目次
看護協会でホスピタリティ研修の講師をしてきました
看護師向けのホスピタリティ研修でゲスト講師をしてきました。
タイトルは
劇団四季主演俳優が歌って踊って伝える
「ホスピタリティがあっという間に3倍高まるコミュニケーション研修」
です。
今回の研修は某県にある看護協会様により主催されました。
研修受講対象はその県内の「総合病院、訪問介護ステーション、保健師クリニック、看護大学、看護専門学校」など医療関係の多くの看護師、看護学生さんです。
看護師向けのホスピタリティ研修で講師に呼ばれた経緯
今回のホスピタリティ研修開催の背景には主催者である看護協会様の「医療者の接遇」に対するある思いがありました。
医療者の接遇として、多くの病院、施設で接遇研修・マナー研修としてマナーやコミュニケーションの方法を学びながらも、実際のところは挨拶すらしっかりできていない現状があるそうです。
挨拶は接遇の心を現す形のひとつであり、コミュニケーションの基本です。その心を向ける対象が患者ばかりとは限りません。協働する医療者間でも接遇の意識はとても重要です。
「協働する医療者同士のコミュニケーションの意識を高めたい」
「ただ知識を学ぶだけでなく、感動と共に身体で体感し一人一人の意識づけを変えたい」
「日常業務のどんな状況でも患者様と円滑なコミュニケーションを取ることができるように、楽しく学べる研修をしたい」
そこで私が講師として招かれ、現場において心からの思いやりやおもてなしの言葉や態度を実践できるよう、またそのモチベーションを維持する事を目的に研修を行うことになりました。
伝えたことは「外ではなく内」の意識
まず私は「患者さんとの関わり方で重要なのは形式化されたやり方ではない、あり方だ」とお伝えしました。
ホスピタリティは人間性そのものでうわべのテクニックではありません。
外ではなく内の心。心構えが行動を生み出すのです。
そして、最高の職場から生まれる笑顔は患者さんにも伝播します。心の底からの笑顔を患者さんへ届けるためにまずは自分たちが輝く必要があります。
笑顔が伝播するような最高の職場を自分たちでいかに作れるか。共に働く仲間を尊重できるか。良好な人間関係を構築していくためのコミュニケーションを体感するため、ハートビーイングというワークを行いました。
円滑な人間関係を築くためのハートビーイングのワークをする参加者
劇団四季の哲学と医療現場に通じる大切なこと
劇団四季には「ゼロ幕」という文化があります。
舞台本番である一幕二幕も大切ですが職場というステージに上がる前のゼロ幕こそが最も重要、つまり自分が舞台上に一歩踏み出す前に“なぜ自分はその場にいるのか”を毎回問いかけて存在意義を心にセットするものです。
出演者にとってはステージに上がる事は日常かもしれません。しかし観に来たお客様は非日常なのです。
その客席には100円玉を一年間貯めて地方から新幹線に乗ってライオンキングを見てきてくれる子供がいるかもしれません。自分たちが日常だからといって仕事をこなしてしまったら、その少年を裏切ることになります。
15年以上続くライオンキングなど、再現芸術である舞台の仕事は基本的に同じ事の繰り返しです。しかし出演者はライオンキングの舞台に出演する事が決して日常になってはいけないのです。
医療の現場でも同じだと思います。
患者さんはいつもが非日常。そうやってどの患者さんに対しても「初舞台に立った出演者として」接遇を行う事が最高のホスピタリティを届ける第一歩です。
それが、人が集まって下さるか、それとも離れてしまうかを分ける紙一重の差にもなります。
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呼吸と傾聴の関係性
次に、研修の中で呼吸と傾聴のワークもしました。
舞台の世界では呼吸を大切にしています。「息を合わせる」という言葉があるように、深い呼吸を掴まないと本当に交流はできません。
自分の呼吸が浅い時や乱れている時は相手の話は聴くことができていません。逆をいうと話をしっかり聴く能力の高い人の呼吸は安定していて深いのです。
受講生の皆さんで深い呼吸の意識をつかむための呼吸法の実践をしました。
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→コミュニケーション能力を上げるには傾聴力を高めよう
看護師向けホスピタリティ研修の感想
研修後、受講生五人が講師控え室に来てくださいました。そのうちのお一人は涙を流しながら「心が救われた」と伝えてくれました。
他の方も「私もプロとして仕事をしていますが、劇団四季の舞台を観に行くと更に高いプロ意識を感じます。それが今日は現場で実践できる言葉にしてもらったので腑に落ちました。明日からの仕事が楽しみです。ありがとうございます。」と話してくださいました。
そして後日、以下のような感想を看護協会の主催者様からいただきました。
本当に素晴らしい研修をありがとうございました。
今回の研修を企画して佐藤さんをお呼びすると決めた教育委員のみんなは、歌って踊ってという研修と聞いたときに受講生に受け入れられるのか少し不安で緊張して当日を迎えていました。しかし研修が始まって佐藤さんがみんなを巻き込んでいく姿を見てその不安は一瞬で消えました。
一緒にハートのワークもでき、 全員があたたかい気持ちで研修を終えることができました。
“今回のような研修ならもっと聞きたい”
参加された皆様からこう言って頂き、私たち主催する側も先生をお呼びして本当によかったと思っております。ありがとうございました。
ホスピタリティ研修後記
劇団四季の理念は 看護職として共通する部分が本当にたくさんあり、 明日からの接遇に必ず活かしていただけていると思います。
人の人生に良い影響をもたらすことが少しでもできたと実感できました。この講師という仕事を誇りに思える研修でした。私もやってよかった!というプラスの感情が心の底から湧き上がりました。
これからもたくさんの看護師の方にホスピタリティの本質を伝えていきます。そして私に触れた方々が輝いて、多くの人に伝播して社会を明るくしていくと思って発信していきます。
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劇団四季ライオンキングを直接見て接客力を劇的に高めるエンターテイメント研修もやっています。
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