話を広げられなかったが、自分から踏み込めるようになった」「部下に考えをしっかり伝えたらチームのミスが減った」といった声が示す通り、躊躇を克服することのメリットは計り知れません。

ホスピタリティと自己表現の関係
サービス業では「型どおりの接客」が大きな課題です。劇団四季ではこれを「慣れ・ダレ・崩れ」と呼び、「慣れて形骸化したサービスになったら去れ」とまで教え込まれます。

つまり、常に初心を忘れず、毎回の相手に新鮮な気持ちで向き合うことが求められるのです。

研修ではこの精神を応用し、「毎回のお客様との対話を初舞台のつもりで、フレッシュな喜びを表現しましょう」と伝えます。自己表現力が高まると、たとえ1日で何十人を接客しても、ひとりひとりに心からの笑顔と言葉を届けられるようになります。

「いらっしゃいませ」の一言に温かみがこもるだけで、顧客満足度(CS)や売上は大きく変わります。実際に「お客様から『あなたに会いに来たのよ』と言われた」と報告するスタッフも現れ、自己表現とホスピタリティの強い結びつきが実感されています。

チーム成果と人間関係の改善
自己表現力は個人だけでなく、組織にも大きな影響を与えます。

殻を破り率直に意見や感情を出せるようになると、チームの風通しは一気に良くなります。

劇団四季の舞台づくりでは、役者同士がぶつかり合いながら支え合うことで深い信頼関係が生まれました。同じように、企業の研修でも「相手の目を見て言葉を渡し、相手の言葉を心で受け止める」という演劇的なコミュニケーションを通じて、チームの距離が縮まっていきます。

実際に新入社員研修では、当初ぎこちなかった同期同士が、研修を終える頃には互いの将来像を語り合うまでに打ち解けました。

職場でも会議が活発になり、「新商品アイデアが次々と出るようになった」という成果も報告されています。

リーダーにとっても同じです。

自らが伝わる言葉でビジョンを語り、部下の声に耳を傾けることで「この人についていきたい」と思わせる強い求心力を生み出せます。
 
 
このように自己表現力を研修で鍛えることは、個人の自信を高めるだけでなく、顧客との信頼関係を築き、組織全体の成果や雰囲気を大きく向上させます。

つまり「自己表現力の強化」は、ビジネスのあらゆる現場で勝敗を分けるカギになるのです。

表現力向上研修を届ける講師と実績、導入事例

ここまで紹介してきた自己表現力研修を届けている私は、劇団四季で主演経験を持ち、現在は企業研修を専門に活動しています。

舞台で磨かれた表現力と、ビジネス現場で培った経験。その両方を持つからこそ、研修は「楽しいだけで終わらず、行動が変わる」ことにこだわっています。

受講者からは「こんなにユニークな研修は初めて」「明日から試してみたいことが明確になった」といった声が寄せられています。エンターテインメント性と実践性を兼ね備えたプログラムだからこそ、多くの企業に選んで頂いています。

導入事例はこちら

まとめ:自己表現力を磨けば、仕事も人生も豊かになる

「人前だと萎縮してしまう」「言いたいことが伝わらない」――そんな殻を破ることが、成長の第一歩です。自己表現力研修は、その背中を押し、新しい自分に出会うきっかけを与えてくれます。

自己表現力が高まれば、会議や商談での一言に力が宿り、顧客との信頼関係も深まります。

成果が出るだけでなく、「自分の言葉で人を動かせる喜び」によって、仕事そのものが楽しく感じられるでしょう。実際に受講者からは「家族に素直に気持ちを伝えられるようになった」「初対面でも緊張せず話せるようになった」といった声も届いています。

劇団四季創設者・浅利慶太氏は「名優は大根役者からしか生まれない」と語っていました。不器用でも構わない。小さな練習を積み重ねていけば必ず成果は現れる、という意味です。

ビジネスパーソンも同じで、少しずつ殻を破り、表現する経験を重ねることで、人の心を動かし、大きな成果につなげることができます。

自己表現力研修は、その第一歩を踏み出す場です。あなたも殻を破り、自分らしい表現で周囲を動かし、豊かな未来を築いてみませんか。

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