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部下のやる気を引き出すたった一つの方法とは?

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■社員のモチベーションに悩む経営者

 「働くメンバーのモチベーションが安定しないのですが、どうしたらいいですか?」私は日本の各地で主に“伝わる”をテーマにした講演会をしているのですが、講話後にこのような意外な質問をされる方は非常に多いです。

 
質問をされる方に多いのは経営者の方です。経営者の方はバイタリティに溢れていらっしゃるので、社員との温度差を更に感じてしまうようです。そしてその温度を押し付けようとして空回りしてしまう方もいます。

 
会社でしたら成果を出すうえで、働く人のモチベーションは重要な要素ですから、モチベーション向上などの研修に投資して社員教育をされる方もいます。

 
働く個々のモチベーションを安定させて、個人としても組織としても成果を出すためにはどうしたらいいのでしょうか?

■感情論ではやる気を引き出せない

 やる気を出せ!モチベーションをあげろ!このように感情的に訴えかけるのは当然ながら逆効果です。そして、思い通りにいかず、つい「なぜわかってくれないんだ」と意識が自分中心になってしまうこともあります。

 
しかしです。

 
たった一言のアドバイスで、人の意識を大きく変え、その結果大きな成果に繋げてしまうことがあります。例えば上司でしたらその時、部下にどんなことをいったのでしょうか?部下はどうして別人のような顔つきになり行動が変わったのでしょうか?

 
部下のやる気を引き出すのは、一過性ではなく継続しているかどうかがポイントです。

 
 
 実際にあったある例を取り上げましょう。教育教材を販売するある営業マンがいました。その営業マンはもともと学校の先生になりたいという夢がありましたので、比較的高額な教育教材を個人に販売することに違和感を持っていました。ゆえに、成果が上がりません。

 
その営業マンは、自分の教師になりたいという夢と教育教材を販売するという現実とのギャップが、成果につながらない原因だったようです。

 
すると、上司はこんなアドバイスをします。

 
「教師になりたいという未来が明確になっているなら、その未来像を想像してみて欲しい。何も経験がない教師と、ずば抜けた成果を出してその経験則から生徒に語れる教師だったらどちらの話を聞きたいか?どちらの教師が自信を持って生徒の教育ができるか?その素晴らしい未来像をイメージしていれば今の目の前の経験はすべて限りなく貴重な体験になるはず。自分の未来の素晴らしい夢に近づくために今があると思って、目の前のことに取り組んでごらん。」

 
上司に相談したその営業マンは、その瞬間から目つきが変わってまるで別人のようになり、その後トップセールスマンとなったのです。

 
では、なぜその営業マンの意識が大きく変わったのでしょう?上司は“モチベーションが上がるような心を創り出す”ということに成功したのだと思います。

 
その心によって行動が変わり成果につながったのです。

■なぜ一過性にならなかったのか?

 今回の例で注目すべきポイントは、この営業マンのモチベーションが一過性のものではなかったということです。

 
この営業マンは一過性ではなく継続して結果を出し続けました。それどころか、今は教師になるという夢に留まらず教育界に革命を起こそうとしています。トップセールスとなったこの営業マンの上司は、指示命令から“やる気”引き出されたのではありません。

 
ではどこが引き出されたのか?

 
それが、信念です。信念は、人間の感情よりもより深い部分です。腹底から溢れ出る無限のエネルギーの源ともいうべきでしょうか?この信念の力を引き出せたら、部下の意識は別人のように部下は無敵になります。

 
感情論でやる気を引き出すと、目標を達成した後にもういいやと思って安心して燃え尽き、やる気を失ってしまう原因の一つにもなってしまいます。

■やる気は、目標だけではダメな理由

 実際に私は、劇団四季で主役を演じ終えた後にひどい燃え尽き症候群になった経験があります。それは、仕事をする目的つまり信念が浅かったからです。

 
人から認められたいが目標になっていて、いざ主役になるという目標を達成したらほっとして一気にモチベーションがダウンしてメンタルまで落ちてしまったのです。

 
とてもひどい状態まで落ちてしまったのですが、そこから復活できた理由は、苦しい時に自分を見つめ直し信念の部分を固めたからです。

 
私が復活できた信念はこのようなものです。

 
フリーターから劇団四季の主役まで這い上がった貴重な経験とその技術をより多くの方に伝えて、勇気や希望を引き出し、日本を光輝く国にする!

 
この信念が固まったら腹底から強いエネルギーが湧き上がってくるのを感じました。そして今の仕事に至ります。

信念について語る筆者

※信念について語る著者

■信念を掴むには?

 信念がないからだめという訳ではありません。「なんのために自分は今、目の前にあることに取り組んでいるのか?」ということを日々自問して見つめ直していくことが信念を掴むうえでとても重要なことではないかと思います。

 
それが仕事で成果をだすための原点ではないかと。

 
目的やビジョンは簡単に出てくるものではありません。しかし、エネルギーの源である目的・ビジョンを持たずに仕事に取り組むのと取り組まないのでは、社員の成果にも将来性にも大きな差がでます。

 
成果を出し続ける優秀な新人が、抜擢されて本社から地方の支店の上役になったとたんに本社にいるときのような注目度が減り成果が全くでなくなったという事例があります。

 
これは信念という土台の大切さを教育せずにいたためです。

 
つまりこの優秀な新人は、承認され注目されることが働く大義になっていたのです。

 
特に若手社員には信念の大切さを伝える必要がありますし、上司は部下と普段から深いコミュニケーションをとって向き合い話を聞き、この信念を引き出すことが仕事なのではないのでしょうか?

 
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