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企業の経営ビジョンの作り方|ビジョン研修やコンサルティング手法と事例と方法

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ビジョンメイキング

組織の存続・繁栄のためには会社の経営ビジョンは必要不可欠なものです。

自分たちがどこに向かっていて何を目指しているのか?

未来像があって初めて社員は一丸となって前に進み困難を乗り越えることもできます。

その組織に属する社員だけでなく経営ビジョンはこれからの未来の仲間(求職者)が足を止める理由になります。顧客の立場からするとその企業のビジョンはその企業の未来に賛同して応援する理由にもなるのです。

私、佐藤政樹は現役の研修講師です。これまで約5年間で25,000人以上の受講生に対して研修や講演を通して、意識変革やビジネススキルアップを起こしてきました。劇団四季出身の異色の研修講師として様々な企業に関わらせて頂いております。

研修や講演を行うにあたり、私は多くの企業のビジョンを知る機会があるのですが

会社の経営ビジョンが

・抽象度が、とても高い
・社員が腹落ちしていない
・社員に刷り込まれていない
・ミッションと紐付いていない
・TOPの一人よがりになっている

上に当てはまる企業が少なからずあるのではないでしょうか。

そこでこの記事では経営ビジョンの重要性と得られる変化や注意点、経営ビジョンをゼロから作るためのヒントをお伝えしてまいりたいと思います。

企業の経営ビジョンづくりの大前提とは?

会社経営におけるビジョンとは、自分たちが「実現しようとする未来」。目標地点を定めた地図のようなものです。経営ビジョンのない会社はたどり着きたい地点もなく海をさまよう船のようなものです。

しかし「実現しようとする未来像を描きましょう」といきなり自分たちのビジョンを考えるのは危険なことです。なぜなら船が目的地に向けて出航するにはその船が出航する理由が必ずあるように、自分たちが「実現しようとする未来」に向かうにもその大義が必要だからです。

そもそも大義がなければ何も実現しません。企業で言えば自分たちの会社の存在意義である「理念やミッション」です。

ゆえに、ビジョン(実現ようとする未来)に向かうためにも、まずは大義である「なぜ私たちはここに存在し、そのビジョンに向かうのか?」その正当な理由や、会社の価値や社会における存在意義(理念)が明確にされているのが大前提です。

ビジョンとミッション

そもそも企業の経営ビジョンとは?

以下はソフトバンクの孫正義社長のビジョンについての言葉です。

100年後の時代にどんな姿、形のものを使っているか。まるでタイムマシンで未来に行ってその世界を見て帰ってきたように語れる。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で「100年後はこうだったよ」と[300年後の俺たちの生活はこうだったんだ」。「そこの社会を作るには今こうしておかなければいけない」

まるで見て帰ってきたかのように語れるのが「ビジョン」。そして、人々にとって良きビジョンでないと人はついてこない__。

孫社長の言葉からもわかりますが、そもそも企業の経営ビジョンとは、自分たちの会社が将来どのような世界(世の中、社会、業界)を創り出しているのか”描くこと・表現する”ことです。しかしことビジネスに関しては極めて抽象度が高くなりやすい傾向が特にあります。そのために経営陣は、世界の未来、日本の未来、業界の未来などマクロ視点で時間軸の旅をする必要があります。

学生や新人なら夢物語だけで良いですが、経営のビジョンにおいて重要なことは、夢と現実の延長戦にあるという「期待」「確信」です。

そして、経営のためのツールとしてビジョンを使うには、社員や利害関係が生じるすべての人(ステークホルダー)の納得感が必要ですから「プロセスに関わること」「腹落ちする刷り込み」が肝になります。ゆえに、どういう「言葉」で表現するかが重要です(そもそもの「描く」が中途半端ならば、「表現する」はどんなに頑張っても、それ以上になりません)。

※注)もちろん、どんな企業か(規模、オーナー企業かサラリーマン社長か、社歴はどの程度か、社員の勤続年数はどの程度か)、何を目的として経営ビジョンを作るかによって、重視すべきことは変わります。

ではその“プロセスに関わること”がなぜ肝なのでしょうか?

プロセスの重要性

作り上げる”ビジョン”と同様かそれ以上にビジョンを作る過程(プロセス)が重要なのは、極端なことを言えば”ビジョン”自体はできあがらなくても、”ビジョン”を作る過程で会社として目指す姿を個々人がじっくりと考え発言し、それが擦り合わされるだけでも大きな成果だと言えるからです。

プロセスを通して、自分たちが会社の未来を作っていくんだという当事者意識も生まれるでしょう。組織に対するエンゲージメント(愛着心や帰属意識)も高まるでしょう。

コアに巻き込む人の数・質とかかるコストやシャープさ(具体性・尖り具合)は背反する関係にあります(たくさんの人を深く巻き込めばお金も時間もかかるし、最終的には抽象的・ぼやっとして一般的なものができる。少数でみっちり議論して作り込み、最後に皆に意見をもらうのであれば 具体的でエッジの立ったものができる)。

ですから、これらも考慮しながら、どういったメンバーで、どういったプロセスでビジョンを作っていくかの設計(デザイン)を、まずしっかりすることが重要です。

(*腹落ちする刷り込みの重要性については後述します)

企業の経営ビジョン作りにおける注意点とは?

それでは経営ビジョンの作るうえで注意すべき点や陥りやすい考え方をここでは取り上げます。社員のやる気を醸成する意味でも大切な要素です。

注意点1)数字目標だけになる

企業がビジョンを掲げるときに”○○年後に我社は売上○○億円を実現する!”など数字目標に焦点をあて、大々的に社員に示している企業をまれに見受けます。

私のクライアントである世界展開する中小企業メーカーの経営者が「売上に重点を置いたビジョンを掲げ、結果急激にアップしても社員の幸せを崩すことにつながる。」と言われていました。

数字目標を掲げそれを達成するのは組織の存続のためには必要なことですが、それだけではそのビジョンに向かう社員のモチベーションや会社のために尽くすという気持ちを醸成するのは難しいでしょう。

やる気を高めるどころか社員が疲弊して離職してしまう理由にもなります。

大事なのはその数字目標を達成した先にどんな未来が待っているのか?を具体的に社員がイメージしやすいように描くことではないでしょうか?

人間の脳は、人の役に立っていることや社会に貢献していると実感している時に仕事へのやる気や充実感が生まれると言われます。

その数値目標を達成することで

・社会にどんな貢献ができている会社になっているのか?
・お客様はどんな価値に対して喜んでいるのか?
・業界にどんなインパクトを残す会社となっているのか?

数字目標の先の、社員が働く意義を実感できる経営ビジョンを掲げる意識がとても重要です。

注意点2)制限が働く

ビジョンを描く際の人間のパターンや癖として無意識で思考に制限をかけていることがあります。

失敗への恐れ
資金的な不安
人や業界内でのしがらみ
低い自己評価
時間的観念

最初はこれらの制限や制約を外して「望む未来は、何もかも実現する」という前提で考えることが重要です。

私はフリーターから劇団四季の主役まで上り詰めた経験があります。挫折や困難を乗り越えて大逆転の連続でスポットライトを浴びました。この経験を教育事業にしていこうと決めて小規模ながら事業をスタートした時に、自分の事業ビジョンのアイデアは自己評価の低いものから生まれてくるものばかりでした。

しかし仲間の言葉によって制約や制限を取り除き「(誰もが知る)一流企業○○で研修する」や「年間1万人の受講生の可能性を引き出す」「○○ホールで千人規模の講演をする」などたくさんの事業ビジョンを書き出しました。

5年前の当時は”こんなの無理ではないか”と思うこともありましたが、5年経った現在はほとんどのビジョンが実現しています。

重要なのは多くの人は自分で勝手に制限をかけているということを認識することです。いったん、人の力も借りて制限の枠をとっぱらってみましょう。描くだけ描いてみましょう。

その際、相手の話をくじく(今はそんな方向性の話をしてるんじゃなくて)、否定する(そんなの無理に決まっているだろ)ネガティブ発言(どうせ無理)などのコミュニケーションは当然ながらNGです。

注意点3)変化を前提とする

描いた経営ビジョンは絶対でも義務でもありません。時代や状況の変化に応じて柔軟に変更できるものという共通認識を最初から持つことが重要です。

変化が激しい今の世の中だからこそ、描いたビジョンを軌道修正する必要ががあります。やってみてはじめてわかることも多々あります。概ね3年〜5年くらいで考え行動し修正を繰り返すのも良いでしょう。その際、修正したビジョンをしっかりと全員で共有していくことが大切です。

会議中の資料とデータ

経営ビジョンの具体化

ではいよいよ経営ビジョンの具体化について話を進めていきましょう。未来(ビジョン)に向かうには現在地であるミッションが明確であるというのを大前提で進めます。

企業の経営ビジョンは以下の五段階を経て考えるとより具体化し、強い組織作りのベースになると私は考えます。

STEP1:未来の会社のあり方という視点

従業員満足度の重要性に多くの企業が気づき始めています。売上や顧客満足度追求のために社内の従業員が疲弊してしまい不幸せでは本末転倒です。

「会社のためにがんばりたい」

こういった従業員が帰属意識と愛着心の高い組織こそが結果的に強い組織のベースだと私は考えます。

それがこの”未来の会社のあり方”を第一にあげた理由です。会社の社員一人ひとりがビジョンに向かう過程で自分たちが幸せになる。そのためには会社が社員を大切にするということをベースに経営ビジョンを作るのです。

このような経営ビジョンがプラスの企業の文化を創り出します。

会社は自分たちを大切にしてくれているという実感から社員の帰属意識が高まり、幸せに働くことによりやる気も高まり、品質や生産性を高まって人間関係や職場環境も良くなるという好循環が生まれます。

未来の会社のあり方のビジョンを考える上での質問を用意しました。以下の質問をきっかけにディスカッションを進めてみてください。ファシリテーターを依頼して、紙にアイデアをたくさん書き出してみるのも良いでしょう。

・社員が幸せを感じるためにはどんな職場環境が必要ですか?
・社員の心がオープンになるためには何が必要ですか?
・社員の笑顔が増えるためにできることはなんですか?
・社員の自信が高まるためにどんなコミュニケーションをしていますか?
・社員の人間関係が良くなるためにはどんなことができますか?
・社員がやりがいを持てる報酬体系はどんなものですか?
・社員が幸せに働けるためにはハード面での改善点はありますか?
・社員の達成感を助長する福利厚生はどんなものですか?
・社員がやる気になる業務プロセスはどんなものですか?
・社員が能力以上の力を発揮するために必要な環境は?
・社員のストレスを軽減させる施作はなにがありますか?

STEP2:未来の自社の状態の視点

ファーストステップは社内に向けられた経営ビジョン作成の視点でした。ここがイメージできて次のステップに進みます。

次のステップは未来の顧客社会に向けられた状態の視点です。会社の社会的あり様や状況、ブランド、品質、業界でのポジショニングをイメージします。

こちらも質問を用意しました。以下の質問をきっかけにディスカッションを進めてみてください。ファシリテーターを依頼してブレインストーミング(ブレスト)するのがおすすめです。

・お客様にとってどんな存在になっていますか?
・お客様は具体的にどんな人たちですか?
・お客様に何を提供していてどんな風に喜んでもらっていますか?
・○○年後にどんな結果をもたらしていますか?
・どのポジションで業界ナンバーワンになっていますか?
・どんなブランド力を身につけていますか?
・会社を良い方向に向かわせるために必要なことはなんですか?
・どんなことで地域でNo1と言われていますか?
・業界にどんなインパクトを残す会社でありたいですか?
・地域や社会にどんな貢献をしていますか?

STEP3:未来の数値的視点

STEP1、STEP2の順に経営ビジョンをイメージするとおのずと数値的視点に落とし込まれてくるでしょう。数値的視点とは会社の業績、財務状況、売上や規模、扱う商品量、求める人材などです。

ここで重要なのが「10年後」「2032年に」というように期限を決めることが大事です。「5W2H」の視点を含めて描きましょう。

5W2Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれが)、What(何を)、How(どうする)、Why(なぜ?)、How much(いくらで?)のことです。5W2Hの視点を持つことによって日々の行動計画に落とし込みやすいというメリットがあります。期限があることにより実現できたかどうかの検証もできるでしょう。

以下が数値的視点の質問です。以下の質問をもとに5W2Hの視点でディスカッションを進めてみてください。

・売上高はどれくらいになっていますか?
・既存や新規を含め事業内容はどう変化していますか?
・ホームページからのアクセス&お問い合わせ数は?
・会員数は何人になっていますか?
・社員数は何人になっていますか?
・国内支社、海外拠点数はどうなっていますか?
・社員の報酬(平均年収など)は?
・福利厚生面(社員旅行の回数、休暇の日数)は?

STEP4:ビジョンを言語化する

次に、ビジョンを作ろうとするそのプロセスの中で、それらを整理し言語化する必要があります。

経営ビジョンは経営者のためだけのものではありません。社員や利害関係が生じるすべての人(ステークホルダー)が納得するものでなければなりませんので、ビジョンをどのように言葉として表現するかという点にも気を配る必要があります。

ビジョンがうまく言語化できれば、社員は経営ビジョンを日々の仕事の中で意識するようになります。顧客にとっても、その会社が今後どういう未来に連れて行ってくれるのかをイメージしやすくなります。言葉に万感の思いを込めたものがビジョンです。

もちろん、キャッチフレーズのように語呂が良いだけでなく、理念(ミッション)に連結しているかが重要です。あくまでもミッションを遂行した結果の未来がビジョンです。

STEP5:企業の経営ビジョンを浸透させる施作

経営ビジョンを言葉にしただけでは足りません。社員が腹落ちするまで刷り込み、浸透させることが必要です。

ビジョンは、経営戦略や中長期的な計画を立てる際の指標となります。そのため社員全員が腹落ちするまで経営ビジョンを刷り込む必要があるのです。そのようにして初めて意味のあるビジョンとなるのです。

経営ビジョンを浸透させるためには、経営者が繰り返し語ることが考えられますが、近年ではデジタルの発達により、クリエイティブ(制作物)に落とし込んで効果的に繰り返し浸透させることができます。

具体的には
・社員専用の手帳
・ホームページなどのメディア制作
・映像を使っての発信です。

社員だけが持つことのできるしっかりとデザインされた手帳の見開きにビジョンとミッション、クレド(行動指針)をしっかりと表記することにより手帳を開くたびにこれらを社員は自然と毎日確認できます。

ホームページなどのメディア発信ではクライアントに向けて経営ビジョンを表記させるだけでなく、社員が自社のHPの更新を楽しみにするような施作(例:ビジョンに向けて行動している社員インタビューや特集記事を企画・更新し続ける)が必要です。家族が更新を楽しみにするくらいの作り込みが自社HPによるビジョン浸透には重要です。特集された社員の自尊心は高まり、「自分もインタビューされたい」と他の社員のモチベーションがあがるという副次的効果も生まれます。

映像コンテンツも非常に経営ビジョンの刷り込みに効果的です。ひとつの良質なコンテンツを作れば繰り返しみることができます。社員総会などで全社員の前で流して意識統一に使うこともできます。

こうしてビジョンを実現するために必要な行動を指針にして習慣化し、浸透させていくのです。

ステップのイメージ

ビジョンメイキングで実際に組織はどう変わる?

成功企業にビジョンが欠かせないことが分かりましたが、実際にビジョンメイキングによる良い影響がどの程度あるのかについても考察していきます。

【1】中長期的な目標を定めやすくなる

企業にとって経営目標を設定するのは当然の事です。経営ビジョンが設定されていれば中長期的な目標は必然的に決まってきます。また中長期目標が定まれば、短期的に目指すものや当面の経営方針もおのずと明らかになります。目先の利益に終始しない企業体質を築くのにビジョンメイキングが役立つのです。

目標地点が分かっていれば最短距離で進んでいけるのと同じように、ビジョンが経営判断の基準になります。悩む時間や無駄な努力を避けて本当に行うべきことに注力することができます。ビジョンに沿った分野に経営努力を集中させることができますので、目標の到達は必然的に早まりますし、成果を得やすい企業体質を築くことにもつながります。

【2】社員が同じ価値観を持つ

経営ビジョンは内外に明らかにするものですので、社員にとっても大きな影響を与えます。自社の目指す先が見えていると、社員が働く部署が異なるとしても「同じ目標と価値観」を持つことが可能になります。

そうすると自然と協力しミスを補完しあう良好な関係性が築かれるのです。ビジョンによって会社がチームとして一つになるなら、マンパワーという経営資源は最高の効果を発揮することになります。

ゆえに社内の一体感や社員の労働意欲をかきたてるものとなります。ビジョンが明確でしっかりと社内に浸透していれば、自分の仕事の意義を社員一人一人が理解できます。

例え目立たない種類の仕事であってもモチベーションを保ちやすくなります。大きなプロジェクトに携わる一部の社員だけでなく、全員がビジョンを共有することが成長企業の特徴です。

【3】短期的な失敗にめげなくなる

経営ビジョンが明確になっていると、短期的な失敗があってもその中からビジョン達成に向けた良い点を探すことができます。つまり「失敗の中から成果を得る」ことができるわけです。

その短期的な失敗が、ビジョンで掲げる価値観に寄与するものであれば喜ぶことができますし、失敗から改善点を見つける事も容易になります。そのためにもビジョンに基づいた現在地の検証は定期的に行う事が重要です。

しかし経営ビジョンが明確でないならすべての物事は、短期的視点で成功か失敗のどちらかに裁かれることになります。もちろん一度の失敗から多くのダメージを受ける可能性が高くなるので社内の士気を保つという点でも、ビジョンが持つ効果は絶大です。

*ビジョンを描くことにより、短期的視点でやるべきことのアイデアが溢れ出るというメリットもあります。

【4】顧客に対して自信を抱ける

経営ビジョンは社外に向けた自社の未来の明示です。ですから明確なビジョンメイキングがあれば顧客に対しても自信を持った対応ができます。ですから成功する企業の多くは企業理念やビジョンを公式サイトの中で表記ししっかりとした説明を行っています。経営ビジョンは自社のプライドに関わる部分なのです。

【5】検証と改善に役立つ

経営ビジョンはプロジェクトや仕事を検証し、改善する事にも役立ちます。ビジョンは目標到達点を示すと同時に、その目標に貢献したのかどうかを試す試金石の役割も果たすのです。

社内の会議風景

経営ビジョン(企業ビジョン)の事例5選

それではここで、経営ビジョンを掲げその未来の実現に向けて社員が一丸となって努力している企業をご紹介いたします。日々の業務の礎には確信的なミッションと明確なビジョンが必要だということが参考になる企業ですのでそれぞれ解説してみたいと思います。

西精工株式会社

徳島市に本社がある特殊ナットなどを製造する総合メーカー。社員は家族という精神を基に「私たちは人づくりを基点に『徳島から世界へファインパーツの極みを発信する』想像力技術力ナンバーワン企業を目指します」という経営ビジョンを持つ。

会社が大好き。働く仲間が大好き。会社に行くのが楽しみ。社員は家族。大家族主義としての企業のあり方をまさに体現してビジョンに向かう企業です。本来あるべき経営姿として様々な会社から注目を集めています。

西精工株式会社の創業の精神・経営理念

湘南美容クリニック

お客様よし、スタッフよし、社会よし。究極の三方良しを実現する。をミッションに掲げる湘南美容クリニック。

そのミッションを遂行することによりなし得るビジョンも2050年まで明確に描いています。代表の相川佳之院長が自ら理念研修を行い、ミッション、ビジョン、クレド(行動指針)を浸透させています。

スタッフ一人ひとりは、オリジナル手帳を持ち歩き、日々の行動を理念を基に振り返り、指針にして成長し続けています。

「人は理念(ミッション)に共感しビジョンに賛同する」という言葉もありますが、採用の段階から理念採用を徹底し、湘南美容クリニックの理念とビジョンに共感・賛同した優秀なドクター、ナース、カウンセラーが次々と集まっています。

私自身も相川代表のビジョンプレゼンをよく聞かせて頂きますが、現実の延長線上にある壮大なビジョンの体現を「確信」されているのが伝わります。トップのその信念に多くの人が惹き寄せられています。

湘南美容クリニックの採用理念

ライザップグループ

「人は変われる。」を証明するを理念にかかげるRIZAPグループ。

ビジョンである自己投資産業でグローバルNo1ブランドとなる。ことを経営の中心に据え、他に4つの方針のもと、高付加価値の商品・サービスを提供し続けることを使命として事業を推進しています。

理念(ミッション)とビジョンの浸透に非常に長けているのがこのRIZAPグループです。映像などのクリエイティブを効果的に使って、社員の教育や意識変革を起こしています。ザ・ポールスターというスタッフ密着ドキュメントムービーではビジョンに進むべき道標をもっている人物にフォーカスしドキュメント映像をつくり社員総会で流します。

この映像を見た社員の心が熱くなり気づいたら影響を受けているのです。経営ビジョンの浸透のためにクリエイティブを効果的に使っている企業として非常に参考になるでしょう。

ライザップグループの理念・ビジョン

株式会社ツムラ

企業は存続するために、ただ単に利益を出せばよいというものではなく、社会の中で事業を営む以上、積極的に社会と関わりを持ち、社会とともに生きていくという意識を持つ必要があると社員に語り続けてきた株式会社ツムラ。

ツムラDNAピラミッドによって示されているように、理念とビジョンと計画目標が連結しています。

株式会社ツムラの経営理念・企業使命・ビジョン

劇団四季(四季株式会社)

最後に私が約10年在籍させていただいた劇団四季(四季株式会社)です。

劇団四季は創業者の故・浅利慶太氏が劇団員やスタッフに対し繰り返し理念を語り、舞台芸術の意義と使命を浸透させていました。そして浅利慶太氏は、自分のビジョンをまるで子どものように繰り返し繰り返し語る方でした。ストレートプレイ(歌や踊りを含まない演劇)専用劇場や日本全国にミュージカル専用劇場を本当に作ってしまいました。舞台芸術作品の創作の場である壮大な芸術センターを横浜市のあざみ野に作ったり、次々とビジョンを実現していく様を間近に見させてもらい驚愕しました。

劇団四季の理念のなかに「文化の一極集中の是正」というものがあります。舞台芸術は東京などの一極集中が顕著な傾向があります。首都圏のみならず日本全国に舞台の感動を届けることで文化の一極集中を是正し、演劇を身近に感じられる社会を実現しよう、とミッションを遂行しています。

子どもたちに本物のミュージカルを届ける「こころの劇場」では日本全国をツアーメンバーが巡業し、全国各地で年間約56万人を無料招待して演劇を通して子どもたちの豊かな心を育むきっかけづくりの芸術活動を通して理念を体現しています。

劇団四季のこころの劇場プロジェクト

世界的指揮者の小沢征爾さんと組んでオーケストラを持つ。専用のバレエ団も持ち、総合芸術としての劇団を作る。などとてつもなく大きな夢を次から次へと浅利慶太氏は語っていて、なんだかすべてやってのけてしまいそうでワクワクしたのを覚えています。

企業の経営ビジョンの作り方 まとめ

さていかがでしたでしょうか?

ビジョンの重要性と得られる変化や注意点、ビジョンをゼロから作るためのヒントに加えて、他企業に見るビジョン例などを通して、ビジョンの大切さがお分かりいただけたかと思います。

繰り返しなんども言いますが、ミッションあってのビジョンです。ビジョンは楽しさや実現したらどうなるのだろうとワクワクする心を重視するのが大切です。皆の力で一つひとつ「実現させていく」ことが組織を一つにし、紆余曲折はありますが、それが会社の素晴らしい未来をつくっていくことになり、社員の幸せにつながっていくでしょう。

ぜひ恐れずにビジョンを作りましょう、描きましょう、語りましょう。

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