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ユニークで面白い研修を成功させるための5つの具体例とアイデア

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近年、企業研修の形態や内容が大きく変わりつつあります。2020年以降、新しい生活様式となった現代社会では、オンライン化が進み、直接の対面での研修が一時期、難しくなったりもしました。
 
このような時代背景の中で、経営者や人事担当者は、どのようにして研修の効果を最大化し、参加者のモチベーションを維持・向上させるかという課題に直面しています。
 
研修の成功の鍵は何でしょうか?
 
それは、参加者が研修に興味を持ち、楽しみながら学ぶことができる環境を作ることです。
 
しかし、この環境を作るためには、研修の内容や方法を工夫する必要があります。研修の内容だけでなく、その方法やアプローチも大切です。
 
オンライン化が進む中、対面での研修の意義や価値を再評価し、それを最大限に活かす方法を模索することが求められています。
 
ただ、オンラインや対面に限らず、研修の「面白さ」や「楽しさ」だけを追求するのは非常に危険なことです。研修を面白くすることは、結果を出すための手段であり、目的ではありません。
 
ゆえに、その手段としての「面白さ」をどのように取り入れるか、どのように研修の効果を最大化するかという視点は非常に重要です。
 
この記事では、研修を面白く、かつ効果的にするための5つの具体的な例とアイデアを詳しく解説します。それぞれが、研修の成功にどのように寄与するのか紹介します。
 
少しマニアックな内容ですが、研修の企画・実施を担当する方々にとって新しい視点やヒントを得ると思ってお読みください。

はじめまして、この記事を執筆した佐藤政樹と申します。劇団四季出身の研修講師として【受講生を惹きつけながら気づきと学びを促すことをモットー】に、講演会やセミナーの講師だけに限らず大手企業などでさまざまなユニークで面白い研修を行っております。記事の内容をお読みいただき、もしご興味いただけましたら、ページ最下部のプロフィールや研修内容の詳細をご覧いただけますと幸いです。

研修のユニークさと面白さが結果を生む理由

研修を受ける際、皆さんはどんなことを期待しますか?新しい知識の習得やスキルアップはもちろんのこと、多くの方は「面白い研修」を望んでいるのではないでしょうか。
 
しかし、なぜ「面白さ」がそんなに重要なのでしょうか。
 
まず、面白い研修は参加者のモチベーションを高めます。例えば、映画やドラマを見るとき、面白いと感じると最後まで夢中になって見入ってしまいますよね?
 
研修も同じです。面白いと感じる研修は、参加者が集中して取り組むことを促し、結果的に学びの効果を高めるのです。
 
次に、面白さは記憶に残る要素として働きます。人は楽しい経験や面白い出来事を長く覚えているもの。研修の内容が面白ければ、その内容を長く記憶し、日常業務に生かすことができるのです。
 
ここで繰り返しますが、注意が必要です。研修を面白くすることは大切ですが、それだけが目的ではありません。面白さを追求するあまり、研修の本来の目的や内容がおろそかになってはいけません。
 
面白さは、研修の効果を最大限に引き出すための「手段」であると理解する必要があるのです。
 
研修の面白さは結果を生む大きな要因となります。では、その面白さをどのように作り出すか、どのように研修の効果を最大化したらいいのでしょうか?

「何を目指し、なぜ研修を行うのか」の明確な目的設定

私のコラムでは、これまでしつこいくらいにお伝えしていることですが、研修を行う際、最も大切なのは「目的」を明確にすることです。
 
例えば、旅行を計画するとき、目的地を決めなければ、どのルートで進むべきか、何を準備すべきかがわからないのと同じです。研修も同じく、目的が明確でなければ、その内容や方法がぼやけてしまい、結果的に参加者の学びが浅くなってしまいます。
 
では、研修の目的を明確にすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
 
まず、参加者のモチベーションが向上します。脳科学でも目的が腹落ちすると内発的な動機、つまりモチベーションがうまれることが証明されています。
 
目的が明確であれば、参加者は「この研修を受けることで、何を学び、何が得られるのか」ということがはっきりとわかります。これにより、研修に対する意欲や興味が湧き、積極的に参加する姿勢が生まれるのです。
 
目的が明確であれば、研修の内容や方法を効果的に設計することができます。その目的に合わせて、最も適切な内容や方法を選択することができます。これにより、研修の質が向上し、参加者の学びが深まります。
 
最後に、研修の成果を評価しやすくなります。受講して終わりではなく、目的をもとに受講後の行動を追跡することによって研修後の成果や変化がわかります。
 
このように、研修の目的を明確にすることは、研修の成功に向けた大切な第一歩となります。では次に、現代の研修の形態、特にオンラインと対面の研修の意義について詳しく解説していきます。

オンラインと対面、それぞれの研修の意義と価値を理解する

話は変わって、近年テクノロジーの進化と2020年のパンデミックが重なって、オンライン研修が一気に増えてきました。しかし、対面での研修もその重要性を持ち続けています。それぞれの研修形態には、どのような特徴や意義があるのでしょうか。
 
自動車学校を例に考えてみましょう。学科の知識は、オンラインで十分に学ぶことができます。動画やテキストを使って、交通ルールや運転の基本を学び、振り返りも好きな時間にできます。
 
しかし、実際の運転技術を身につけるためには、実際の車を使っての実技研修が必要です。このように、オンラインで学べる内容と、対面でしか学べない内容があります。
 
オンライン研修の強みは、場所や時間に縛られずに学べる柔軟性にあります。一方、対面研修の強みは、実際に身体を動かしたり生身で体感することにより、実践的な学びが得られる点にあります。
 
しかし、オンラインで学べる内容を無理に対面の中に組み込むと、その研修の面白みや効果が薄れてしまうことがあります。
 
何を言いたいかというと、オンラインで完結するものをわざわざ対面で行うと研修の面白みを一瞬で下げてしまうということです。
 
研修を企画する際は、オンラインならオンラインの、対面なら対面ならではの特性を生かした内容に合わせて面白い研修を設計することが大切です。

研修をユニークで面白くする具体例とアイディア

研修を受ける際、ただ情報を受け取るだけではなく、面白く感じることで、より深く内容を理解しやすくなります。では、研修を面白くするための具体的な方法や工夫はどのようなものがあるのでしょうか。
 
ロールプレイング
アイスブレイク
ディスカッション
アクティブラーニング
ゲーミフィケーション
インタラクティブラーニング
 
といったよくあるアイデアは一般的となり、このサイトに訪れてくださったあなたにはすでにお馴染みだと思いますので
 
ここで、私がアメリカで行われた世界最大の人材開発のコンベンションであるATDに参加した時に衝撃を受けた具体的な方法とアイデアをご紹介します。
 
私が衝撃を受けたのは研修界の巨匠であるボブ・パイク氏のセッションです。アメリカは日本と違い、大陸としてのもともと距離のスケールが違うので、オンラインやテクノロジーの活用はパンデミックより遥か前から積極的に活用されていて、日本よりも数段進んでいるという事実は本当に驚かされました。

ボブ・パイク氏と私

では私が実際に体感したその手法を具体的に紹介しましょう。

逆転の発想ワークショップ

「逆転の発想ワークショップ」は、通常の考え方やアプローチを逆にして、新しい視点やアイディアを引き出すためのワークショップです。この手法は、参加者の思考の枠を広げ、固定概念を打破することを目的としています。
 
具体的な方法
1問題提起:
まず、普段の業務やプロジェクトでの課題や問題点を提起します。

2逆の問いかけ:
その課題に対して、正反対の状況を想像する問いを投げかけます。例えば、「どうすれば顧客満足度を上げることができるか?」という問いに対して、「もし顧客満足度を最も下げたいとしたら、どうすればいいか?」という逆の問いを投げかけます。

3アイディア出し:
参加者はこの逆の問いに対して、自由にアイディアを出します。この時、普段考えないような独特なアイディアが出てくることが多いです。

4反転して考える:
出てきたアイディアをもとに、再び正の方向に反転させて考えます。これにより、新しい解決策やアプローチが見えてくることがあります。

例:商品の売上を上げるためにはどうすればいいか?という問いに対して、逆転の発想で「商品の売上を最も下げるにはどうすればいいか?」と問う。参加者が「宣伝を一切しない」「価格を高く設定する」などのアイディアを出した場合、それを反転させて「宣伝を積極的に行う」「適切な価格設定をする」という解決策を導き出すことができます。
 
このように、「逆転の発想ワークショップ」は、新しい視点から問題を考えることで、通常では思いつかないようなアイディアや解決策を見つけ出すことができる手法です。

ロールプレイバトル

「ロールプレイバトル」とは、参加者が特定の役割やキャラクターになりきって、シミュレーションを行う活動です。この手法は、実際の状況を模倣することで、参加者が直面する問題や課題を体験的に理解することを目的としています。
 
具体的な方法
1役割の割り当て:
まず、参加者に特定の役割やキャラクターを割り当てます。例えば、営業マン、顧客、上司などの役割が考えられます。

2シチュエーションの設定:
特定のシチュエーションや背景を設定します。例:「新商品の営業ミーティング」というシチュエーションで、営業マンが顧客に商品を紹介する場面を想定。

3バトル開始:
参加者は割り当てられた役割になりきって、シチュエーションに合わせてロールプレイを開始します。この時、他の参加者やファシリテーターが観察者となり、フィードバックや評価を行うこともあります。

4振り返り:
ロールプレイが終了した後、参加者全員で振り返りを行い、学びや気づきを共有します。

例:「クレーム対応のトレーニング」を行う際、一人が不満を持つ顧客役、もう一人が店員役となり、クレームのシチュエーションを再現。バトルが終わった後、どのような対応が良かったのか、どこを改善すべきかをディスカッションします。
 
このように、「ロールプレイバトル」は、実際の状況を模倣することで、参加者が問題や課題に対する理解を深めるための効果的な手法です。

アイディアマラソン

「アイディアマラソン」とは、限られた時間内に参加者が連続してアイディアを出し合う活動のことを指します。マラソンのように一気に多くのアイディアを出すことで、クリエイティブな思考を刺激し、研修受講者の新しい解決策や提案力を生み出すことを目的としています。
 
具体的な方法
1テーマ設定:
アイディアを出すテーマやトピックを設定します。例:「新しい商品開発」や「店舗の改善点」など。

2時間制限:
アイディアを出すための時間を設定します。短時間で多くのアイディアを出すことがポイントです。

3アイディア出し:
参加者は設定された時間内に、テーマに沿ったアイディアをどんどん出していきます。

4共有&評価:
時間が終了したら、出されたアイディアを共有し、良いアイディアや実現可能なアイディアを評価・選定します。

例:「新しいカフェメニュー開発」をテーマに、10分間で参加者が思いつく限りのメニューアイディアを出し合う。その後、実際にメニューとして採用できそうなアイディアをピックアップしてディスカッションします。
 
「アイディアマラソン」は、短時間で多くのアイディアを引き出すことで、新しい視点や発想を得る力のトレーニングとして効果的な手法です。

リアルタイムフィードバックシステム

「リアルタイムフィードバックシステム」とは、研修やワークショップ、セミナーなどの教育・学習の場面で、参加者からのフィードバックや意見、質問をリアルタイムで収集・共有するシステムのことを指します。このシステムを利用することで、講師や主催者は参加者の理解度や興味、疑問点を即座に把握し、内容を調整することが可能となります。
 
具体的な特徴や利点
1即時性:
参加者の声をリアルタイムで収集・分析することができるため、研修やセミナーの進行中に内容の調整や補足説明を行うことができます。

2参加者の積極的な参加:
アンケートや質問を匿名で投稿できるシステムも多いため、参加者は気軽に意見や疑問を共有することができます。

3効果的な学習:
リアルタイムでのフィードバックにより、参加者の理解度を高めることができます。

例:例えば、大規模なセミナーで講師が特定のトピックを解説している際、参加者はスマートフォンやタブレットを使用して、リアルタイムで質問やコメントを投稿することができます。講師はこれらのフィードバックを即座に確認し、必要に応じて内容を調整したり、質問に答えたりすることができます。
 
「リアルタイムフィードバックシステム」は、現代のデジタル技術を活用して、より効果的で参加者中心の教育・学習の場を提供するための有効なツールと言えるでしょう。

体験型ストーリーテリング

「体験型ストーリーテリング」とは、単に物語を伝えるだけでなく、聞き手や参加者がそのストーリーの中で実際に何らかの体験をすることで、より深く内容を理解し、感情的にも共感する手法を指します。この方法は、参加者の記憶に残りやすく、メッセージが強く伝わる効果があります。
 
具体的な方法
1物語の設定:
伝えたいメッセージやテーマに基づいて、物語やシナリオを設定します。

2参加者の役割:
物語の中で参加者がどのような役割を果たすのかを決定します。例えば、物語の主人公や関係者など。

3実際の体験:
物語に沿って、参加者が実際に体験するアクティビティやタスクを設定します。これにより、参加者は物語の中での出来事や感情を実際に体感することができます。

4共有&反省:
体験後、参加者同士でその体験や学びを共有し、反省やディスカッションを行います。

例:新商品の販売戦略を考えるワークショップで、「体験型ストーリーテリング」を取り入れる場合。参加者は新商品を購入する顧客となり、その顧客が商品を知る過程や購入するまでの体験を実際にシミュレーションします。その後、その体験を基に、どのような販売戦略が効果的かをディスカッションします。
 
「体験型ストーリーテリング」は、参加者が物語の中での体験を通じて、深い理解や感情的な共感を得ることができる強力な手法です。
 
ボブ・パイク氏の数百人の参加者を一瞬て魅了してしまう手法はただただ衝撃的でした。

面白い研修手法で数百人の参加者を魅了してしまうボブ・パイク氏

このボブ・パイク氏の手法を日本で展開しているのがダイナミックヒューマンキャピタル社の中村文子さんです。
 
私も中村さんの研修を受講し自分の研修プログラムに積極的に活用させて頂いております。もしあなたがユニークで面白い研修を実施しようと考えている社内講師の方でしたら、この講座を受けることをお勧めします(中村さんに佐藤政樹の紹介とお伝えください笑)。
 
これらの方法や工夫を取り入れることで、研修の内容だけでなく、研修そのものの魅力を高めることができます。研修を企画する際は、参加者のニーズや研修の目的に合わせて、最も適した方法を選択することが大切です。

ボブの研修を楽しく受ける筆者

ユニークで面白い研修の成功への道のりをまとめて

研修を受ける目的は、新しい知識やスキルを習得することだけではありません。それを実際の業務に活かし、組織全体の成果につなげることが最終的なゴールです。
 
この記事を通じて、面白い研修の成功のための5つの具体的な例を学びましたが、それらを実際の研修にどのように取り入れるかは、各組織の文化や目的に応じてカスタマイズする必要があります。
 
まず、研修の面白さが結果を生む理由を理解すること。面白さは参加者のモチベーションを高め、継続的な学びを促進します。
 
次に、明確な目的設定。これにより、参加者は研修の意義を理解し、具体的なアウトプットを目指すことができます。また、オンラインと対面の研修の意義を理解し、それぞれの特性を最大限に活用すること。そして、具体的な方法や工夫を取り入れることで、研修の質を向上させることができます。
 
最後に、これらのポイントを踏まえた上で、研修の計画や実施を進める際には、常に参加者の立場に立ち、そのニーズや期待に応える内容を提供することが重要です。研修は一時的なものではなく、継続的な学びの場として位置づけることで、組織全体の成長を促進することができます。
 
この記事を読んだあなたも、研修の成功のためのポイントを活かし、より効果的な研修を実現してください。そして、学んだことを実際の業務に活かし、組織の更なる成長を目指してください。
 
研修の成功は組織の成長に直結します。従業員のモチベーションを最大限に引き出す面白く、かつ効果的な研修を求めているのであれば、ぜひ私の研修プログラムにお問い合わせください。一緒に、社員を育て、組織の未来を築くステップを踏み出しましょう。
 
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