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仕事のやりがいは副産物。「感じられない」が口癖の人へ。

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仕事のやりがいや働きがいは副産物です

「仕事にやりがいを感じられない」
「もっとやりがいのある仕事に就きたい」

あなたはこのように思ったことはありませんか?

やりがいや働きがいは最後までやり切った後に得られる副産物です。最初から仕事にそれらを求めてはいけません。

ちょっと厳しめの言葉からスタートかもだけど
特に若手にとってはとても大事なことなので伝えますね。

こんにちは佐藤政樹と申します。
劇団四季出身の人材育成トレーナーです。劇団四季では主人公を務めその後営業職に転職してそこでもTOPになり、今はその経験を活かして日本のリーディングカンパニーはじめ300社3万人以上の方々に研修や講演をしております。

仕事柄、新入社員や若手社員はじめたくさんのビジネスマンと関わります。
特に若手からよく聞かれる言葉が”やりがい”です。

いざ現場に配属されてみたら、思い描いた理想と違う内容でやりがいを感じられないというのです。

若手あるあるです。

でもちょっと待って欲しいのです。

やりがいってそんなに簡単に得られるものなのでしょうか?

やりがいは副産物です。
副産物とはどういうことでしょうか?

この記事ではその”やりがいは副産物”について深ぼって考えていきましょう。

この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の研修講師として【受講生を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、講演会やセミナーの講師だけに限らず大手企業などでさまざまな研修を行っております。人前で話す機会の多いビジネスマンのスピーチトレーニングを多数担当させて頂いております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。

仕事にやりがいを実感する時とは?

あなたがフルマラソン42.195kmを4時間以内に走り切るという目標に向かうとしましょう。

フルマラソンは初めての経験です。

半年以上をかけて入念な準備とトレーニングの計画をし、実際に取り組みながらあきらめそうになる気持ちを何度も乗り越えて、達成しようとしています。

練習は一人の力でがんばっていても難しいことがわかりました。そこで、仲間のみんなの力を借りて、相乗効果を発揮し、それまで経験したことのないような追い込みをかけて、あなたはフルマラソン本番に臨みました。

走っている途中は苦しみしかありません。何度も何度も「もうだめだ、苦しい。歩いて楽になろう。」と思います。しかしそのたびに沿道で応援してくれる仲間から「がんばれ!!」と声がかかります。

あきらめないで走り切ったあなたは、ぎりぎりで4時間以内という目標を達成しました。

達成後に

あなたは道路にうずくまります。しかし仲間がすぐに抱き抱えてくれます。水分をくれました。みんなが「よくやった!」と泣いて喜んでくれています。

呼吸と心拍が落ち着いたあなたは自分の肌にあたる爽快な風とゴールした後の美しい田園風景に気づきます。

「あぁ、やりきった・・・あきらめないで頑張った甲斐があった・・・」と心の底から実感するでしょう。

その時。その瞬間。

それこそが”やりがい”です。

やっている時って苦しいですよね。

「なんでこんなことしなければならないんだ…。」
「こんなことに意味があるのか?」
「なんでこんなことやっているのだろう?」

こんな気持ちも思い浮かぶでしょう。

しかし「やりがい」はそれらの全ての過程を乗り越え、最後までやりきったとき、新しい自分を発見したとき、そんな時に副産物として初めて味わえるものなのです。

特に経験がまだない、新人や若手のうちは。

最初から仕事にやりがいを求めない。やりがいは副産物とはこういうことです。

私が劇団四季で経験した仕事のやりがい

僕は劇団四季というプロフェッショナルの世界で、 このような経験を幾度となくしてきました。

あなたは、劇団四季の舞台に立っていた、と聞いて「もともと”やりがい”のある仕事なんでしょ?」そう思ったかもしれませんね。

しかしプロ厳しい厳しい世界はそんなに甘くない。

「観る天国やる地獄」と言われる世界なのです。プロ野球もサッカーも同じ。観ている分には華やかで一見やりがいがありそうに感じるが、やっている方はそれはそれは大変で地獄の戦いの世界なのです。

特に初日に向けて、舞台をゼロから創り上げる際は、本当に生きるか死ぬかの戦いのような感覚に陥る時もありました。本当に開幕までは大変なのです。

人と意見が衝突したり
思わぬ怪我をしたり
キャストを降ろされそうになったり
自分には絶対にできないって思うような高い壁に幾度となくぶち当たったり。

しかしそれらの困難を乗り越え、初日を迎えることができ、舞台も滞りなく進み、無事にカーテンコールを迎えて、観客から割れんような拍手喝采が起きた時は、全身が身震いし、「あぁ・・・ここまで頑張った甲斐があった・・・」とよく思ったものです。

正直、最初からやりがいだの働きがいだの言ってる暇すらありません。

今思えば、やり切った後に得られるあの身震いが伴ったカーテンコールの実感こそ、”真のやりがい”だったのです。

劇団四季が顧客満足度1位になった理由

副産物として仕事にやりがいを感じるための3STEP

では副産物として仕事にやりがいを感じるためにはどうしたらいいでしょうか。

3つの大切な考え方を紹介します。

STEP1仕事に意味づけをする習慣

同じ仕事という行為でも意味づけをするかいなかで結果は大きく変わります。

仕事に意味づけとは?

有名な例として科学的に統計がとられているホテルの清掃員の話があります。

ホテルの清掃員が2つのグループに分けられました。

Aグループは「この仕事は汗をかく大変な仕事だけど1部屋ルームクリーンするごとに◯◯kcal消費する、つまり痩せる」と仕事の前に清掃員たちに仕事に対する自分のメリットとなる意味づけがされたグループです。

Bグループはなんの説明もなくただ時給のために仕事をしているグループです。

Aグループは仕事に意味を見出しました。収入を得られることに加えて、一拭き一拭きの自分の所作が自分のダイエットにつながっていると。

結果、どうなったのか。

もちろんAグループのメンバーは痩せただけでなく仕事のクォリティもスピードも高かったのです。

一方のBグループのメンバーは体重は変わらず、仕事のクォリティもモチベーションも高くありませんでした。

このように自分で何かしらの意味づけができるかどうかが、苦しい仕事でも理想と違うと感じる仕事でも、最後までやり切るために必要なことなのです。

STEP2ものの見方や考え方を変える

ものの見方や考え方で自分の中で生まれる快適な感情も不快な感情も変わります。

有名な話として「コップに半分入ったお水」があります。

そのコップのお水をみて「もうこれだけしかない、最悪だ」と捉えるのか、それとも「まだまだこれだけある」と捉えるのかは生まれる感情には大きな差があるという話です。

そのコップのお水を見た時の状況や環境にもよりますのが、重要なことは「自分のものの見方や捉え方や考え方で快適な感情も不快な感情もすべて自分で選択できる」ということです。

例えば、食後のお皿洗いを例にしてみましょう。

食事をして、ゆっくりくつろぎたいけれど、お皿を洗わなければならない。

あぁ面倒臭い。

お皿洗いという所作に対して、面倒くさいと捉えると、不快感情が生まれます。

しかし、お皿洗いを「油を流してキュッキュッっとするように自分の心の垢やストレスを洗い流すマインドフルな神聖な時間」と考え直すだけでお皿洗いはいくらでも楽しいものとすることができます。

先日カフェで若者二人組が「今の仕事、ほんとつまんなくて怠いよ」と言っていました。目の前の事象に対して”つまらない”と捉えることによって”怠い”という不快感情を自ら生み出しているように聞こえました。

ものの見方や捉え方を変えることはやりきる力を身につけ、仕事のやりがいを感じるうえで重要です。

STEP3目的意識をもつ

誰のためになんのためになぜやるのか?
エンドユーザーはどんな価値を感じているのか?
社会のどんな役に立っているのか?

このように仕事の一つ一つに目的意識をもつことによって最後までやり切る力が身につきます。STEP1やSTEP2よりも強い動機を自分の中で生み出すことができます。

劇団四季を例にしましょう。

観る天国、やる地獄の非常に厳しい舞台です。

しかし劇団四季では劇場に来てくださった観客に「人生は生きるに値する」ということを作品を通して感じてもらうためにやっています。

目的意識が明確なんです。

自分たちが舞台でパフォーマンスをすることによって、観客が顔を上げ人生を前向きに進んでいく力や勇気を生み出している。

これが腹落ちしているから、年間200回近いハードな環境でも、自分で自分を勇気づけることができるのですね。

そんなの綺麗事だよ、理想論だよ、という人もいます。しかしそれを言ったらその時点で未来は閉ざされます。プラスの方向へと進む道が閉ざされていくのです。なぜなら頭の中が不平不満で埋め尽くされていくからです。

目的意識は自分の快やメリットのためから始めても問題ありません。ぜひ目的を深掘る習慣を持ちましょう。

仕事のやりがいは副産物まとめ

いかがでしたか?
この記事で書かれていることを入社2〜3年目の若手向けに研修などで伝えると目の奥が輝く人が何人もいます。

「やりがいのある仕事につきたい。」
「働きがいのある仕事につきたい。」

若者から本当によく聞く言葉です。

しかしそんな時こそ、そう感じた時こそ、別の視点として「やりがいや働きがいは自分が何かを成し遂げた時に、その副産物として得られることなんだよ。」ということをまずは腹落ちさせてみてください。

目の前のことに全力で向き合い、ひとつひとつを積み重ね圧倒的な成果を出していきましょう。

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