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劇団四季から学ぶチームワーク〜一人ひとりがリーダーシップを発揮し最高の職場を作る(1/3)〜

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劇団四季から学ぶチームワークというテーマで
「一人ひとりがリーダーシップを発揮し最高の職場を作る」ためにはどうしたらいいか?
そのヒントをこれから三回にわけてお送りしてまいります。

今回のコラムは第一回(三回のうち)です。

■劇団四季から学ぶチームワーク

 
ミュージカル「ライオンキング」をご覧になったことはありますか?

 
ライオンキングは18年以上もロングヒットを続けていて開幕以来1000万人以上の動員を誇っている劇団四季の代表的な作品です。出演者は常に心を一つにして高いクォリティを維持し、顧客に感動を届け続けています。

 
「出演者はチームワークを高めるためにどんな取り組みをしているのですか?」
「なぜ高いクォリティを維持できるのですか?」
「モチベーションはどのようにキープしているのですか?」

 
ライオンキングに長年出演し、現在は企業で研修や講演をしている私にはこのような質問が沢山きます。

 
そこで、劇団四季という“プロの舞台の世界の取り組み”を通して、すぐに活かせる職場のチームワークをよくして最高の職場を作るためのヒントをお届けしたいと思います。

■チームワークを高めるための核とは?

舞台の世界ではチームがバラバラではお客様に感動は届けられません。スポーツでも同じですが、チームワークがバラバラだと例え個々にスーパースターが揃っていても試合に勝つことができないのです。

 
ではライオンキング出演者はどのようにチームワークを高めているのでしょう?

 
様々な要素がありますが、シンプルに考えますと

 
一人ひとりの「言葉」と「態度」と「行動」の意識がバラバラではなく、全員が同じ方向を向くような考え方・取り組み・組織文化があるのです。

共通認識を持つ

 
チームワークを良くするためには、メンバー一人ひとりのコミュニケーションを良質にすることは必須です。 コミュニケーションが取れていなかったり、相違があったりすると、チームワークもよくなりません。コミュニケーションの意識を高めていくことで人と人が繋がりや相互理解が深まります。そしてチームが劇的に変わっていくのです。

 
ではチームワークに大きく影響する「人と人を繋ぐ源となるもの」はなんでしょう?

 
それは間違いなく私たちが日常で無意識に使っている「言葉」です。

言葉の意識

■無意識で使う言葉に意識を向けるには?

劇団四季の強みは、舞台上だけではなく日常レベルまで、使う言葉の意識を徹底的に深めて感動レベルまで磨き上げていることです。

 
そのため、劇団四季では「なぜ自分の思いが相手に伝わるのか?」「なぜ共感がうまれるのか?」を感覚値にせずに、こういう時に「しっかりと相手に伝わる」
「しっかりと相手に届く」という共通の“言葉に対する考え方”を持ち全員が日々意識して使っています。

 
その言葉に対する考え方をご紹介しましょう。

 
それが「実感して語る」です。

 
「おいしい」「ありがとう」「はい」__。日常で私たちはさまざまな言葉を使いますが、言葉を発するからには発する理由が必ずあります。その理由を、実感して、その言葉を相手にプレゼントするように語れば相手に伝わる、という劇団四季の言葉に対する考え方です。

 
例えば、砂漠を彷徨っていた旅人が数日間水を飲めずに、瀕死の状態でオアシスを見つけ、手ですくいあげた水を一口、口に含んだ時に、こぼれるようにつぶやいた「おいしい・・・」は、聞く人に「本当においしいだろうな。」と想像させませんか。この”おいしい”という言葉を発する奥には、自分の命が助かったという究極の安堵感が実感値として存在するのです。安堵感を実感して”おいしい”という言葉を聞き手に渡すのです。

 
言葉に対する考え方を言語化している目的は自分たちが使っている言葉に意識を向けるためです。これを羅針盤にして、日々の小さな返事に対しても言葉の意識を磨いているのです。「今の言葉、実感してる?」こんなフィードバックが頻繁にあります。これによりチームのメンバーが日常で使う言葉に温度感や重みが生まれてくるのです。

■舞台の世界から学べること

「実感して語る」という言葉に対する考え方は、舞台の世界だけに必要な意識でしょうか?私は、チームワークを高める上でも職場の良い雰囲気を作る上でもとても大切なことだと確信しています。

 
一番わかりやすいのが日常の挨拶です。

 
舞台の世界では挨拶はとても重要です。なぜかと言いますと、挨拶がチームワークの根底の根底だからです。日常(OFF THE STAGE)の振る舞いが舞台上(ON THE STGE)に現れてしまうという考えがあります。

 
挨拶をするからには、必ずその声を発する理由があります。その理由を実感して言葉を相手にプレゼントするように日常レベルから習慣づけるのです。

 
ちなみに“実感して語る”の逆を「唱えている」と言ったりもします。

 
あなたのチームの挨拶はどうでしょう?相手の眼を見て実感して語っていますか?それとも挨拶が形骸化して“唱えて”いませんか?

 
次回のコラムでは、チームワークにつながる具体的なコミュニケーション術についてお伝えします。それまでぜひ、自分たちのチームの言葉(挨拶)に意識を向けてください。

 
※言葉の意識をもっと詳しく知りたい方は私が出演したプレゼン番組の殿堂TEDxの「感動を創造する言葉の伝え方」をご覧ください。

 
劇団四季に学ぶチームワークの作り方〜ハートビーイングとは?〜第二回へ続く

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