目次
なぜ経営者の人を動かす技術が重要か
経営者向けのセミナーの講師をしてきました。
タイトルは
伝えるから伝わるに変われば成果が変わる
「人を動かす伝わる技術」です。
ビジネスにおいて人を動かす力は成果に直結する重要な要素です。 経営者であれば『人、モノ、金、情報』を集める際に相手の心を動かす高いプレゼン力が必要になるからです。
社外だけでなく社内に向けての経営者のプレゼンも重要です。例えば、リーダーがビジョンを語ることにより社員は自分たちが向かう方向を再認識するでしょう。それがやりがいの醸成や社員の未来志向へとつながり、組織の発展に寄与します。
つまり、経営者の伝える力とは人を動かす力であり、売上を向上させていくことや組織を発展させていくためには不可欠な能力です。
しかしながら、多くの方は自分の意思を相手に届けるという行為をなんとなく感覚や苦手意識を持ちながらやっているのが現状です。
そこで今回は、政府系企業である中小企業投資育成株式会社様から依頼を受けまして、経営者対象のプレゼンセミナーを多数やっている私が「人を動かす」をテーマに2時間の講師をさせていただきました。
デリバリーの軸とコミュニケーションの軸とは?
今回のテーマである「人を動かす」とは地位や権力によって相手をコントロールして自分の意思を通じさせることではありません。
自分の発信により相手の心がプラスに動きその結果として主体的な行動変容が起きる事とセミナーの初めに経営者の皆様に定義させていただきました。
自分の発信により相手の心を動かすためには二つの観点が必要です。
その一つがデリバリー(届け方)の軸
もう一つがコミュニケーション(関わり方)の軸です。
野球のピッチャーとキャッチャーの関係性で例えてみましょう。
ピッチャーはしっかりと制球して自分のボールをキャッチャーミットに収めなければなりません。しっかりとした方法論の反復練習によりボールの精度は高くなります。ボールを受けたキャッチャーの身体への響き方も変わるでしょう。
ボールを意思や言葉にすれば自己表現(プレゼン)も同じで、これがデリバリーの観点です。人数の大小に関係はありません。
しかし、ピッチャーとキャッチャーの意思疎通がとれていなかったどうでしょう?ストレートを投げたのにキャッチャーがカーブを投げると解釈していてボールを反らしてしまった・・・。ピッチャーはプロを目指している意識なのにキャッチャーは趣味レベルで楽しみたい・・・。キャッチャーはピッチャーが知らない深刻な悩みを実は抱えていた。
つまりボールを投げる側と受ける側との相互理解や相互信頼が得られていなければ、どんなに届け方が素晴らしくても相手は響かないし動かないのです。
そこで今回のセミナーでは人前で話す機会の多い経営者の皆様に、セミナー前段でデリバリー(届け方)の原則を、そして後段で相互理解や相互信頼が深まるようなコミュニケーション(関わり方)の秘訣についてお伝えしました。
伝わる本質とは?
前段のデリバリー(届け方)ではテクニックやノウハウなどの
やり方ではなくあり方や本質についてセミナーを進めました。多くの経営者は自分の意思を相手に届けるという行為をなんとなく感覚や自己流でやっているのは、コンパス(指針)を持たずに大陸間横断の船路に出航するようなものです。そこで
そもそも伝わるとはなにか?
なぜ言葉により感動や共感がうまれるのか?
だから何?何が言いたいの?にならないためには
人を巻き込んでいくために必須の2つのこと
などの原理原則についてお伝えし意識変革のきっかけにさせて頂きました。
【参考コラム】
→伝えると伝わるの違いとは?
→中途半端なプロより素人の方がよっぽど感動する理由
相互理解が深まるコミュニケーションとは
後段のコミュニケーション(関わり方)の秘訣では、相互理解・信頼が深まるような普段の関わりやコミュニケーションとして
・願望
・解釈
・背景
という3つの観点をお伝えしました。
人の心と感情の関係性を器と水に例えてみましょう。
人の心という器の中に様々な感情という液体が入っているとします。その中にはプラスの感情もあれば不安や葛藤、恐れといった感情も含まれます。
メッセージを届けたい社員の心という器が感情という液体でいっぱいになっていたら、リーダーが自分の想いを相手の器に注ごうと思っても、溢れるばかりで器には水は注がれません。
相手に届ける前に、まずは相手の器の中の液体つまり気持ちや感情を汲み取る必要があるのです。
先に気持ちや感情を汲み取るとはどういうことか?
それが相手を理解しようとするという関わりです。
何を理解しようとするかというとそれが願望と解釈と背景です。
相手が何を望んでいるのか?
相手がどのように捉えているのか?
相手の背景にはなにがあるのか?
これらを理解しようとする関わりが持てると、関わり方が変わります。「この人は自分のことを理解しようとしてくれている」これだけでも信頼関係は深まるはずです。
信頼関係が深まれば、自分の思いを相手に届けた際の相手の響き方も全く違うものとなるでしょう。
経営者が社員を巻き込んでいくためには?
経営者は自分たちの組織の進むべきビジョンや会社の存在意義である理念を示し、それを浸透させて、発信して社員の士気を高め巻き込んでいかなければなりません。組織の発展ためにも巻き込む力は重要です。
しかし、会社経営者の方から「人を巻き込んでいくような伝達力を身につけるにはどうしたらいいか?」このような質問を受ける機会は非常に多いです。
そこでセミナーの最後に
「人を巻き込んでいくために絶対に必要な2つのこと」をお伝えしました。
私は自分の志を実現するために、かなり大勢の人を巻き込んで志を成し遂げた経験があります。
私が成し遂げた事というのは“自著の商業出版”です。今話題のクラウドファンディングをアナログ式で行い、約200万円分に相当する署名を集めました。人の応援が出版社の信頼になり、商業出版の夢が実現したのです。
全国でセミナーや講演を行い、出版が実現したら購入するという署名用紙を配って出版への想いを語り目標を達成しました。
この”出版実現プロジェクト”からは本当にたくさんの事を学ばせてもらいました。
まず、1つ目。
なに(what)をどうやるか?(how)では、人は全くついてこないことです。
「本を出したいんです。そのために署名を集めています。応援してください!」では、応援してくれる人の数は必ず限られてきます。
なに(what)をどうやるか?(how)ではなく、人が動く・応援される理由は
なぜ?(why)です。
「なぜ佐藤さんは、本を出したいのですか?」こう聞かれた時に一言で語れる“why”に人は共鳴します。
私はこの事がわかってから、Whyを語る事に集中しました。
人を巻き込んで影響力を発揮していく上ではこのWhyを覚悟をもって語り、それを行動と結びつけていくことが必須です。
そして、もうひとつ絶対に忘れてはならないことがあります。
それは
聞いた相手に具体的な行動を促す、つまり「お願いする」ことなのです。
なんだそんなこと。と思われたかもしれません。しかし、私たちは、話の最後の”行動要請”をつい忘れがちなのです。
自分の大義(why)を実現するために、本の出版が必要なこと。その実現のためには、応援者の署名を出版社に提出する必要が有ること。
「僕の想いに共感していただいた方は、名前と連絡先とメールアドレスを今から配る紙に書いて頂けませんか?」
と私は具体的なお願い(行動要請)をしました。
「一人でも多くの方に僕の想いを伝えたいと本気で思っております。少人数でも構いません。どこへでも行きます。講演をする場所や機会がありましたらぜひお声がけして頂けませんか?」
と更にお願いをしました。この”具体的な行動要請”により多くの人を巻き込んでいったのです。
大義(why)を語ることだけに集中しているとついついお願いを忘れてしまう。もしくは時間オーバーになってしまうことがあり、肝心の”お願い”ができないことがありました。
具体的なオファーがないと署名も集まらないし、口コミなど次の展開が起きないのです。
まとめます。人を巻き込んでいくために絶対に必要なことは自分自身の覚悟を伴ったWhyを語る事と行動。
そしてもうひとつ必要な事は「具体的な行動を促す」(お願いする)です。
人を動かす技術セミナーまとめ
今回の経営者向け人を動かす伝わる技術セミナーを企画された担当者の方がセミナー後に喜びの声をお伝えしてくれました。
昨日のセミナー、誠にありがとうございました。参加された方の満足度も高く、感動のセミナーとなりましたことを主催者として大変嬉しく思っております。
佐藤さんのセミナー中のパフォーマンスが理論の全てを物語っていました。構成も説得力も佐藤さんが言われて通りでした。
採用や人材育成をはじめ中小企業経営者の悩みは多いです。佐藤さんが言われていたように、いい人材を集めるという意味では採用の場面で経営者がWhy(理念)を自分の言葉で語れるかが重要なポイントですね。
集めるから集まる企業とはそういうものなのだとわかりました。本当にありがとうございました。
多くの経営者の方のお役に立てたようで私自身も嬉しく思います。経営者のパフォーマンスの向上は社会や経済の活性化につながる重要な要素です。私の経験が多くの経営者の方の力になれるようにこれから私も発信していきます。
佐藤政樹の経営者向け「人を動かす伝わる技術」セミナーにご興味ある方はぜひお問い合わせください。
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