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四苦八苦の女性社員のマネジメント。輝きと能力を引き出す13のポイント

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 安倍政権が、女性の社会進出を重要視する成長戦略を掲げました。2020年までに女性が管理職に従事する割合を30%まで引き上げる目標を立てています。

 
実際に、企業においては女性が活躍する機会が大幅に増えています。女性のもつ感性には素晴らしいものがありますし、そこから得られる価値感・創造力・女性視点の購買心理、斬新な企画力は、日本経済だけではなく企業の業績増大に大きく寄与する可能性をもたらします。

 
しかし、実際の現場では女性社員の輝きを引き出す前に、女性社員への接し方や伸ばし方やマネジメントに四苦八苦している男性社員が多いようです。今回は、男性が四苦八苦する女性社員のマネジメントについて自らの経験をとおして、女性社員の輝きと能力を引き出すための13のポイントについてお伝えします。

 
 私は、劇団四季というエンターテイメントの厳しい世界で生きてきました。まわりは女性だらけという特殊な環境した。作品を世に出すまでのリハーサル期間は、まさに生き残りをかけた戦いでした。ゆえに女性だからと言って甘やかすことはできません。

 
そのリハーサル期間で、私はリハーサル管理者という立場で後輩の指導をすることも多々ありました。特に女性の後輩を指導することが多かったのですが、女性に成果をだしてもらうため(舞台に出演してもらうため)の指導経験はビジネスの世界でも共通しています。私が実際に取り組んでいたことマネジメント法や心構えを挙げてみたいと思います。

佐藤政樹の女性向け研修の様子

1:権威で接しない

上司・先輩だからという態度で接すると、言葉に力が宿りません。人も心も離れていってしまいます。ともに戦う同じ仲間という目線で接することが大切ですし、そうする心構えが腑に落ちると自分も異性を意識することなく自然な接し方が出来ます。

2:流れの中での区切れのエッヂを立たせる

業務開始前、休憩前、休憩後、会議前、会議後などダラダラと入らないということです。場面・場面でエッヂを立たせ、集中力を上げる空気を自ら作り出します。集中力は訓練により鍛えられるものです。それにより仕事効率も飛躍的に上がります。男性上司はその準備をしてあげるだけです。

3:同じ注意を2回受けることはNG、という前提を開始前にしっかり伝える

プロの世界では同じ注意を2回受けるのは厳禁です。業務を始めるにあたって、このような大切な心構えはしっかりと何度も伝えておきましょう。忘れてはいけない大切な心構えは、振り返りとして時間が経過した後に本人に確認してもらったりシェアしてもらうのが大切です。しかし、無理に発表をさせて晒すような意識があると、モチベーションの低下へと繋がるので注意が必要です。

4:自ら取り組む姿勢を必ず見せる。

自らが取り組んでいる姿勢を感じて女性は動きます。その自らの姿勢無しに支持や命令をすれば女性社員と良質な人間関係は築くことは難しいでしょう。相手を変えようとする前にまずは自分に置き換えたらどうか?と問いただすことが、相手が自ら考え行動するきっかけになります。

5:仕事に取り組む(ステージに上がるための)想いを引き出す

厳しい稽古に途中で気持ちが折れてしまいそうになる女性を沢山見てきました。その際には、何のためにやっているのか?その人の意志や想いを引き出して高いモチベーションを保たせ励まします。

6:目の前で実際にやってみせる。

お手本を目の前でやることは重要です。実際にやってみて、眼に焼き付け体感してもらいます。スキルの差を比べて落ち込む癖のある女性社員には、人と比較するのではなく自分の成長過程と比較する習慣をつけるようにアドバイスします。

7:自分のストーリーや例え話を使って、ゆっくりと論理的にイメージさせる

感情論で伝えてはいけません。女性がイメージしやすいように自分の経験談などを入れながらアドバイスすることにより共感が生まれます。失敗経験を出し惜しみなく開示するとさらに良いでしょう。女性は論理的思考が苦手な方がいますので、ゆっくりとイメージさせるように伝えるのがポイントです。

8:眼を見て向き合いしっかりと傾聴し、自分の言葉で語る

傾聴する姿勢はとても大事です。面談中やアドバイスをしている時は、しっかりと眼を見て相手の言っている事を聴きましょう。それにより信頼感が生まれます。眼を反らしてはいけません。目の奥を覗き込むのもいけません。そして自分自身の仕事をしている想いを実感して相手に届けましょう。

9:先に気持ちを汲み取る

ここが大切なポイントです。できない男性がとても多いように思われます。普段と様子が違ったり苦しそうにしている時があったらすぐに、どうしたのかと声をかけましょう。そして土足で心に踏み込まない位置をキープし自分には何ができるかしっかり伝えましょう。もしできることがあるのなら、そのためのサポートを全力でします。さりげなさが大切です。

10:泣く場合は部屋の外へ。戻ってきたら必ずフォロー

厳しいフィードバックでは、出来なくて泣いてしまう女性もいます。その場合は、一旦部屋の外に出てもらい業務を進めましょう。動揺してはいけません。自分で気持ちの整理をつけてもらうことが大切です。女性は意志力があります。フィードバックに筋が通っていれば必ず戻ってきます。戻ってきたら何事もなかったかのようにもう一段階エネルギーをあげて仕事を進めましょう。そしてタイミングを見て後から泣いてしまった女性社員にフォローの言葉をかけるのが大切です。

11:厳しい言葉の後は必ずフォロー

「女性だから」という理由で優しく接するのはいけません。ゆえに状況によっては、厳しいフィードバックが生まれるのは仕方のないことです。しかしその際は、後に必ず向き合い眼を見てフォローを入れましょう。

12:褒めるのではなく励まし、情熱を持ってむきあう。

慰めたり、へんに褒めたりするよりも、情熱を持って励ますことにより、人としても大きく成長します。褒めることにより逆に心を閉ざしてしまう女性社員は現実にたくさんいます。

13:愛を持って

根底にあるものは成果を出して活躍してもらいたいという愛です。それを感じながら取り組みましょう。自分の想いは言葉を使わなくても伝わるものです。根底に相手を想う愛がないと自分の眼にもエネルギーが生まれません。眼を見た時に心の奥を覗かれているのかと勘違いされてしまうこともあります。

 
 
※女性向け研修のアンケート
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女性向け研修のアンケート

以上が、男性が女性社員の輝きと能力を引き出す13のポイントになります。男性と女性によって接し方を変えるわけではありませんが、やはり人材育成の土台は、相手の成長や成果を願う愛と根気と覚悟です。人材育成に携わる私にとって、女性の輝きによって日本経済の成長が加速し会社の業績があがったらこれほど嬉しいことはありません。

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