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完璧主義の治し方。シンプルに考えると仕事はうまくいく。

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「完璧な仕事を目指しているのに効率が上がらない…」
「プロジェクトがいつも遅れがちでストレスが溜まる…」
「完璧主義が原因でチームメンバーとのコミュニケーションがうまくいかない…」

こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

完璧な仕事を目指す気持ちは素晴らしいですが、その裏にはプロジェクトの遅延やチーム内でのコミュニケーション障害といった問題が潜んでいることもあります。実は、これらの問題は完璧主義が影響している場合が多いのです。

この記事では、完璧主義を手放し、シンプルな考え方で仕事の効率を上げる方法を詳しく解説します。

はじめまして、この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の研修講師として【受講生を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、講演会やセミナーの講師だけに限らず大手企業などでさまざまなユニークで面白い研修を行っております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。

私自身が完璧主義だった・・・

この記事を執筆している私自身、かつては「超・超・完璧主義者」でした。その背景には、劇団四季というプロフェッショナルな舞台の世界での経験があります。

劇団四季では、一瞬たりとも手を抜くことなく、常に一切の妥協なく完璧な作品づくりをする文化が根付いていました。プロの舞台の世界なので当たり前です。

その結果、私は仕事だけでなく時間の使い方に対しても厳格な姿勢を身につけ、無意識のうちに完璧主義が染みついていたのです。

しかし、その後ビジネスの世界に転身しベンチャー企業にジョインした際、この完璧主義が逆効果となってしまいました。

自分が気づかないうちに、その性格がさまざまな問題を引き起こしていたのです。プロジェクトが遅延したり、チーム内のコミュニケーションがうまくいかなかったりと、完璧を求めるあまりに多くのデメリットが生じてしまいました。

この記事では、そんな私がどのようにして完璧主義を「治し」、シンプルな考え方で仕事を成功させるようになったのかを、具体的な方法とともにお伝えします。

完璧主義のデメリット

完璧主義は一見、高い品質と成果を生むように思えますが、実際には多くの隠れたデメリットがあります。これらのデメリットは、仕事の効率、成果、さらには心の健康にも影響を与えています。このセクションでは、その具体的なデメリットと、それがどのように仕事や人間関係に影響を与えるのかを詳しく解説します。

ストレスとプレッシャーの増加

完璧を求めるあまり、自分自身に過度なプレッシャーをかけてしまいます。このプレッシャーはストレスとなり、最終的には仕事の質にも影響を与える可能性があります。

たとえば、締め切り前になると「これが完璧でなければ」という思いから、余計な時間をかけてしまい、結局は他のメンバーや仕事にも影響を与えてしまいます。

実際に私は完璧主義を自分に課して自分自身を追い込んでいた時はメンタルの好不調の波がかなりありました。

プロジェクトの遅延

すべてを完璧にしようとすると、細部にこだわりすぎてしまいます。細部にこだわることは重要なことですが、その結果、プロジェクト全体が遅れてしまっては本末転倒です。

私はYouTubeチャンネルをつくって自分のサービスのマーケティングに活用するプロジェクトを立ち上げた時期がありました。YouTubeは、企画、台本、撮影、編集、サムネイル画像作成などやることがあまりに多く、労力がとてもかかる仕事です。

その際、完璧な企画、完璧な台本、完璧な撮影、完璧な編集、完璧なサムネイル作りをしていると、最初の段階から全く進まないのです。進まないだけでなく、だんだんと全てが苦痛になり、結局プロジェクトが頓挫するという事態になりました。

まさに完璧主義が悪い影響をもたらしているのです。当時はそれに気づいていませんでした。

チーム内のコミュニケーション障害

完璧主義者は、他のチームメンバーにも高い基準を求めがちです。まさに劇団四季からビジネスの世界に転身した私がそうでした。自分の基準を若手に押しつけるのです。

その結果、コミュニケーションがうまくいかず、チーム内の雰囲気が悪化しました。「佐藤さんと仕事するのはキツい」と若手の女性に言われたこともありました。

自分が完璧な仕事を求めるあまり、他のメンバーがその基準に達しないと、その人に対する評価が低くなり、結局はチーム全体の生産性が下がってしまう可能性があるだけでなく、人間関係も悪化します。

完璧主義からシンプルな考え方に変えるメリット

完璧主義のデメリットについて理解した上で、次に考えるべきはその対処法です。その答えの一つが「シンプルな考え方」です。このセクションでは、シンプルな考え方がもたらす多くのメリットと、それがどのように仕事や人生に良い影響を与えるのかを詳しく解説します。

効率的な意思決定

シンプルな考え方を持つことで、必要な情報だけに焦点を当て、迅速かつ効率的に意思決定ができます。

たとえば、プロジェクトで何を優先すべきか迷ったとき、シンプルな考え方では「最も重要な成果を出す行動は何か?」という一点に集中します。これにより、迷いや悩みが減少し、スムーズな進行が可能になります。

ボーリングで例えると、センターピンを狙う意識です。最終的にどうなったらいいのか?という目的から逆算して最も重要な成果を出す行動を考える習慣を持つのです。

タスクの優先順位が明確になる

何が最も重要かを明確にすることで、タスクの優先順位がはっきりします。これにより、効率的なタスク管理が可能になります。一日の始めに「今日達成すべき最も重要なタスクは何か?」と問いかけることで、やめるべきこともわかり、その日の行動計画がスムーズに立てられたりもします。

自分の本当に大切な時間を作り出せる

仕事に対する考え方がシンプルになると、自分にとって本当に大切なことに使える時間もしっかり確保できるようになります。これが自分の人生の質の向上につながります。時間の余裕を生み出す感覚です。忙しくて毎日タスクに追われてあっという間に1週間が経っていた、家族との時間もとれなかった…というようなことがなくなります。

完璧主義からシンプルな考え方へのシフト方法

シンプルな考え方のメリットを理解した次に、その考え方にどうやってシフトするかが重要です。このセクションでは、完璧主義から脱却し、シンプルな考え方に移行する具体的な手法について解説します。

「完璧主義」から「完成主義」を目指す

最初から完璧を目指すのはやめましょう。これは、一歩踏み出す力と引き出し、自分自身にかかるプレッシャーを減らし、ストレスを軽減させる効果もあります。特にプロジェクトの初期段階で「これが完璧でなければ」と考えると、進行が遅くなります。

まずやってみる。そこから顧客の声やフィードバックをもらいながら良いレベルを目指して改良して完成させていく意識は長期的にプロジェクトを成功させる上でとても大事です。

完璧主義から完成主義に変わりましょう。

80/20の法則(パレートの原則)を活用する

80/20の法則、またはパレートの原則とは、全体の成果の80%は、全体の努力の20%から生まれるという考え方です。この法則を活用することで、効率的に成果を上げることが可能です。他のピンに影響を与えるボーリングのセンターピンは何かを考える習慣です。

この習慣を持つと頭の中がぐちゃぐちゃな糸で絡み合っている状態から抜け出すことができます。

ミニマリストの考え方を取り入れる

ミニマリストの考え方とは、必要なものだけに焦点を当て、無駄なものは削除するという生き方です。これをするとメンタルの安定にもつながり仕事のパフォーマンスもあがります。

日常生活から考え方を変えていくのです。毎日のルーチンワークを見直し、スマホでの意味のないネットサーフィンやSNS閲覧など「これは自分にとって本当に必要なことか?」と常に問いかけることです。

それよりも睡眠時間の確保を優先させるのです。

このようにシンプルに本当に大切なものに集中し優先する習慣をもつことで、メンタルがとても安定し仕事の効率が大幅に向上します。

完璧主義をシンプル思考に。実際のケーススタディ

理論だけでなく、実際にシンプルな考え方がどのように効果を発揮するのかを知ることは非常に重要です。このセクションでは、シンプルな考え方がどのようにポジティブな影響を与えたかを私の具体的なケーススタディを通して解説します。

完璧主義を治してうまくいったのYouTubeプロジェクト

ケーススタディとして私自身の経験談を共有します。最初にお伝えしたYouTubeチャンネルを作成して自分のサービスのマーケティングに活用しようとした時の話です。

完璧主義が顕著でした。企画から台本、撮影、編集、そしてサムネイル作成まで、全てにおいて完璧を求めていました。しかし、その結果は逆効果。プロジェクトは全く進まず、完璧なものを作っても全然再生されずメンタルがやられ、意気消沈して最終的には頓挫してしまいました。

この失敗を受けて、私は「完璧主義」から「完成主義」へと意識を変える決断をしました。

何が一番重要かと自問自答した結果、視聴者が楽しみながら何か新しいことを学べるコンテンツが最も価値があると気づきました。

そこで、一字一句間違えないように伝えるための完璧な台本づくりや、高性能な機材や照明に固執するのもやめ、スマホ1台で自分の部屋の隅で撮影を始めました。編集も話し始める前と話し終えた後だけと最小限に抑え、サムネイルも特にこだわらない方針にしました。

その動画はほとんど再生されませんでしたが、その失敗が新たな気づきをもたらしてくれました。視聴者維持率を上げるためには、話し方や話す順番、そして伝え方が非常に重要だと理解しました。これを改善することで、視聴者維持率が少しづつ上がり、次に取り組むべき改善点が明確になりました。

このサイクルを繰り返すことで、撮影が楽しくなりメンタルも安定、時間も大幅に短縮。さらには、話す技術や伝える力も格段に向上しました。

結果として、チャンネル登録者数が増加し(現在は3000名)、視聴者からの感謝のコメントも多く寄せられるようになりました。さらには広告収入が入るようになり、企業からの案件も頂くこともありました。

この経験は、完璧主義から完成主義へと考え方を変えたことにより成果を出した、私自身の実例です。何よりも大切なのは、まずは行動し、その後で反省と改善を繰り返すこと。この繰り返しの中で、真の成長と成功が生まれるのです。

シンプルな考え方が実際にどのような効果をもたらすのかについてのケーススタディです。このように、シンプルな考え方を取り入れることで、仕事だけでなく、人生全体にも多くのメリットがあります。理論だけでなく、実践に移すことが大切です。

完璧主義の治し方まとめ

この記事を通して、完璧主義の罠と、それを乗り越えるためのシンプルな考え方について詳しく解説してきました。完璧主義は、一見魅力的に見えるものの、実際にはストレスやプレッシャー、プロジェクトの遅延、さらにはチーム内のコミュニケーション障害など、多くのデメリットが潜んでいます。

一方で、シンプルな考え方を採用することで、効率的な意思決定、明確なタスクの優先順位、そして本当に大切な時間を確保することが可能です。さらに、実際のケーススタディを通じて、この考え方がどれだけ効果的であるかを具体的に示しました。

この記事が、完璧主義から脱却し、より効率的で豊かな仕事と人生を送るための第一歩となれば幸いです。

そして、この記事が気に入ったら、ぜひ他の関連記事もご覧ください。それでは、完璧を求めず、シンプルに生きることで、より豊かな人生を手に入れましょう。あなたの未来は、あなた自身が作るものです。今日からその一歩を踏み出しましょう!

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