目次
「仕事が楽しくない、辛い」
「なんかモチベーションかあがらない」
「何でこんなことをやらなきゃいけないのか」
あなたはこう感じたことはありませんか?
これらの負の感情、多くの人が一度は経験しているでしょう。しかし、その背後にはしばしば「やらされ感」が潜んでいます。
仕事自体は嫌いではないけれど、何かに追い詰められているような感覚。それがストレスを生み、生産性を下げ、さらには職場の人間関係にまで影響を及ぼしています。
この「やらされ感」は何からくるのでしょうか。答えはシンプル、人はコントロールされることが嫌なのです。上司や同僚、会社文化によって形成されるこの感覚は、私たちの心に重くのしかかります。
でも安心してください、この記事ではその解決策をしっかりとご紹介します。自分がコントロールできる状況をどれだけ見出せるか、認知の仕方を変える方法、そして自分の成長と未来のビジョンにどう繋げるか。これらを理解して行動に移せば、あなたもきっと「やらされ感」から解放されるでしょう。
はじめまして、この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の研修講師として【受講生を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、講演会やセミナーの講師だけに限らず大手企業などでさまざまな研修を行っております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。
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仕事はやらされ感があるととにかく辛い
「仕事が楽しくない、辛い」「なんかモチベーションかあがらない」「何でこんなことをやらなきゃいけないのか」と感じたことがあるなら、あなたも「やらされ感」に悩まされている可能性が高いです。この感覚は仕事において非常に厄介な問題となります。
では、この「やらされ感」とは何なのでしょうか。
「やらされ感」とは、仕事やタスクに対して自分が主体的でなく、他者や状況によって強制されていると感じる心の状態です。
この感覚が起こる理由は、人が基本的には自分で何かをコントロールしたいという欲求があるからです。この欲求が満たされないと、ストレスが溜まり、仕事の効率も落ちてしまいます。
たとえば、上司から突然の仕事を振られたとき、その仕事が自分に合っていなくても、断るわけにはいかない。このような状況で「やらされ感」が高まり、結果として仕事に対するモチベーションが下がることがあります。
しかし、ビジネスパーソンはこの「やらされ感」をどうにかして自分ごとにして成果を出さなけれはなりません。
ではこのやっかいな「やらされ感」がどのように自分ごとにし成長と成果に結びつけなければよいのでしょうか。
私の劇団四季での「やらされ感」体験
私もかつて「やらされ感」で仕事をしていた時期があります。それは念願の劇団四季に入団した一年目のこと。ライオンキングやマンマミーアといった華やかな舞台に立つ夢を抱いて入団したものの、配属先が決まるとその期待は一気に消え去りました。
私が配属されたのは、子ども向けのミュージカル。日本全国を巡るどさ回りの仕事でした。「なんでこんな仕事をやらなければならないだ?」と思い、失望感が募りました。
その結果、やる気がうまれないだけでなく、疲労がどんどん蓄積し、ストレスが溜まり、メンタル的に不安定な一年を過ごしました。
当時はまだ若く、自分がどれだけ成長の機会を得ていたのか理解できませんでした。この記事で紹介する対処法を当時知っていたら、自分自身でやりがいを見つけ、より充実した日々を送れたと今になって感じます。
やらされ感でする仕事がもたらす影響
「やらされ感」があると、その影響は多岐にわたります。まず思い出すのは先ほどお伝えした劇団四季入団一年目での経験による精神的ストレスです。
このストレスは、仕事に対するモチベーションを大きく下げる可能性があります。例えば、毎朝、出勤するのが億劫になる、仕事中に集中できない、といった症状が出てきます。
朝起きると、自分の体が鉛のようで毎日本当に辛かった記憶があります。
次に、生産性の低下も無視できない影響です。やらされ感があると、仕事に対する意欲が減少し、その結果、仕事の効率が落ちてしまいます。具体的には、同じ時間をかけても、以前よりも成果が出にくくなるということです。
さらに、職場での人間関係にも影響を与えます。やらされ感が高まると、そのストレスが人間関係にも波及し、コミュニケーションがうまくいかなくなることがあります。例として、同僚や上司とのコミュニケーションが希薄になる、または、避けるようになるといった状況が考えられます。
私も辛かった劇団四季の一年目にはまさに、本当に仲間と距離を起き避けるように行動していました。今思えば周りに気を遣わせてばかりで幼かったと思います。
ではその悪影響をもたらす「やらされ感」をうみだす根本原因はなんなのでしょうか。心理面から考えてみましょう。
やらされ感の原因
「やらされ感」が生まれる原因はいくつかありますが、その中でも特に重要なのは、人間がコントロールされることを嫌う心理です。
自分が何かを決定する権限がないと感じると、自然とやらされ感が高まります。これは、人が基本的に自分で自分のやることをコントロールしたいという強い欲求があるからです。
次に、会社文化も大きな影響を与えます。例えば、上からの命令が多い、または、自分の意見が全く反映されないような組織文化では、やらされ感は高まりやすいです。
このような環境では、自分がただの「命令を受ける側」であると感じ、やらされ感が増してしまいます。
さらに、上司や同僚との関係性も影響を与える要素です。信頼関係が築かれていない、または、コミュニケーションが不足している場合、やらされ感は高まります。
これは、自分の意見や考えが尊重されていないと感じることで、やらされ感が生まれやすくなります。
しかし、環境や状況に文句を言って人のせいにしていても物事は何も進まないし、人生も好転していきません。
この「やらされ感」を自分の力で解消、または軽減する方法があります。つぎのセクションでは具体的な3つの対処法について詳しく解説したいと思います。
やらされ感の対処法
「やらされ感」に悩んでいる方にとって、最も重要なのはその解消方法を知る事です。このセクションでは、具体的な対処法を3つご紹介します。
これらの方法は、心の持ちようから行動の仕方まで、幅広く取り組むことができます。それでは、具体的な対処法について見ていきましょう。
対処法①:コントロールできる範囲を増やす
繰り返しますが「やらされ感」が強くなる瞬間とは、多くの場合、自分が何もコントロールできないと感じたときです。この感情は、自分がただの「受け身の存在」であるかのように感じさせ、ストレスや不満が増してしまいます。
そこで重要なのが、まずは自分がどれだけ今の環境や状況に影響を与えられるのかから始め、その範囲を広げていくことです。
具体的には、日常の仕事で「ここは自分ならもっとできる、もっと良くなる」と思える部分を見つけて、その業務に付加価値をつける姿勢をみせていきましょう。このような小さな付加価値が積み重なることで、コントロールできる範囲が拡がり、やらされ感も少しづつ減少していきます。
主体的になれる部分を少しでもいいので見つけて、その影響力の輪を拡げ続けていくのです。
次に、仕事の一部について自分で計画を立ててみましょう。自分で計画し、それを実行することで、その業務に対するコントロール感が増します。自分の中でつくった計画がうまく行ったときの内発的な達成感は、やらされ感を減らす大きな要素となります。
さらに、自分が主体的に行った業務に対して、上司や同僚にフィードバックを求めることも有効です。フィードバックを通じて、自分の行動が周囲にどのような影響を与えているのかを知ることができます。自分が変わることにより周りに良い影響をもたらしていることを実感するのです。
受け身になって腐っているのではなく、主体的になって自分がコントロールできる範囲を少しずつでも拡げていくことで、やらされ感は自然と減少していくでしょう。
対処法②:認知や解釈を変える
「やらされ感」は、実は私たちが仕事や状況をどう解釈するかに大きく左右されます。同じ仕事でも、それが「命令された苦行」なのか「自分が成長するためのステップ」なのか、その見方一つで感じるストレスや満足度は大きく変わります。
例えば、家事でよくある「トイレ掃除」を考えてみましょう。多くの人がこのトイレ掃除を嫌がりますが、それは「汚いから」という解釈によるものです。しかし、このトイレ掃除を「心を清める行為」と捉えることで、同じ作業でも全く違った経験になります。
心が清まると感じれば、その作業自体がストレスではなく、むしろリフレッシュの一つとなるでしょう。
また、仕事においても同様です。例えば、上司からの指示で何かをしなければならない場合、それを「また上司に命令された」と感じるとストレスが増します。
しかし、「これを成功させれば、自分は会社での影響力が向上し信頼感が今よりも高まるかもしれない」とものの見方や考え方を変えることで、その仕事に対するモチベーションが高まります。
このように、認知や解釈を少し変えそれを行動へと変えるだけで、同じ状況でも感じる「やらされ感」は大きく減少します。そして、それが結果として仕事の効率や生活の質を向上させる可能性があります。
対処法③:自分のなりたい姿に紐づける
「やらされ感」は、しばしば私たちが目の前の仕事や課題に対して、自分自身の大きな目標やビジョンとのつながりを見失っているときに強くなります。
この対処法では、そのような状況を打破するために、具体的な仕事や課題を自分が目指している理想の自分にどう紐づけられるかを考えます。
例えば、あなたがプロジェクトマネージャーになりたいとします。
ある日、上司から突然、面倒な報告書の作成を頼まれました。自分が目指している理想の姿に紐づけられない人は、この瞬間、「また面倒な仕事を押し付けられた」と感じるでしょう。
しかし、この報告書作成を「これができれば、より良いプロフェッショナルのマネージャーになれる」と考えると、全く違った意味を持ちます。上司が期待する以上の報告書が作成できれば、それが将来的にはより大きなプロジェクトを任される可能性につながるかもしれません。
このように、目の前の「やらされ仕事」も、それが自分の成長や将来にどう結びつけるか、紐づけるかを考えることで、その仕事自体が「やらされ感」から「自分ごと」として感じられるように変わります。
そして、その結果として、仕事に対するモチベーションが高まり、生産性も向上する可能性が高くなるのです。
劇団四季退団後の困難もこれらの対処法で乗り越えた
劇団四季での入団一年目の辛い経験で学ぶことができた私は、劇団四季退団後にやってきた困難もこれらの対処法で乗り越えました。
私は劇団四季退団後に、飛び込み営業職をやることになりました。厳しい数字目標が毎月課せられて、本当に辛くてすぐにでも逃げ出したい気持ちでやっていたのですが、まず対処法①として、自分がコントロールできることにフォーカスしました。
営業成績があがらず苦しかったのですが、商品知識を徹底的に身につけることはできます。トップセールスの方に質問して何を聞かれても即答できるように、まずは商品の背景や物語含めて勉強だけはしていました。
そして対処法②として「今のこの困難はなぜ自分の目の前にやってきているのだろう?」と考えるようにしていました。そして少しでもプラスの感情をもって乗り越えることを誓いました。
対処法③として、この経験は必ず自分が将来講師になった時のネタになる!と考えるようにしていました。不思議とそれだけで力が湧いてきました。最終的には大きな成果を出すことができ、多大なる貢献をした職員として表彰されました。
今は、その飛び込み営業で成果を出した経験があるのでたくさんの企業に講師として読んでいただけます。
自分の成長と未来のビジョンでやらされ感を乗り越える
この記事を通じて、仕事における「やらされ感」がどれほど厄介なものであるか、その影響と原因、そして対処法について詳しく解説してきました。
やらされ感は、単に仕事がつらくなるだけでなく、生産性や人間関係にも悪影響を及ぼします。しかし、幸いなことに、この感情は決して乗り越えられないものではありません。
対処法としては、自分がコントロールできる範囲を増やすこと、認知や解釈を変えること、そして何よりも自分のなりたい姿に紐づけて考えることが有効です。
これらの方法を組み合わせることで、やらされ感から「自分ごと」に切り替え、明るい未来を描くことができます。
最後に、あなた自身がどれだけ素晴らしい未来を手に入れられるかは、あなた次第です。
一歩を踏み出しましょう。この記事がその第一歩となるきっかけになれば、何より嬉しいです。他の記事にも、更なる成長と成功のための具体的な方法をお伝えしていますので、ぜひお読みください!
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