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■TEDx 初参加・初聴講
はじめまして、インターン生の山田渓太です。2016年3月20日にTEDx Meiji University に参加してきました。TEDの存在は以前から知っていたのですが、実際にTED及びTEDxの講演を聞くのはネットでの視聴も含めて初めてで、とても楽しみにしていました。今回は、実際に生でTEDxを体感した私がその興奮をレポートさせていただきます。
レポート:山田渓太(インターン生)
■佐藤政樹さんの肚(はら)プレゼン
佐藤政樹さんは「感動を創造する言葉の伝え方」というタイトルで、佐藤さん自身が体験した結婚式での出来事を話しの切り口としてプレゼンをスタートさせました。
話し手が感情を込めないで話す(佐藤さんはこのことを「意識が頭にある状態」と表現)のはもちろんのこと、話し手が感情を込めて話す(佐藤さんはこのことを「意識が胸にある状態」と表現)のでは聞き手が必ずしも感動するのではなく、自分が実感したことそのままに語ること(佐藤さんはこのことを「意識が肚にある状態」と表現)が聞き手に感動を与えることができると主張していました。
また、意識が胸にある状態では“自分がしっかりと伝えた”と誤った自己認識をしてしまうため、人がスピーチをするとき感情を込めて話すことに気がいってしまい、その結果、話し手が自己満足することになってしまうが肝心の聞き手の人々が感動を得ることができないと説いていました。
聞き手の感動や共感を呼ぶのは言葉に感情を込めるのではなく、腹落ちした実感を伴った言葉だと実演をしながら伝えてくれたのがとても斬新でした。
個人的に、佐藤さんの講演は他のTEDx Meiji Universityで講演した他の人々よりも聞き手の人々を惹きつけていたように感じます。なぜなら佐藤さんの後に講演する人がアイスブレイクに佐藤さんの話を持ち出すほど、他の講演者にも影響を与えていたからです。
■練った内容を、本番2日前に捨てたという驚き
そして、今回の佐藤さんの講演で印象に残っていることがあります。それは佐藤さんの講演が終わった後の舞台上での司会者のインタビューです。佐藤さんは元々別の構成で話をする予定だったそうなのですが、リハーサル(本番の2日前)開始2時間前にそれまで練習していた台本を全て捨ててしまったそうです。
TEDxの後、佐藤さんにその理由を伺ったところTEDは規定がとても厳しく、規定時間を守る・NGワードを使わないようにする等、TEDのルールを守るために講演者は誓約書にサインする必要があるそうです。また台本を作り事前に提出する必要があり、佐藤さんは普段台本を一字一句作らずに、話の流れをマッピングするそうなのですが(写真)今回はTED用の台本を作り、繰り返し暗記するように練習をしたそうです。
しかしながらTEDっぽくやらないといけないという固定観念から、自分の本当に言いたい事ではなく、頭で考えたTEDっぽい理論を中心としたプレゼンになってしまい、佐藤さんらしくない「頭に意識がある状態」のプレゼンになっていたそうです。
その事をリハーサルの直前に練習に付き合ってくれた仲間からの「佐藤さんらしくない」というフィードバックで気づき、これまで練習していた台本を捨てる恐怖もありながらもリハーサルの直前にそれまで練習してきた事を捨て自分の言葉で語る事を決意したそうです。その結果、今回の佐藤さんのプレゼンを聞いた観衆は見事に話に巻き込まれ、他にはない盛り上がりを見せていました。
佐藤さん本人も満足のいくプレゼンになったそうです。本番2日前に台本を捨てるという一歩間違えれば大変な結果になるリスクがある決断をし、大成功した佐藤さんの胆力と、行動力にただただ感嘆するばかりであります。
■他のスピーカーから学んだこと
TEDx Meiji University で講演した人々はどの人もユニークな考え方を持ち、他人に流されない確固たる自己を持っているように感じました。自らもゲイだと公言しLGBTの支援者であるAlly(アライ)を増やすための活動をしている松岡宗嗣さんや、明治大学の初期の女学生であり現在90歳を超える年齢でありながら今も様々なことに精力的に活動する平林英美さんなど、今まで会ってきたことがないような人たちの話を聞くことができ自分の考えの幅を広くすることができたように思います。
今回の講演を聞いて自分に必要だなと感じたことは、人前に立って話をする際に話の核となるものをまずしっかりつくるということです。今回の講演で話をした方々はとても堂々としていて、また自分の主張したい事柄がとてもはっきりしているため話が聞きやすく説得力がありました。また話の仕方も緩急をつけて話したり、パワーポイントに仕掛けを施したりととても工夫をしているなと感じました。
■肚の意識と円滑なコミュニケーションとの関係性
自分は何回か人前に立ったことはあるものの、自分の言いたいことが充分に言えずに話が終わってしまうことがほとんどでした。今、それらを振り返ってみると、自分に足りなかったものは自分が何を言いたいのか突き詰めてはっきりとさせる作業が不足していたことだと思います。そのため舞台上という独特の緊張感の中では十分に伝えられなかったのです。
自分もどうしたらいいプレゼンができるか。佐藤さんにお聞きしたら「何を伝えるために来ているのか?そのコアメッセージを登壇直前に繰り返し自分に問う。」との答えが。そのような心構えを「頭」ではなく「肚」の意識まで落として持つことができれば、プレゼンだけではなく日常生活のどんな状況でも落ち着きを持って相手と円滑なコミュニケーションをとることできるのかもしれません。
運営スタッフの皆さんと
■佐藤政樹さんのTEDx動画&オススメのTED
今回のTEDx Meiji University がTED本部のチェックを通過して公開されました。とても面白くためになりますので是非見てみてください!
また、今回のTEDx Meiji University では過去のTEDで講演された方の映像も流していました。それらの映像のうち、特に自分が興味を持った映像を二つ紹介します。
ジョー・スミス 「紙タオルの正しい使い方」
ハンナ・フライ 「愛を語る数学者」
二つの講演はともにとても面白い切り口でユーモアあふれるスピーチをしています。是非見てみてください。
佐藤政樹さんの異色のプロフィール
話し方やプレゼンどうこうの前に
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