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人前で話すプロには必見の発声練習です
もしこの記事をご覧頂いた方が、“話す”という事と“お仕事”が密接に繋がっているのでしたら、この記事をじっくりと読むことによって「声を出す」ということの基本的な原理が明らかになり、ご自身で磨きをかけることによって魅力的な声の出し方を理解出来ることが出来ます。
人前で話す機会が多い方などは、
・声がこもる
・会場の後ろまで声が届かない
・セミナーを一日やると声を潰してしまう
などの悩みが解決できる一歩にもなります。この記事では、いつでもどこでもできる発声のための講師向けのボイストレーニングをご紹介させて頂きたいと思います。ぜひ自分のものにして頂けば幸いです。
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劇団四季で教わったプロの発声法
私は劇団四季で1回3時間の舞台を年間250回以上こなしてきた経験があります。実はそのようなハードな中でも、喉を壊すことがありませんでした。
それは、今からお伝えするボイストレーニングの基礎を毎日やって体得して来たからです。このトレーニングをマスターすることによって感覚的だったものが論理的にわかるようになり全く出なかった声がどんどん出るようになりました。
大きな声から小さな声までコントロールできるという事もわかりました。そして自分の身体がどんどんかわっていくのがわかったのです。
私は経営者の方やアナウンサーの方、講演家や講師業をされている方など様々な方にお伝えして喜んで頂いてきましたので、とても参考になると思いますのでじっくりとお読みください。
良い発声をする前にやるべきこと。それがブレストレーニング
実は、この記事の目的は「声と身体(コア)と息」を同化させるという意識を掴んで頂くことにあります。それにより声のコントロールの仕方と自分の身体を楽器として捉えるということがわかります。
ビジネスパーソンにとってボイストレーニングというとどんなイメージがあるでしょうか?
多くの方がピアノの前に立っておなかに手を当てながら「ラララララ」などと声を出しているようなイメージがあるでしょう。はたして、人前で話すこととどんな関連があるのか?と疑問に思う方もいるようです。もちろんこういったトレーニングもとても大事です。
しかしです。
実は、声を出す前にやらなければならないことがあります。
それが、“ブレストレーニング”です。ブレストレーニングとは、声を出すための呼吸器系の筋肉トレーニングです。ガソリン車を動かすという事を例としましょう。
エンジンにガソリンを送らないと、車は動きません。ガソリンはエンジンで点火されて動力となります。ここでガソリンが呼吸、点火されて動力とかわるエネルギーが声と思ってください。声を出す前に、このガソリンをいかにコントロールしてエンジンに送り込むかが大切になります。このコントロール力・コントロール方法がブレストレーニングと思ってください。
家を建築するときにはまず土台固めをします。それがないとせっかくたてた建物も崩壊してしまいます。この土台固めがブレストレーニングです。滑舌訓練や発声訓練、ボイストレーニングをする前に土台固めをする必要があるのです。声が後ろまで通らない、こもってしまう、枯れてしまうという悩みを持っている方は、土台固めをする前に声を出してしまっている可能性が高いのです。
いい声を作るというよりも、楽器としての身体が変わってくると想像してみて下さい。本来ご自身が持っている声というものを掘り出してみたくありませんか?
そのためにまず一番初めにやらなければならないことがブレストレーニングなのです。ともに学んでいきましょう。
その1:まずはじめに、呼吸のリズムを確認しよう
まず最初に呼吸のリズムを理解する必要があります。呼吸とは、「呼」→「吸」という漢字の順番通り、まず吐くことから始まります。ほとんどの方が、「吸う」→「吐く」というリズムと思っています。ここから変えていかなければなりません。正しい呼吸のリズムは「吐く」→「吸う」ということです。
その2:喉を壊さない呼吸法。それは発信源を掴む!
次に、息の発信源はどこかつかんでみます。
ほとんどの方が喉で呼吸を送っています。この喉で呼吸を送る感覚で声を出すと、喉を壊します。専門用語で喉声と呼びます。
この息の発信源を“喉”でもなく“胸”でもなく“お腹”でもなくお臍の下まで下げていきます。このお臍の下がコアポジション(丹田)と言われるものです。
そのコアポジション(丹田)にゴムボールがあると想像してみましょう。
お臍の下にゴムボールがあるというイメージです。
息を吐いた時に腹底にあるそのゴムボールが縮み、息を取り込んだ時にゴムボールが全方向に膨らむとイメージします。
ここで「全方向」というのがポイントです。
ほとんどの方が、お腹側だけを膨らませようとしてしまいます。背中側、両脇側もしっかりと意識して膨らませないといけないのです。
その3:コアポジションに呼吸が取り込まれる感覚
次に、もう身体に息がないというくらいまで息を吐ききってみます。腹底にあるゴムボールが小さく萎むイメージをしましょう。そこで脱力をしてみます。その萎んだゴムボールがふわっと膨らむように自然と身体に息が取り込まれてきます。あきらめずに何度もやってその空気が腹底に取り込まれていく感覚を掴んでいきます。
ここで注意するべきことは、ゴムボールの位置は胸ではなく腹底だという事です。特に女性は胸にゴムボールの位置があがりがちになりますので注意しましょう。
その4:声に繋がる息を腹底から吐き続ける
つぎに両手の指先を口の前に持っていきましょう。自分の中で一番暖かい空気で「はぁーー」っとこの指先を温めてみて下さい。そして次にその口の前にある手を下に降ろして同じことをやります。
この「はぁー」という時間を5秒、10秒・・・60秒とどんどん伸ばしていくのです。この時、口先をつぼめないように注意し、腹底で息を流し続ける感覚を掴みましょう。上半身に力が入っている時は脱力してください。どうやったら息が細く長く吐き続けられるかを自分で研究してみます。
そして、息が無くなるまで吐き続けたら今度は腹底のボールを膨らますように呼吸を取り込みます。これを繰り返してみましょう。
どうしてブレストレーニングが重要か
腹底から息を吐き続けることがどうして大切なのか考えてみましょう。
私たちは声を出している時は、息を吸うことが出来ません。そして話している時は息を流し続けているのです。つまり、息をコントロールして長く吐き続けられれば声も長く出し続けられるのです。息を吐くとき、口から一本の糸がはるか遠くまで伸びていくとイメージしましょう。
この一本の糸(息)がはるか遠くまで伸びていく感覚が掴めると、声を会場の後ろまで届けるという事が理解できます。この息のラインが手前で落ちてしまうと後ろの方まで声が届かないのです。息のラインを聴衆に送るという意識が大切です。
そして息が無くなったら、今度は胸ではなく腹底のボールを膨らませるイメージで呼吸を取り込み、また息を吐き続けるのです。声を出す前にこのブレストレーニングをする必要があります。声というのは、小川を流れる木葉のように、息の流れの上に乗っかっています。
このブレストレーニングが、息の送り方です。これだけではもちろん声になりません。このコントロールされた息を点火させるのがボイストレーニングです。ボイストレーニングにはいろいろなテクニックノウハウがあります。しかし、ボイストレーニングをやる前にしっかりと息を流す意識を掴む必要があります。ぜひ、ご自身が人前で話される時に、マイクなどに頼らず呼吸を意識してみて下さい。
Masaki Sato
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