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あなたは否定から入る癖はありませんか?
何か新しいことを始めようとした瞬間、頭の中で「でも、どうせ、だって、無理だよね」と自分自身に言ってしまう瞬間。そう、それがネガティブ思考です。
このような思考が頭に浮かぶと、行動を起こす前に自分を制限してしまいます。何かを始める前に「できない」と決めつけてしまうことで、多くのチャンスや可能性を逃しているのではないでしょうか。
このようなネガティブ思考は、実は多くの人が持っているもの。特に、新しい環境や未知の領域に挑戦する際によく見られます。しかし、この思考が続くと、自分自身の成長や可能性を大きく制限してしまいます。
では、なぜ私たちはネガティブ思考に陥るのでしょうか。それは、失敗や批評を恐れ、自分を守ろうとする心の働きが一因です。しかし、その結果として、新しいことに挑戦する勇気を失ってしまうのです。
この記事では、そんなネガティブ思考をどうやって改善するのか、具体的な方法をご紹介します。読み進めていくうちに、あなたも「できる!」と思えるようになるでしょう。
はじめまして、この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の講演家として【受講生を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、講演会やセミナーの講師だけに限らず大手企業などでさまざまな研修を行っております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。
ネガティブ思考のデメリットとリスク
ネガティブ思考がもたらすデメリットとリスクは、一見すると目に見えないものかもしれません。しかし、これらは確実にあなたの人生に影響を与えています。
私自身も、打ち合わせでアイデアを出している際に「でも」「いや」といった否定的な言葉をよく耳にします。講演会の質疑応答では「私にはそれはできないので他に方法はないか」といった否定から入る言葉もよく聞きます。
ネガティブ思考はまるで自分自身に足かせをかけるようなものです。
新しいことに挑戦する前に「できない」と決めつけてしまうと、その可能性はゼロになります。このような思考があると、成長の過程自体が停止してしまいます。
さらに、自分が「できない」と思うと、そのネガティブなエネルギーは周囲にも広がり、人間関係にも影響を与える可能性があります。
一度始まると、否定思考はなかなか止まりません。
これが悪循環を生み、自分自身をさらに追い込む結果となるのです。
人がネガティブ思考から入る理由
ネガティブ思考が人々の心に根付く理由は、実は非常に人間らしいものです。それは、主に「保身」と「プライド」と「危機回避」に起因しています。
人は自分ができていないと認めたくない、失敗したくないという心理から、否定的な言葉や考えが出てくるのです。
このような心理状態は、人がマイナス面ばかりをチェックして、そこに行かないような方向に頭が向かう傾向にあります。特に、マイナスに対しては過大に反応し、プラスに対しては過少反応するという偏りが見られます。
多少足が濡れてしまうかもしれないけど水溜りをジャンプして乗り越えるだけなのに、その水溜まりが激流のように捉え、その解釈の中で溺れる人もいます。
このような思考の癖は、実は「できない言い訳ややらない理由を考え続ける」ものです。つまり、ネガティブ思考は自己保身のための防御メカニズムとも言えます。
しかし、このような思考が続くと、新しいことに挑戦する勇気が失われ、自分自身の成長が止まってしまいます。
では、このようなネガティブ思考をどうやって改善したらいいのでしょうか。その答えは、やりたいことへのチャレンジを優先させること、そして保身から脱却するリスクをとることにあります。
この記事を読んでいるあなたも、もしかしたら「でも、それは難しい」「だって、失敗するかもしれない」と思っているかもしれません。
しかし、そのような思考があなたの可能性と成長を制限していることを理解した上で、少しずつでも変化を受け入れてみるのです。その一歩が、大きな成長へと繋がる第一歩です。
ではどうやってネガティブ思考をやめていったらいいのでしょうか?
ネガティブ思考の改善方法1〜身近な人を探す
ネガティブ思考を改善するための第一歩として、私がおすすめする方法は「チャレンジしている人を探す」ことです。
この人は必ずしも成功している人というわけではありません。むしろ、あなたと同じような境遇や、同じくらいの実力を持つ人が理想です。なぜなら、そのような人を見ることで、自分の言い訳が崩れ去るからです。
私自身の経験で言うと、劇団四季を目指していた時に出会った「羽山くん」という人がいます。
彼はもともとサッカー少年で、僕とも境遇が似ていました。バレエのレッスンにサッカーのパンツを履いて参加していたほど、恥ずかしさなんか全く気にしていないようでした。技術的には彼は特に優れていなかったのですが、彼のその行動力はすさまじかった。
結局、彼はどんどん成長し、最終的に劇団四季に合格。その過程を身近で見ていた私は、彼を見ていると本当に言い訳ができなくなりました。
そして彼の存在が、私自身の前に進む力と成長のための強い後押しとなったのです。
このように、身近な人が変化し続けていると、自分もその影響を受けやすいです。それが、否定思考を改善するための非常に効果的な方法と言えるでしょう。
何か新しいことに挑戦する際には、まずは環境を少し変えてチャレンジや行動している自分に比較的近い人を探して、その人の行動や成長を観察してみてください。それが、ネガティブ思考を壊し、自分自身を成長させる大きな一歩となるはずです。
本当に言い訳ができなくなるのです。
ネガティブ思考の改善方法2〜キャパシティを広げ続ける
ネガティブ思考を乗り越えるための次のステップは、自分の「キャパシティを少しずつ広げ続ける」ことです。この考え方は、自分がどれだけ成長できるか、どれだけ新しいことに挑戦できるかに直結しています。
では、具体的にどうすれば自分のキャパを広げられるのでしょうか。以下の5つのポイントで解説します。
命綱がついていると考える
バンジージャンプをするとき、命綱がなければ誰も飛び込む勇気はありません。しかし、命綱があることによって大いなる一歩を踏み出すことができます。
何か新しいことに挑戦する際も、失敗しても元に戻れる「命綱」があると意識することが大切です。
私の考えでは、命綱は「失敗しても大丈夫、その時は一度戻って考えればいい」と自分に言い聞かせること。これがあれば、挑戦する勇気が湧いてきます。
完璧主義を捨てる
「完璧でなければダメだ」という考えは、実は成長の足かせになっています。完璧主義からくるプレッシャーが、新しい挑戦から足を引っ込めさせてしまうのです。
完璧な状態など存在しないので、その考えを捨てましょう。
私の考えでは、完璧主義は「一歩踏み出すこと自体が完璧」と捉え、行動することが重要です。
大きなことではなく小さなことをする
多くの人が「何か特別大きなことをしなければ」と考えがちですが、実は小さなことから始めることが重要です。
小さな成功体験が、次第に自信となり、大きな挑戦へとつながっていきます。私の考えでは、小さなことでも「それが積み重なる大きな成果につながる」と考えることが大切です。
正しい知識を得る
例えば、ピラニアがいる川を向こう岸まで渡る場合、渡った経験のある人が「この靴を履けば大丈夫」と教えてくれ、実際に渡っているところを見せてくれたら、その一歩はぐっと軽くなります。
正しい知識を経験者から得ることで、未知の挑戦に対する不安が減少します。私の考えでは、正しい知識は「未知のものへの不安を取り除く鍵」となります。
経験者に話を聞きにいくことも自分のキャパシティを広げるための立派な一歩なのです。
学習機会と捉える
失敗を「恥」と捉えるのではなく、「学習機会」と捉えることが大切です。
失敗は、それ自体が前に進むための重要なステップです。失敗をネガティブに考えていることは実はあなたが前進していないことと同じなのです。
保身やプライドに囚われず、失敗をポジティブに捉えることで、成長の速度が加速します。私の考えでは、失敗は「前に進んでいる証拠であり、それを学習機会と捉えることで、次に生かせる」と考えます。
以上が「キャパシティを広げ続ける」ための具体的な方法です。これらを実践することで、否定思考を乗り越え、自分自身を成長させることができるでしょう。
ネガティブ思考の改善方法3〜比較を放棄する
比較という行為は、多くの場合、自分自身を縛る鎖となります。特に、他人や自分の理想像との比較は、自分の行動を阻む大きな要因となることが多いです。
今現在の自分と目標とする理想像とのギャップに焦り、行動が麻痺してしまうのです。
私自身も、劇団四季を目指していた頃、一流のバレエダンサー、熊川哲也さんと自分を比較してしまい、一時は「これは無理だ」と思い、絶望して吐きそうになり、行動がほとんど停滞してしまった経験があります。
熊川さんの凄まじい踊りを生で観たその瞬間、私はまるでジグソーパズルの完成された全体像をだけを見て、自分にはとうていできないと圧倒され嗚咽が止まらなくなりました。
しかし、その後気づいたのは、比較するべきはその全体像ではなく、その中のワンピース、ワンピースであるということです。
全体の完成図を作るためには、ワンピースずつ確実につなげていく作業が必要です。どの小さなワンピースなら自分にはできるのかを考え、行動することが重要です。このような視点の転換が、ネガティブ思考を壊す鍵となります。
この考え方が身につくと、「それはあなただからできたんでしょう」「もともと才能があったからできたんだ」といった言葉が出てこなくなります。
どんなに才能がある人や華やかに見える成功者でも、大きな成功は小さな努力と挑戦の積み重ねから生まれるという事実がわかるからです。
比較を放棄し、自分ができる一片、一片に集中することで、ネガティブ思考は自然と消えていきます。そして、その積み重ねが最終的には大きな成功へとつながるのです。
ネガティブ思考の改善方法4〜自分の力だけでやろうとしない
多くの人が陥る否定思考の一つに、「自分の力だけで何とかしなければならない」というものがあります。しかし、この考え方は非効率であり、さらには心の負担を増大させるだけです。
私が劇団四季に合格できた大きな理由は仲間の力です。苦しい状況に直面したとき、私は仲間に相談し共に手を取り合い一緒に一歩踏み出しました。その結果、個々の力を超えた何かが生まれ、劇団四季合格という目標達成につながったのです。
人類の歴史を見ても、わたしたちの祖先であるホモ・サピエンスは仲間と協力し、コミュニケーションを取ることで数々の困難を乗り越えてきました。この事実は、私たちが日常生活で直面する問題にも当てはまります。
仲間と一緒に学び、成長すること、いわゆる「グループラーニング」は、ネガティブ思考を乗り越えるための非常に有効な手段です。
グループ内での学びは、自分一人では気づかなかった視点やアイデアに触れる機会を提供してくれます。また、他人と協力することで、自分自身の限界を超える力を発揮できる場合も多いです。
ただし、グループで学ぶ際には、自分の利益ばかりを考えるのではなく、他人を助け、貢献する意識を持つことが重要です。このような姿勢が、結果として自分自身の成長にもつながり、ネガティブ思考を打破する力となります。
要するに、自分の力だけで何とかしようとする考えは捨て、仲間と協力して問題を解決する方法を積極的に探しましょう。
このようなアプローチが、ネガティブ思考を乗り越え、より健全な心の状態へと導いてくれるでしょう。
まとめ、若者へ。どっちの大人になりますか?
この記事を通じて、ネガティブ思考の壊し方について多角的に考察してきました。最後に、特に若い世代に向けて一つ強調したいポイントがあります。それは「否定から入る大人になりますか?」それとも「自分の未来を開く言葉を支える大人になりますか?」ということです。
私が中学生向けの講演会で体験した出来事を思い出します。ある中学生から「佐藤さんはもともと才能があったからできただけ。私たちには関係ないこと。」と言われたことがありました。
私はそう言ってしまうのは仕方がないことがと思います。
なぜなら、中学生はまだ若いために「人から無理と言われたことを跳ね除けた経験」や「できなかったことができるようになった経験」や「出来っこないと思われるようなことを達成した経験」が大人よりも少ないからです。
私がその中学生に伝えたかったのは、挑戦することをやめてきた大人や保身とプライドを成長よりも優先させてきた大人は「佐藤さんだからできたこと」の一言で片付けるという事実です。
なぜならあきらめてきた自分を認めたくないから。
逆に失敗しても起き上がり成長することを選んできた大人は絶対に「佐藤さんだからできたこと」「もともと才能があった」なんて言葉は絶対に使いません。
挑戦して失敗しても起き上がり小さな成長の積み重ねが最終的には自分の達成経験や成功へとつながることを体感しているからです。
「あなたは将来どちらの大人になりますか?ネガティブ思考の大人ですか?挑戦思考の大人ですか?」これがその中学生に伝えたかったことです。
この記事が皆さんの心に何か一つでも響いたなら、次に何をするべきかは明確です。それは、行動に移すこと。挑戦することでしか、自分自身を変えることはできません。そして、その挑戦が集まって大きな成果となり、人生を豊かにするのです。
最後に、あなたがこれからどんな困難に直面しても、その困難があなた自身を成長させる糧となることを信じて、前に進んでください。そして、あきらめずに挑戦し続ける大人になってください。それが、真の成功への第一歩です。
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・お荷物赤字社員で営業をクビ
・人体実験のバイトで廃人
・28才まで家賃27000円のボロアパート生活
ダメダメフリーターだったコラム筆者が劇団四季の主役にまで上り詰め人気講師となったリアル人生逆転物語です。
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