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自分で動く部下に育てる”質問力”を鍛える9の方法

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質問力

はじめまして、この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の研修講師として【受講生を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、接客・接遇研修をはじめ行政・飲食・アパレル・医療機関などでさまざまな研修を行っております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。

自分の頭で考えて動く部下が欲しい

「ノルマがあるのに部下が自分から動かない」
「部下のやる気が感じられない、指示待ち状態になっている」
「部下が優柔不断で自分で判断できない」

組織においてこんな悩みを抱えているリーダーの方はとても多いのではないでしょうか?

これらの悩みの奥にあるのは共通して”相手をうまく動かすことができない”という心理です。

しかし、名著「人を動かす」の中で筆者のデール・カーネギーはこんなことを言っています。

人間は他人から言われたことには従いたくないが、自らが考え思いついたことには率先して従います。だから人を動かすには命令してはいけません。自分で思いつかせればいいのです。

内発的な動機付けがあれば人間は行動を自ら起こす、ということです。

部下が自分で思いつくようにすれば、強い言葉で無理やり言うことを聞かせようとするより断然低エネルギーで済みますし、自分も部下もお互い良い気持ちで業務を進めていくことができます。

このメリットばかりの状態を実現するのに必要なのが、今回ご紹介する質問力です。

たった一つの質問が部下を変える

質問の力は偉大です。

部下を本気にさせ、成長を促し、目標達成に導くだけでなく良質な人間関係を築くと言っても過言ではありません。

リーダーの質問力が高まれば高まるほど部下は育ち成長していきます。

質問が効果を発揮するのは部下育成の場面だけではありません。

・たった一つの質問が人生を変える時があります
・たった一つの質問で人が大化けすることがあります
・たった一つの質問が人の心に劇的に浸透することがあります

「そんな質問をするなんて自分には無理だ」と思わないでください。
実は質問力はトレーニングによって劇的に向上させることができます。

以下では、もの凄い力を秘めた質問力を高めるための具体的なトレーニング手法と基礎知識、そしてメリットや注意点などを解説していきます。

部下の脳を高速回転させる質問

改めますが、このコラムにおける質問力とは、内発的な動機付けにより人の成長を促し可能性を引き出す力です。

例えば、ここで私からあなたにひとつ質問をさせてください。

「今まで人から言われて最も嬉しかった言葉はなんですか?」

このように人は質問されると、その質問に答えようと脳の回転が始まり、答えを導き出そうとします。

私がもしこの質問をされたら、亡き祖父から「お前は敢えて苦しい道を選ぶ男だからな」と困難な道を選んだことを承認してもらえたことや、恩師である(*1)劇団四季創業者の浅利慶太氏から「お前は不器用。でも必死に努力する男だ」と言葉をかけてもらえたことなど過去の記憶が勝手に蘇ります。(*1 筆者は劇団四季元主役で、現在は研修講師として人材育成の仕事に携わっています)

たった一つの質問が脳の過去のデータを高速で引き出すのです。

これを図解するとこうなります。

質問力

リーダーの部下に対するこの質問の質が上がれば上がるほど、相手は自然とその質問に答えるために考えを深耕させ、本人が抱える問題の本質や成長に繋がる気づきを促すのです。

しかし質問は強制力が強いものです。一歩間違えると尋問になったり相手の脳に負担をかけるだけの独りよがりのものになってしまいます。それほど質問力は奥が深いのです。その奥が深い質問力を、一歩掘り下げて考えてみましょう。

質問力で部下が成長する理由|劇団四季の子役育成から解説

なぜ質問により人が成長するのでしょうか?
私の経験談を例にお伝えしていきます。

先ほど簡単に触れましたが、私は劇団四季というプロの舞台芸術の世界で約10年間生きてきました。

そのプロの世界の中で貴重なプロ人材の育成経験がありました。それが「子役育成」の経験です。

劇団四季のミュージカルでは、子どもが主人公というとても重要なポジションを担う作品をたくさん上演しております。

子どもといってもプロのレベルが求められます。お客様は高いお金を払って舞台を観に来ているからです。もちろん子どもにもギャラを払います。子役の育成方法はとても面白い!ということでキー局などから取材もたくさん入ることがあったのです。

現在研修講師をしている私は、この子役育成の経験談を例に様々な経営者の方々に講演や研修をしております。

その育成の場面で子役育成担当に求められたのが「適切な質問力」でした。

子役育成担当が一度、大事なフィードバックしたことを、子どもが改善せずに繰り返したとしましょう。

その時に「前も言ったぞ。何度言ったらわかるんだ!」と伝えたら子どもは萎縮し頭は思考停止します。思考停止するだけではなく自尊心が傷つく子もいます。子どもは繊細だからです。

逆に子役担当が
「前回注意した後にどんなことを考えたかな?」
「繰り返した原因はなんだと思う?」
「もう一度同じことを言われないためにはどんなことができる?」

と質問すると子どもは自分で考え、気づき、繰り返さないように自ら行動するのです。この質問による思考と気づきの誘発こそが内発的動機付けであり行動の改善結果が成長なのです。

人は自ら気づいたことは忘れません。

部下育成でも同じことです。思考停止させる関わりなのか?それとも質問により思考と気づきを促すのか?部下の成長には大きな差が出るのです。

またその部下がリーダーになった時を想像してみてください。相手を思考停止させる関わりしかできなくなると感じませんか?つまり次世代リーダーの育成を阻害することにも繋がるのです。

質問力劇団四季でのキャリア後に講師業をしている筆者

質問力を鍛えるための2つのベース

ではここでまたあなたに質問をさせて頂きます。

コントロール抜群で直球や変化球など素晴らしい制球力を持ったピッチャーがいたとしましょう。キャッチャーが構えたミットには確実にボールを投げ入れることができます。

しかしその素晴らしいピッチャーのボールを受け取るキャッチャーとの関係性が最悪だったら完璧なボールはミットに100%収まりますか?

これはYes/Noで答えられる簡単な質問です。

どんなに素晴らしい制球力があったとしても、キャッチャーのミットに収まる可能性は低くなるでしょう。キャッチャーがこんな奴の球を受けたくもないと思っていて、ボールを受け取る気がそもそもなかったら球は後ろのネットに飛んでいってしまうはずです。

何が伝えたいかというと、質問力を高めるうえでとても大切なこととは、普段からしっかりと信頼関係が築いていく関わりが必要ということです。

どんなに素晴らしい質の高い質問ができたとしても相手が聞く気が無かったら、質問を聞いて考えるきっかけにもなりません。

そして質問力のベース中のベースは相手に興味を持つことです。質問するときは、相手を尊重し同じ人間として向き合い、平等な関係性を意識して寄り添っていく関わりが大切なのです。

質問力を鍛え高める5つのメリット

では次に質問力を高めることによりリーダーが得られるメリットをあげておきましょう。

自分の仕事が減る

リーダーが質問することにより部下が自分で考え答えを導き出します。だんだん質問も減ってきます。部下が成長するからです。

その繰り返しにより、巡り巡って結果的に自分の仕事が減るのです。

エネルギーを消耗しない

何回言ったらわかるんだ。
ちゃんとやっておけよ。
やる気のないその態度はなんだ。

このように相手に自分の意見を分からせようとしたり、コントロールしようとすると作用反作用の法則で反発が生まれます。それが関係性の悪化につながり上司はエネルギーを消耗し疲弊します。

逆に「また繰り返さないためには今から何ができる?」など質問して部下に考えさせれば、部下の頭は高速回転が始まり、リーダー自身の負荷は減るのです。

部下の主体性が高まる

主体性とは目標もやることも決まっていない状況の中で、自ら問題を発見し解決に向けて考え・行動に移すことです。

リーダーの良い質問により部下の主体性が高まります。またそれが将来のリーダー候補の輩出にもつながります。

問題解決に向けて絶え間なくPDCAを回し続ける主体性のある人材が育つのです。

【関連記事】主体性とは?自主性との違いを理解し新人・部下を育成する手法

成果がでる(目標達成する)

主体性を発揮し自ら考えて、自ら工夫し、それに基づいて行動していく習慣が身につくと、必然的に人は成長します。

木が育つことにより果実がなるように、人は成長することにより成果を作ることができます。

リーダーの質問により、部下が成長して自分で目標達成という成果を獲得するように育つのです。

【関連記事】目標管理制度(MBO)とは何か?

チームが自走し始める

さらに発展してチームの中で質問が飛びかえば、質問はチームのメンバーにさまざまな影響を与えます。

質問された当人は自分が重要視されていると感じます。

チームメンバー同士がお互いをサポートし合う空気が醸成され、お互いの意見を聴く力も高まり、強固で結束力の強いチームを作り出すことができます。

【関連記事】学習する組織とは?本の要約と事例で徹底解説

質問力を高めるうえでの注意点|逆に人間関係を悪化させるリスクも?

質問力を高めていくと、逆にコミュニケーションがおかしくなり人間関係を悪くしてしまうケースもあります。質問により関係性が悪化するときはどんなときなのでしょうか?

それは生身の人間としての関わりが微塵も感じられない時です。

「なぜあなたはそう思うのですか?」
「他に言いたいことなどありますか?」
「それから?」

質問力が部下を育てる。よし質問が大事だ!といって質問をそのまま実践する人が機械のように質問をするのですが、そこには自分の人間性や価値観もふまえた関わりがなくなります。

コミュニケーションはあくまでも人対人です。私はこう思うよ、私の意見はこうだよ、私はこんな価値観や経験談を持っているんだよ。

こういった生身の人間を感じられる関わりを入れながら会話と質問をしていかないと、相手はそこに「あなた」という人間を感じられず尋問されているようで消化不良や関係性の悪化を起こします。

もう一つは「なぜ?」の乱用です。

冒頭にも書きましたが質問は強制力が強いものです。なぜの質問は相手の脳に負担をかけるだけの独りよがりのものになってしまいます。なぜなぜ攻撃が来ると、相手は苦痛を感じて気持ちよく答えることができないのです。

もちろんなぜを使ってはいけないではなく、核心に迫る時や重要な局面ではなぜ?はとても大事な質問です。

これらは質問力を高めようと磨いて実践している人に良く起こる罠です。質問力向上あるあるとでもいうのでしょうか?

基礎的な質問手法を理解する

ではこれらを理解したうえで、質問力を高めるための基礎を学んでいきましょう。

質問には大きく分けると「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」の2種類があります。質問力を高めて部下の可能性を引き出すうえで重要なことですのでまずはこれらの特徴をまず理解していきましょう。

⑴オープン/クローズドクエスチョン|「わかりました」と答えたのに「わかっていない部下」の理由

オープンクエスチョンとはその名の通り会話を広げる質問です。逆にクローズドクエスチョンとは「はい」「いいえ」で答えられる質問です。答えが限られている質問を指します。

どちらに良い・悪いはないのですが、オープンクエスチョンはそれこそ”開かれた質問”ですので質問された相手が問いの答えを展開して話すために思考が生まれます。

例を挙げてみましょう。

部下の理解度を知りたいときに、「わかったか?」というのは、クローズドクエスチョンです。部下は「はい」か「いいえ」を答えるしかありません。この質問をすると、部下はたとえ40%の理解度であっても、曖昧な答えができない質問をされているので、「はい、わかりました」と答えてしまいます。

すると、後から「全然わかってないじゃないか!」というよくある不和が生まれてしまうわけです。

逆に「どこまで理解できた?」はオープンクエスチョンです。自分が理解できた部分の質問に答えようとするので頭が動き始めます。上司は部下が40%程度しか理解できていないことを把握することもできます。

次に、「今何か問題がある?」という質問の場合。これも「はい」か「いいえ」を答えるクローズドクエスチョンですね。部下は「特にありません」と答えるのが楽です。頭も使いませんし、その場を逃れることもできます。

しかし「今抱えている問題は何?話してみて」と質問してみたらどうでしょうか?部下は自分で考え始めます。このような質問は「上司が自分に向き合ってくれている」、「自分は重要視されている」という気にさせるのです。

⑵5W1H

オープンクエスチョンで会話を引き出したら、それをきっかけに問いを投げかけて本人の気づきを掘り下げていくことができます。

その時に基礎となる質問が5W1Hです。
5W1Hとはいわゆる「What(何が)」「Who(誰の)」「Where(どこで)」「When(いつ)」「Why(なぜ)」「How(どうやって)」です。

これらは立派なオープンクエスチョンです。「先ほどの今抱えている問題は何?話してみて」と質問して相手が問題を話し始めたとしましょう。

そこから5W1Hを使った質問「いつからその問題を抱えていたの?」「自分にできることは何がある?」「力になれる誰かを紹介できるとしたらどんな人がいる?」など質問することにより相手の思考をさらに掘り下げることができます。

以下の氷山の図をみてください。

質問力

水面に出ているのが、あなたがわかっている相手の問題です。しかし質問することにより、部下の水面の奥深くにある潜在的な問題が浮かび上がってきます。

その質問のプロセスで部下の頭が回転し始め、本人が気づいていなかった本人の中にある答えを自らが見出してくるのです。自分の問題の根本(海底の部分)を自らが気づくことにより、それが自然と行動に移り、そして問題解決に繋がっていきます。

質問力を鍛える・高める9つのトレーニング手法

それではここから実際にあなたの質問力を高めるための実践手法を紹介していきましょう。大前提は相手に対して興味を持つということです。そしてどんな人であれ答えは自らの中にあると自分自身に宣言するところから質問力トレーニングは始まります。

1:アドバイスはしない

質問力をあげると言いながら、流れの中でついつい自分の中に答えがあると「こうしたほうがいいよ」とアドバイスしてしまいがちです。アドバイスをしないといってもどうしてもしてしまう人が多数です。しかし、決してアドバイスしてはいけません。

やる気を内側から生み出し、自ら行動に移してもう為には、自分で思いついてもらうことです。うまくいったうまくいかないは次の話です。まずは行動です。

人を育てるためにはアドバイスではなく質問をすることです。

2:的外れな質問を恐れない

人は「仕事と関係ない質問していいのかな?」とどこかで思っているものです。しかし業務内容とかけ離れた一見的外れな質問が意外な視点を生み出したしたりもします。

子どもの頃、どんなことに熱中してたの?
(A:漫画、特にワンピースです)
自分をワンピースのキャラクターに例えると誰?
(A:ルフィーです)
じゃあルフィーだったらその問題をどう考えると思う?
(A: ・・・!! )

など、相手の興味のある話題でどんどん質問の展開もできます。

3:質問にはマナーがあると理解する

質問は強制的に相手の思考を促す行為です。注意が必要なのは強制力があるということです。

本質的な確信をつく質問などをいきなりするとマウントをとることにも繋がります。「マウントをとる」とは、相手よりも上のポジション、優位性を使って威圧的な態度で関わることです。

質問はマナー意識も必要です。親しき仲にも礼儀あり、ということわざにもあるように、心に土足で踏み込むようなことをしてはいけません。

初めは相手になるべく負担をかけないような心意気も大事です。最初は答えるのがとても簡単な質問から入り、徐々に深掘りしていくようなフローが大事です。(これも人間関係を悪化させる質問力あるあるです)

意外とここをわからずに確信や本質をつく質問をして相手を打ちのめしてしまう人は結構多いです。質問にはマナーがあることがわかってないと部下が寄り付かなくなります。

4:間を恐れない

部下に質問することにより、部下の頭が強制的に動き始めます。部下が質問の答えを必死に言葉にしようとしている時に変な間が生まれることがよくあります。

この時に沈黙に耐えられなくて、考えている最中に別の言葉を追加でかけてしまう方がいます。やさしい気持ちが生まれ、答えやすいような別の追加質問をする方もいます。

非常にもったいないです。答えを出そうと必死に考えている部下を尊重しましょう。その間を楽しみましょう。部下からしたら間なんて感じないほど質問されて考えている時は一瞬の出来事です。

5:問題の本質を理解しようとする

先ほどの氷山のイラストを思い出してください。部下が自分自身で認識している問題の奥には必ず本質の本質(海底の部分)があります。思い込みや固定観念が働いていて自分の可能性に蓋をしてしまっている場合もあります。

腰痛の人が表面的なマッサージをいくら繰り返しても治らないように、腰痛の根本原因を解決しないと、腰の痛みは永遠に無くならないのと同じです。

その本質的な質問こそが部下の可能性を引き出すことにも繋がります。

6:ティッピングポイントを見逃さない

ティッピングポイントとは会話の沸点のことです。コミュニケーションを続けていると部下の目が輝く瞬間や、声に張りが出て一気に盛り上がるときがあります。

そんな仕草や姿勢や表情が変わる瞬間を見逃さないようにしましょう。ティッピングポイントは思考を掘り下げる絶好の機会です。そんな時こそ、部下の興味があることや自信があること、大切にしている価値観など気づきを促す質問のチャンスです。

7:質問はシンプルに

だらだらと長い質問は、部下が何を答えたらいいかわからずに混乱することがあります。集中力もなくなります。意識的に短くてシンプルな質問をするようにしましょう。シンプルで短い質問の方が相手は答えやすくなります。

8:感情にフォーカスする

感情の先取りはものすごいエネルギーになります。なぜかというと、人は感情でその気になりその感情を満たすor避けるために行動しようとするからです。

もしそれが実現できたとしたら具体的にどんな気持ちになる?
何をしているときが一番ワクワクする?
あの時こうしてれば・・・と後悔しないためには今何ができる?
今の気持ちを言葉にするとどう表現できるかな?

など感情にフォーカスして相手が深耕するきっかけを作りましょう。

9:ノーアンサークエスチョンをしない

ノーアンサークエスチョンとは、本来の答えを求められない質問です。例えば、部下が同じミスをしたとしましょう。

「何回言ったらわかるの?」という質問はノーアンサークエスチョンです。

これは部下に過失を認めさせて「申し訳ありません、以後気をつけます」と謝らせるのが目的です。謝らせるのが目的になると問題の本質が発見されません。

自分の質問に対して相手が「申し訳ありません」と言った時はこれに限らずあなたはクローズドクエスチョンをしている可能性が高いでしょう。

ではこのような悪い質問をどのような良い質問をしたらいいのか?次の章で例を挙げて解説していきます。

【実践】この悪い質問を良い質問に言い換えてみると?

悪い質問はいくらでも良い質問に変えることができます。ここでその例を上げておくの明日からの現場で意識して自分の質問力を磨いていってください。

なんでできないんだ?
どうやったらできるかな?

なぜ遅刻ばかりするんだ?
どうしたら遅刻しなくなると思う?

何回言ったらわかるの?
前回言った時からどんなことを意識した?

わかった?
どこまで理解できた?

なんでモチベーションが低いんだ?
どんな時に仕事にやりがいを感じるの?

なぜ納期に遅れたんだ?
どうしたら納期を守れたと思う?

などです。いくらでも質問変換はできます。ぜひトレーニングしてみてください。

質問力のトレーニングがリーダーシップ開発にも繋がる理由

リーダーシップ論の大家であるジョン・P・コッターは「リーダーは適切な質問をする人」と言っています。リーダーに最も必要なスキルは巧みな質問力なのです。質問する能力と質問の影響力を理解することはリーダーシップを発揮する上で重要です。

自らのリーダーシップの開発だけでなく、質問された部下がリーダーになった時も、適切な質問ができるリーダーである必要があります。そうして組織が育っていきます。

逆に、指示命令しかされずに思考停止して言われたことしかやらない人材がリーダーになったら同じことを繰り返してメンバーが疲弊するでしょう。

次世代の人材たちが質問力を身に着けることは組織開発にも繋がるのです。

【関連記事】組織開発とは何か?人材開発との違い、現場での実践まで詳しく解説

質問力を鍛え高めるおすすめの本

ではここで、質問力を高めるためのオススメの本をご紹介します。このコラム記事の作成にあたり大変参考にさせて頂きました。

いい質問が人を動かす

著者:谷原誠氏『いい質問が人を動かす』です。

この本が素敵だと思うところは質問で相手の脳に過度の負荷をかけていないかに触れているところです。

この記事作成のかなり参考にさせてもらっています。もっと詳しく知りたい人はぜひ読んでみてください。

 

 

アクションラーニング入門

著者:マイケル・J・マーコード氏『アクションラーニング入門』です。

質問の力でリーダーシップ開発や組織開発を起こすための実践書です。

第4章を読むと質問の力でさまざまな人材開発や組織変革を起こす理由がわかります。

 

 

最高の結果を引き出す質問力

著者:茂木健一郎氏『最高の結果を引き出す質問力』です。

疑問・メタ認知・質問の3ステップで質問力をあげていく手法が紹介されています。

質問力を高めるための基礎的な方法もたくさん書いてありますし、とても読みやすい本ですのでおすすめです。

 

 

質問力を鍛える・高めるまとめ

最後になりますが、質問は部下に対して行うものだけでなく、自分に対しても行うものです。

例えば、目の前に困難がやってきたとしましょう。その時に

「なんでこんな目に遭うんだ?」と自分に問うのか、それとも「この出来事は何を意味しているのか?」と問うのでは大きな違いです。

何か新しいことを始める時も、人はどうしてもできない理由をまず自分に問いたりします。しかしリーダー自身が自分に対する質問力を磨き「どうやったらできるだろう?」と問いて目標を立てて行動し未来を切り開いていくことこそ、周りを惹きつけます。リーダーは自分に対する質問の質も問われます。

リーダーに必要なスキルは巧みな質問。自分に対する質問もこの機会に意識してみてください。

筆者である私は質問力向上のための少人数トレーニングセッションを開催しています。

・自分の質問力を高めたい
・今抱える問題を解決したい
・部下の育成力を高めたい

そんな方はぜひ「会社名・役職・お名前」を明記の上、dream@satomasaki.comまでご連絡ください。ともに質問力を高めましょう!!

筆者プロフィールはこちら

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