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新入社員のマインドセット研修が求められている【コロナ禍でより大事に】
はじめまして、この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の研修講師として【いまどきの若者を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、新入社員研修をはじめさまざまな研修を行っております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。
さて本題に入ります。
「新入社員に成長してもらいたい」「新人の学生気分が抜けない」「新人に早く一人前になってもらいたい!」
こう考える経営者や人事担当の方、現場リーダーの方は多いと思います。
近年では「コロナ禍における新入社員の研修を効果的に行うために必要なコンテンツを知りたい」というお声もよく聞くようになりました。
仕事のスキルやマナーなど”やり方”を新入社員に叩き込むことは重要です。しかしもっと重要なのが社会に一歩踏み出すタイミングで、プロとしてマインドセットを変えることです。
コロナによってリモートワーク(在宅ワーク/テレワーク)が急激に浸透し、コミュニケーション不足によってモチベーションが低下しやすい今だからこそ、新入社員の自律心を早い段階で養うことのできるマインドセット研修の重要性は高まっています。
しかし、新入社員のマインドセットについてはあまり知られていないのが現実です。
そこで今回の記事では「新入社員がプロになるためのマインドセットの本質」と、具体的にどんなことを学ぶ必要があるのか?という「新人の成長のための13の成長マインドセット」を私の知見・経験からわかりやすく解説します。
ぜひこの記事をきっかけに、新入社員の意識に変革を起こす研修のポイントや、コロナ時代に押さえておくべき新入社員研修の内容を理解し、自社の新人の成長を加速させることにつなげてみてください。
マインドセットとは?
マインドセットとは人間の中にある「無意識の思考・行動パターン」「固定観念や思い込み」「物事を捉える時の思考のクセ」などのことを示します。
生まれ育った環境、両親との関係性、受けてきた教育、時代背景、自分自身の経験や体験、価値観や信念、こういったさまざまな要素が根っこになって作り出されます。
マインドセットの例その1:赤ちゃんの泣き声が180°変化
わかりやすい例として、実際に筆者である私にあった経験を例にマインドセットを説明します。
新幹線の移動中に幼い赤ちゃんを抱きかかえた母親が隣の席に座りました。未婚だった私は、新幹線での移動中は静かにして身体を休める貴重な時間という考えでした。
ゆえに隣に子どもを抱いた女性が座ると参ったなぁという気分になり、子どもが泣き出したらせっかくの安らぎの時間が妨害されるような気分になっていました。
しかしです。
自分に子どもが産まれ育児の壮絶な体験を身をもってすると、価値観が180度変わります。
子どもを抱いた母親を見ると「睡眠がほとんど取れてないだろうな。ひとりで面倒を見てすごいな」という気持ちになります。子どもが泣くと「大変だろうな、助けてあげたい」気持ちになり、さらに「自分もこうやって育ててもらったんだ」と自分の親のことを思い出し、感謝の念が湧くのです。
隣の席に赤ちゃんを抱いた女性が座ったという事実は変わりません。
しかし、根っこにある価値観や捉え方や考え方が変わると湧き上がる感情含めてその出来事は全く別のものになるのです。
マインドセットの例その2:新入社員のミスが最高のチャンスに
これが新人のマインドセットにも繋がります。
根っこにある考え方や捉え方のクセを自覚して良い方向に変える習慣を持てばそれが成長や意欲や成果に繋がるのです。
以下の図を見てください。
例えば、新人がミスをしてしまい、せっかく受注できた案件がキャンセルになってしまったとしましょう。
自分のミスによるこの苦しい状況に対してBさんは「なんて自分はダメなんだ、価値も見込みもない人間だ、いいことなんて何もない。この世で一番不幸な人間だ」と嘆いて悲観して行動が消極的になりました。
逆にAさんは、この事実を受け止め「あの時にこうしていれば回避できたはずだ。二度と同じミスは繰り返さないぞ。今回の失敗を糧にして次に活かそう」と捉えて成長の機会にしました。
AさんとBさんでは起こった事実に対する捉え方・考え方一つで大きな違いが生まれています。このように無意識にもつ思考のクセが成果や成長に大きく結びつくのです。
新入社員研修で鍛えるべきは成長マインドセット
マインドセットには成長マインドセットと固定マインドセットがあります。
成長マインドセットとは「自分の能力は努力次第で成長させることができる」という考え方です。
逆に固定マインドセットとは「努力は忌まわしいもの。能力はもともと決まっていて変わらないもの」という考え方です。
スタンフォード大学キャロル・S・ドゥエック教授が、このような2種類のマインドセット「成長型」と「固定型」に大別して論じています。
私が新入社員研修で新人たちに伝えているのが下の図です。
横軸を時系列とすると成長マインドセットの道を選んだ人は、困難を成長の機会と捉えどんどん成長していきます。新しいことにもどんどんチャレンジし、失敗しても改善をして努力し続けます。
しかし固定マインドセットの人は、チャレンジを避け、失敗を悲観し、壁にぶつかったらすぐに諦めてしまって絵の通り成長がありません。
生まれ育った環境や両親との関係性、教育、自分自身の経験や体験などによって、個人が持つマインドセットは異なっていますが、こと新入社員に必要なのは成長マインドセットであることはいうまでもないでしょう。
新入社員研修でマインドを変えれば早期戦力化が実現
Aさんのような、社会人として必要なプロのマインドを、社会人となる第一歩のタイミングでインストールすることが長期的に考えると成長面で大きな差になります。
知識としてインストールされ、大きな気づきが起きればそれが脳の柔軟な考え方の神経回路を繋いで発達させていくことにつながります。スタンフォード大学キャロル・S・ドゥエック教授は、これを著書「マインドセット」のなかで、”自分の脳は自分で作っていくもの”という表現をされています。
知っているか、知らないか。
この小さな違いが将来とてつもなく大きな差や成果の違いをうみます。
それにもかかわらず、そうした社会人として大切なプロのマインドやあり方をしっかりと腹落ちさせずに、仕事のやり方・進め方・マナーなどを主にしたもったいない新人研修がまだまだ多いように感じます。
時間とエネルギーとお金を投入したせっかくの新入社員研修。
新入社員の成長こそ会社の未来と考え、できるだけ早いタイミングで脳内に成長マインドセットの気づきのタネを植えてあげてほしいと思います。
新入社員研修という一番最初の研修でしっかりと身に着けることで、早期戦力化にもつながります。
新入社員に必要な13のマインドセット
ここからは、私が多くの新入社員と関わって感じた「新入社員がプロとして成長するために必要な13の成長マインドセット」を紹介します。
新人・若手の方はご自身が持つ「思考パターン」と照らし合わせてお読みください。成長マインドセットと固定マインドセットを人は併せ持っていると言われます。ご自身のそれぞれの「マインドセット」を自覚することがここでの一番の目的です。
参考にしてみてください。
1:主体的か受身か
自ら率先して考えて行動に移そうとしますか?それとも他からの働きかけを待っているだけですか?行動には負荷がかかりますが一歩踏み出す勇気をもてるか否かは成長に大きく影響します。
2:生産者視点か消費者視点か
商品開発やサービス提供を行う視点に立つと見える世界が変わります。どうやったら価値を人に届けられるか。消費者は価値に対する対価としてお金を払います。消費者視点から生産者視点にいかに早く切り替えられるかが成長に影響します。
3:好転思考か暗転思考か
変化を受け入れや挑戦して失敗した際に、なんて自分はダメなんだ、価値のない人間だ、と暗転思考に陥るか、そこから切り替える習慣をつけ、失敗した理由は◯◯だ、同じことを繰り返さないように成長の糧にしよう、と柔軟な思考を身につけるかどうかが大きな違いを生み出します。
4:当事者意識か人任せか
誰かが解決してくれる、意見を言うのは他の人、誰かが行動してくれる、やってくれる、と傍観するか、自分には何ができるか考えて行動するのかは成長に大きく影響します。
5:自責か他責か
問題や逆境が起きた際に、あの人が◯◯してくれなかったから、なんで◯◯なんだよ、◯◯のせいで、と原因を自分の外部に委ねる思考のクセがあるのか、それとも自分が主となって問題の本質を理解し自分にできることにフォーカスして乗り越えるために行動できるかは大きな違いです。
6:発する言葉に気をつけているか
どうせ無理・・・、でも・・・、ほんと最悪、などマイナスの言葉を無意識で発している人には人が集まりません。チャンスも来ません。言葉が人生を作っていくといっても過言ではありません。使う言葉に意識を向けて磨いていけるかは社会人として重要です。
7:時間管理の意識があるか
時は命なり。身分や立場に関係なく人に共通に与えられているのが時間です。時間をコントロールできる意識があるのか否かは活躍できる社会人になるかなれないかに大きく影響しています。時間管理ができない人は人の時間泥棒までもしてしまいます。
8:自己管理意識があるか
高いパフォーマンスを発揮するためには体調管理は必須です。劇団四季もそうでしたがプロの世界は体調が悪いから休むなどは通じません。睡眠、運動、食事・・・など自己管理をする意識があるかないかは重要です。自分自身の問題だけでなく人に迷惑をかけることにも繋がります。
9:読書習慣を持てるか
成長とは常に自分を高め続けることです。これはスキルだけでなく知識や見識も同じです。知識マニア情報マニアになれということではありませんが見識の器を拡げ続けるには読書習慣は重要です。本を読んでいるか否かは、すぐにわかります。知識があれば対応力も変わります。成果を大きな差を生み出します。
10:振り返り習慣を持てるか
最強の自己能力開発は振り返りの習慣形成です。一日の終わり、一週間の終わり、月末など振り返りの時間を作ってできたことや改善点を認識して行動に繋げる習慣が自分の精度を高めることにつながります。振り返り習慣がないと日々の忙しさに忙殺され自分を見失います。
11:良い人間関係を築けるか
社内営業という言葉がありますが働く仲間と信頼関係を築けるかは成果に影響します。同僚や上司だけではなく、顧客や取引先との関係、身近な家族やパートナーと良い人間関係を築こうとする意識があるかどうかもとても重要な点です。
12:夢や願望があるか
人は夢や願望に向かって行動します。自分の仕事と個人の夢や願望をいかに結び付けられるかが内発的なモチベーションに影響します。夢や願望が行動のエネルギーになり未来志向に切り替わります。
13:仕事の意義を考えられるか?
なぜ、その仕事をするのですか?と聞かれたら「お金のため」という人は多いです。もちろんお金は重要なことです。しかし仕事には意義があります。お客様はあなたと関わることでプラスの感情を得られます。そこに社会的価値があります。人の役に立っている、貢献している、と実感した時に人はやりがいを感じます。その仕事の意義が高次元になればなるほど内なる意欲が湧きます。ここを考えるきっかけがあるかないかは大きな差です。
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では次に新入社員が成長マインドセットに変えるための5つの方法を紹介したいと思います。
1:自覚する
他の動物になく、人間だけが持っている特殊能力をご存知でしょうか?
その能力こそが”自覚”するという能力です。この能力により人間は進化を続けてきました。
そこでまず一番はじめにポイントになるのが”気づき”です。上の13の成長マインドセットを読んでどのような気づきがありましたか?ハッとした点はありましたか?
その気づきを自覚するということが重要です。
2:本を読む
成長マインドセットの中でも紹介しましたが読書習慣はとても大事です。本屋に行きましょう。様々なタイトルを眺めてみましょう。本屋は自分を高める宝の空間です。心にフックした本を手に取り目次と筆者のプロフィールをみましょう。無料でパラパラ中身を見れるのですよ!奇跡の場所です。本は筆者の人生の努力が詰まっています。自分を助け高めることのできる最高のツールなのです。
3:能力開発研修を受ける
会社が用意した研修を受けるのもいいですが、自分で情報収拾して積極的に自らの能力を開発するための研修を自分で受けましょう。20代は貯金よりも自己投資です。自己投資こそ最大の利息がつきます。何十倍にもなって帰ってくるのです。
4:行動し習慣化する
「成果を上げる人と上げない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法を身に付けているかどうかの問題である。」
これは経営の神様と呼ばれたピーター・ドラッカーの言葉です。
気づきを行動につなげ、それを習慣にすれば成果につながるのです。習慣形成により自分の価値が高まります。価値が高まるということはあなたが人から求められる人材になるということです。後天的才能は習慣形成により身につけることができます。
5:ビジュアル化する
これはオススメて私もやっていることですが、自分の習慣目標や願望を写真やイラストを使ってビジュアル化し毎日眺めましょう。手帳に書きましょう。それにより振り返りに繋がりますしワクワクする心が現実化を促すと言われます。ビジュアル化は活躍する社会人の多くがやっています。
新入社員に読んでほしい良書6選【社内研修のテキストにも】
私が新入社員にオススメしている文献をここで紹介します。
この本を新入社員に読んでもらって気づいたこと感じたことをアクションプラン含めてプレゼンしてもらうだけで立派な社内研修になるはずです。
一ヶ月に一回集まりアクションプランのチェックと振り返りを繰り返せばさらに良いでしょう。
マインドセット(キャロル・S・ドゥエック著)
成長マインドセット(吉田 行宏 著)
運気を磨く(田坂 広志 著)
7つの習慣(スティーブン・R・コヴィー 著)
タイムクエスト(ハイラム・W・スミス 著)
王様の読書術(斉藤 英治 著)
良書は他にもあげればキリがありませんが、これらを熟読してアウトプットして行動につなげ習慣化して自分の思考のベースにすれば人生は間違いなく変わります。
新入社員のマインドセット研修をもっと知りたい方へ
ここまで新入社員の成長マインドセットにフォーカスしてお伝えして参りました。いかがでしたでしょうか?こうして文字としてまとめさせて頂きましたが、知っているのと行っているのは別物です。
私は冒頭にもお伝えしましたが元劇団四季の研修講師です。エリートでもなんでもなく挫折だらけ失敗だらけ恥だらけで人生を切り拓いてきました。
その過程で人生をよくするための考え方や原理原則を体で覚えてきました。その一つ一つの結果が、大きな成果につながったと思っています。
この私の経験をダイヤの原石である若者に伝えて、彼らが気づいていない可能性や能力を引き出したいという志を力にして講師の仕事をしています。
デジタルネイティブ世代で魅力的なコンテンツに溢れた若者を惹きつけるためにはどうしたいいか?
試行錯誤し、今のエンタメ×学びの手法を実践したくさんの評価と実績を頂いてきました。エンターテイメントの力は計り知れません。人は音楽を聞いただけで昔の心境を一瞬で思い出したりします。圧倒的な体感によって一生忘れない記憶に定着させ深い気づきを促すその私の新入社員のマンドセットをプロへと導く研修がこちらになります。
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