■緊張を抑えるにはどうしたらいいのか?
プレゼンテーションをする上で、緊張は大敵です。どんなに人前が立つ機会になれている人でも緊張とのお付き合いは絶えません。それにより震えたり喉が渇いたり息があがったりして自分の身体をコントロールできなくなったりもします。なによりも問題なのは、自分の持っている能力や伝えたい事をそのまま外に出すことを妨げてしまうことです。
研修や講演をした後に、「緊張してしまうのですがどうしたらいいのですか?」という質問を頻繁に受けるのは緊張について悩んでいる方が非常に多いことを示しています。先日もある人事採用担当者向けの伝達力セミナーで深刻に悩まれている女性の方がいらっしゃいました。
では、あなたの能力をそのまま外に出せるような、緊張の緩和について学んでいきましょう。
■緊張でパフォーマンスを下げるのはもったいない。
私に質問をされて下さる皆さんに共通しているのが、「佐藤政樹は緊張をしない」と思われていることです。とんでもありません。私はどちらかというと緊張しやすいタイプです。先日も、「マイクが震えていましたね」とある方に突っ込まれました。
では、そんな緊張しやすいタイプである私が、どう緊張とお付き合いをしているのでしょうか。まずお伝えしたい事は、緊張はコントロールできない自律神経系の働きによるものだと開き直っているという事です。
緊張を抑えることはある程度できるかもしれませんが、そもそも人間が緊張するのは当たり前の事なのです。そこから、緊張すること=悪いことという風に思ってしまいがちですが、そう思う必要はありません。どんなに一流のアーティストでも緊張をしてしまうものなのです。
ただ、最初に述べたとおり、緊張も度を超すと自分のパフォーマンスを低下させてしまいます。緊張により自分ができる力の3割も発揮できなかったという経験が私にもたくさんありますし、プロに入ってからも、大チャンスをもらったにもかかわらず緊張により大失敗をしてしまって同僚に迷惑をかけてしまい、そして信頼を失ってしまった過去もあります。
ビジネスシーンにおいても、過度の緊張で呼吸困難になってしまう方もいらっしゃいます。心拍数があがり、お腹が痛くなり掌から汗が以上に出てしまうという経験はほとんどの方がもっているでしょう。
せっかく完璧な資料などの準備をしたにも関わらず緊張により力を全く発揮できず、それが「成果がでない」という事に繋ってしまったのでしたら、やはり緊張に対してしっかりと向き合い「緊張をコントロールする力」を身に付ける必要はあります。
※緊張について質疑応答に答える佐藤政樹
■ポイント1:緊張を集中力に変える
人前に出ることが仕事である表現者は、緊張を受け入れそしてそれを集中力へと変換します。卓越した集中力の領域には、緊張することによって入ることができます。ゾーンという極限の集中状態も超緊張状態で発揮されるのかも知れません。ですから、緊張をしないという事はあまりいいことではないのです。つまり、
緊張してきた→不安、恐れ、焦り
と頭の中で変換するのではなく
緊張してきた→超集中モードに入れるチャンス!!
と頭の中を変換する必要があるのです。リハーサルの時はいいパフォーマンスが発揮できないけど、本番になるとパフォーマンスが向上するという人がいます。こういう人は、本番という緊張感をうまく変換して、超集中力の世界に入り人間の持っているポテンシャルを引き出していくのです。
最近私もこの感覚がわかります。追い込まれた状況になると勝手に口から言葉が出てくる時があるのです。そういう時は、頭で考えて喋っている感じがしません。自分が今まで積み重ねてきた、いつの間にか忘れてしまったような潜在的な言葉が腹底からぽろぽろと出て来る感覚です。これは、お客様が目の前にいて、全員が私に熱い視線を送っている緊張状態でないと経験できないことです。
■緊張だってメリット面がある。それを活用しよう!!
話をまとめますと、緊張するということをネガティブに捉えないでください。緊張して当たり前なのです。そして、緊張してきたら、“困難は苦痛ではなく成長痛である”という格言のように、“緊張してきたら、超集中力モードに入れる大チャンス!!”と捉えるのです。
それでは、緊張に対する考え方を次回のコラムでも続けてお伝えします。
お楽しみに!!
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