目次
■あなたの夢を実現するために
「劇団四季に入るにはどうしたらいいのですか?」
劇団四季を夢見る若者達からの質問を受けて私が2015年に書いた「劇団四季で学んだプロとアマチュアのほんの僅かな違い」というWeb記事が累計170万PVという数字を記録しました。
上記の記事では、プロを目指すためには “まずは高い意識を身につけることが必要だ”ということを11のポイントでまとめさせて頂き、それが大きな反響を呼びました。
劇団四季を目指す若者向けに書いたこの記事が社会的に拡散された後、私のオフィスに突撃して来る高校生やメッセージや手紙をくれる若者も現れました。
その記事では、夢を”見ている”だけでは叶いませんよ、ということをお伝えしましたので、そこから一歩進んだ話をしたいと思います。
今回は、夢に向けて行動はしているもののなかなか叶わず時間だけが経過してしまっている人に共通している5つの特徴をまとめますので、あなたの夢を叶えるために参考に読んでくださいね。
■夢持っても達成できない人の特徴とは
たくさんの人を見てきましたが、明確な夢を持っていてもなかなか達成できない人には共通して以下の5つがあるように思われます。
その5つとは
・やるべきタスクの細分化ができていない
・優先順位付けができない
・実行ができない
・言い訳する癖がある
・短期視点で過ごしている
です。
夢を持つということは、今に意識を向けると素晴らしいことでもありますが長期的な視点で考えるとマイナスになっていることも十分ありえます。
時間だけが経過して夢が叶わない。気づいたら後戻りできない年齢になっていた・・・。そうならないためにも、その5つをそれぞれ詳しく解説していきましょう。
1:やるべきタスクの細分化ができていない
私は23才でフリーターをしていた時に劇団四季に合格するという夢を持ち28才でその目標を達成しました。
幼少期からトレーニングを積んでいたエリートでもなんでもありません。
なぜ、この夢を叶えることができたのか?
“もともと才能があった”と一言で片付ける方がとても多いのですが、そうではありません。
私は、なんとなく夢に向かって進んでいったのではなく、劇団四季に合格するという目標から逆算し夢を叶えるために重要な項目を書き出してそれを細分化し、それをもとに日々の積み重ねを継続したのです。
★舞台経験を積む(プロとして雇われるための信用をつけるため)
└エキストラでもいいからキャリアになる舞台に立つ
└舞台系のエージェントに登録する
└舞台オーディションをたくさん受ける
└関係ないと思われる芸能の仕事(テーマパークやテレビ系)はしない
└チケットノルマのある舞台には一切でない。(発表会はキャリアにならない)
└アルバイトに呑まれない
└時給をあげるためパソコンスキルを覚える
└安いアパートに住む(3万以下)
└1円でももらえる舞台の仕事をする
★技術レベルを最低レベルまであげる
└バレエ(舞台に立つための基礎的スキル)
└タップダンス
└ジャズダンス(タップダンスに必要なジャンル)
└ボイストレーニング
└演技(お芝居の勉強)
お仕事でも同じで、目標を達成するためにはタスクを細分化し書き出すことをお勧めします。細分化するほどやるべき行動が見えてきます。
夢を持っていても達成できないという人は、この細分化ができていません。そのため、自分の夢に向かう行動に一貫性がないのです。
今すぐあなたのタスクを書けるだけ書き出しそれを“見える化”しましょう。
2:優先順位付けができない
細分化した次に重要になってくるのが、優先順位付けです。
私は、自分の得手不得手をしっかりと自覚して優先順位をつける、ということをしておりました。
私にはどれだけ自分に投資しても自分の成長をあまり感じられない要素がありました。この不得手な部分に時間とエネルギーとお金を使うのだったら自分の得意な方にその分を注ごうと決めたのです。
劇団四季に入るためにスキルを上げるという目標達成を例にしますと、以下の図は努力をしていても空回り。夢を達成できなかった初期の頃の私の取り組み方です。
優先順位付けができていないため、あれもこれも手をつけて時間とエネルギーとお金を浪費している状態です。
しっかりと自己分析して優先順位をつけると以下のようになります。
私は、苦手で評価の低かった歌や演技の勉強に関してはバッサリ切り捨てるくらい優先順位を下げ、そこに使っていたお金と時間とエネルギーをすべて高い優先順位のものに注ぎました。
劇団四季に限らず社会では自分の強みをいかに伸ばすか?という考えはとても大切です。人より突出した・卓越した能力をさらに伸ばす方がはるかに評価されます。
そのためにも細分化したタスクの優先順位付けが必要です。
夢を持っていても叶わない人は優先順位付けができていないので、自分の強みを卓越させるということに意識とエネルギーが向けられていません。
あなたの強みはなんですか?
優先順位をつけてそれを極めましょう。
3:実行ができない
次に、夢を達成できない人の特徴として“インプットだけで満足していて実行ができていない。”というものが挙げられます。
ここでいう実行とは“自分の中の安全圏から飛びでていく実行力”です。
実行すると痛みを伴います。実行に伴うこの痛みをどこかで避けようとしているのが夢を達成できない人の特徴です。
夢を達成できない人は、トレーニングをして技術を上げることが目的になっています。アウトプットをするとしても身内レッスン内でのアウトプット(発表会)だけです。
そうではなくプロの舞台オーディションを受ける、コンテストにエントリーする、お金に結びつけようとする、そのための情報収集をする。
実行して一歩踏み出すとボロカスにされます。傷つきます。実行なんかしなければ良かった・・と打ちのめされます。
しかしその実行により自分の立ち位置が明確にわかり、その痛みを乗り越える努力を繰り返す事によって人は成長します。
私は劇団四季に合格するという目標のために“舞台経験(実績)を積む”ということを重要な項目にあげ、実行して様々なオーディションを受けて失敗から学んで成長し、劇団四季に雇われるための信用を3年かけて少しずつつけていきました。
居心地のいい安全圏にとどまり外に飛び出さない人は
「まだ私はそんなレベルじゃないから・・・」が口癖です。
安全圏から飛び出す気持ちで実行していきましょう。
4:言い訳が癖になっている
夢を達成する事ができない人の特徴として共通しているのが、言い訳が癖になっている。という事も挙げられます。
言い訳癖というのはここでは、やると決めた事・やると言った事をやれなかった理由・後回しにした理由を自分の中で正当化するために“言い訳する事”を優先する習慣を持つ人としましょう。
面白い程、言葉の始めに「でも・・・」「だって・・・」と言い訳がつきます。
お仕事における人と人との関わりでも同じです。
やらなかった理由・できなかった理由を言い訳して自分は正当化できますが、相手は「そんなの知ったこっちゃない」と感じてしまうものです。同時に信頼を失ってしまいます。
自分の使っている口癖に意識を向けてみましょう。自分に対しても人に対しても言い訳が癖になっていませんか?
5:短期視点で過ごしている
劇団四季に入りたいと相談に来る人のほとんどが短期視点です。「合格」という事から先の事をほとんどの人が考えていません。
ここでおすすめなのが「合格後の事をしっかりとイメージしてみる。」ということです。
結婚の目的は「する事」ではなく「その後の人生をどう幸せに過ごせるか」と考えるとわかりやすいですよね。同じことです。
夢を達成して合格したらどんなことをしたいのか?どんな舞台に出たいのか?どんな役をやりたいのか?そのためには今何ができるか?
どれくらい在籍してその後の人生はどう歩んでいきたいのか?
20代の頃の私は「劇団四季に合格してメジャーな作品に多数出てキャリアを積みブランド力をあげて5年で退団してマスメディアの世界に行く。歌って踊れるキャスターorコメンテーターになる。」という長期的視点を生意気にも持っておりました。(紆余曲折があり現在はマスメディアではなく教育の仕事をしていますが・・・)
あなたが夢を達成したら次の夢はなんですか?その夢をさらに達成したらどんな夢を持ちますか?
大きく大きく長期的視点で考えてみましょう。長期的視点で夢が達成した先の事を考えてみると、意外なアイデアや今の優先順位付けが変わってきたりもして面白いものです。
ビジョンを描くのはいくらでも自由です。
■お仕事においても同じ事
さて、上記のことは劇団四季に入るだけのことではないでしょう。私たちのお仕事でも同じです。
目標達成のために必要な重要項目を整理し細分化して”見える化”しましょう。そして優先順位づけです。細分化した項目を並び替え、それを指針にして日々の積み重ねをしましょう。長期的視点を持ちましょう。
そして、言い訳は一切やめて実行しましょう。
やると決めた事を責任と覚悟をもって出来ない人は、どこにいっても、何をやってもなかなか上手くいきません。私はこれまでの様々な困難を乗り越えて今講師として自分の大好きな事で生計を立てられているのは、やることを、覚悟を決めてやってきたからです。これからも奢らず謙虚に日々努力して実行していきます。
覚悟を決めて実行すると打ちのめされることも多々あるでしょう。
しかしそれを、夢を叶えるための成長の機会として成長痛だと捉えて乗り越えていきましょう。しっかりと計画して行動して積み重ねれば必ずその夢は叶うでしょう。叶う夢だからあなたの心に宿っているのです。
この記事が、あなたが夢を実現するための後押しに少しでもなれば嬉しく思います。
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